朝、まどろみの中で魔王に呼ばれた。お館サマ、である。呼ばれたからにゃ、参じねばなるまい──へし切られぬ様、茶坊主の摺り足で本能寺へ。宝物殿に、主と共に散った小姓──蘭丸の佩刀が妖しく鎮座していた。[森蘭丸][森力丸]。背後の戦没者位牌に、彼らの名。脚色抜きのリアルに息を呑む。
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