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【まとめ】RTB(Real Time Bidding)の仕組みを徹底的に理解する

1.需要と供給の観点からRTBの仕組みを分かりやすく理解する

RTB(Real Time Bidding)とは
広告を1回表示させる(インプレッション)ごとにeCPM(effective Cost Per Mile)が算出され、媒体のシステムに対してオークションが行われ、オークションに競り勝った広告主の広告が表示される仕組みです。私たちが検索して広告が表示されるまでのコンマ数ミリ秒の間に入札と落札が行われています。

全てのビジネスには需要と供給が存在します。RTBの取引では「広告主」が需要側で「広告媒体」が供給側ですね。まずは両者の利害関係を抑えてみましょう。

DSP(Demand Side Platform)
DSPは、広告費をできる限り安く抑えて流入を増やし、広告の効果を最大限に高めることができるツールです。広告主は予算・期間・入札価格・ターゲットなどを設定できます。

SSP(Supply Side Platform)
SSPは、媒体の広告枠販売や広告収益最大化を支援するツールです。媒体はSSPに広告枠・最低落札額・どんな種類の広告かを設定できます。

つまり、広告主は広告費を安く抑えて流入を増やしたい一方で、媒体側は出来る限り高く広告枠を販売したい。両者の利害関係がぶつかった先にRTBがあると考えていただくと分かりやすいと思います。

Webページのアクセスから広告が表示されるまでの流れはこちらの記事の図がとても分かりやすいので割愛します。

▼株式会社Gelocation Technology 6.5.4 RTB(Real Time Bidding)
https://www.geolocation.co.jp/learn/ind/27.html


2.公正な取引が行われるための工夫

RTBでは広告主側と媒体側の両者が公正な取引を行えるように、以下のような工夫をとっています。

1.フロアプライス
フロアプライスとはRTBの広告配信における最低落札額のことで、最低落札額以下の広告は広告オークションで入札額が1位だったとしても掲載されません。RTBでは媒体側の収益を確保するためにフロアプライスを採用しています。

2.セカンドプライスオークション
セカンドプライスオークションとは、実際の落札価格が2番手の入札金額に1円を足した金額で入札される方式です。そもそも入札競争にならなかった場合は最低落札価格に1円を足した状態で落札されます。もし広告主が実際の相場よりも高すぎる金額を提示してしまっても、不当な金額を支払わずに済むため、RTBではセカンドプライスオークションが採用されています。


3.なぜeCPMでオークションをしているのか


冒頭のRTBの説明で、全てのオークションはeCPM(インプレッション)ごとに行われているという表現に違和感を覚えた方もいるのではないでしょうか。オークションの単位は必ずインプレッションだと定義されているのに、実際はCPC単位で入札していますよね。「オークション単位が異なっているはずなのに、一体どんなロジックで広告が表示されているのだろう?」と疑問に思った方もいるはずです。

それでは、まずはeCPMの定義から見ていきましょう。
eCPMは広告が1000回表示されたときの広告費を指します。(有効インプレッション単価とも言われています。)つまりeCPMとは下のような式で表されます。

eCPM=広告費用÷インプレッション数×1000
広告費用はクリック単価×クリック数に分解できることを踏まえると

eCPM=CPC×クリック数÷インプレッション数×1000
さらにクリック数/インプレッション数=CTRであることを踏まえて

eCPM=CPC×CTR×1000
これでCPMとCPCがイコールで結び付けられました。

【まとめ】eCPMとは
・広告が1000回表示されたときの広告費
・インプレッション課金ではない広告のCPMを指す
・CPCはeCPMに換算されてオークションに参加できる


おわりに

最後まで読んでいただきありがとうございました。いいなと思った方はSNSでシェア&Twitterアカウントをフォローしていただけると嬉しいです。

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