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Part1 革の歴史

こんにちは
Atelier8845では、革製品のお修理、リメイク、オーダーメイドを承っております。  

役立つ革の知識、革製品についてこれから数回にわたって
お話をしていきたいと思います。  

第一回目は、革の歴史についてです。  

〈皮革は人の暮らしの副産物〉
人類の祖先は食料用に動物を捕らえて生活していた中、
その食料として消費した副産物として皮や毛皮がありました。
それらを何かに使えないかと思ったのでしょう。
衣服や履物、道具や住まいの一部など様々な用途で皮が
有効利用されるようになっていきました。
次第に、集団の中では権威を表わすために毛皮や皮革を身につけたり、
周囲の人との交流が始まると交易品として扱われました。  

1991年にアルプス氷河にて発見された1人の男性(アイスマン)の身につけていたものたちから、5300年前(ヨーロッパでは青銅器時代前期)にはすでにその地域で革や革製品が使われていた事がわかっており、今日でも歴史の足跡は各地で発見されています。  


〈皮と革・長く使う為の知恵〉
動物から得たそのままの皮では腐食するなど欠点がありました。
そんな中、日常生活から
・火で肉を焼く→煙で燻すと腐りにくく丈夫になる
・獣脂や魚の油脂に浸す→防水加工になる
これらの加工で皮が扱いやすくなることを発見しました。

その後、紀元前3000年ごろには植物タンニンによるなめし方法で皮を加工していたようです。
タンニンの作用で皮が柔らかくなり、腐りにくくなります。
なめしによって加工された皮は”革”と呼ばれ、

ここからは始まりました。

時代性から科学の進歩により、なめす方法に変化が起きます。
それまで植物のタンニンなめしが行われていた中
産業革命によって、大量生産が主流となったことから高価なタンニンなめしではなく
安価ななめし方法、金属であるクロムを使用したクロムなめしが普及しました。
現在では布地に合成樹脂を塗って革の質感を模した合成皮革が増えています。  

〈現在も身の回りにある革製品〉
科学や技術の進歩によって革の加工法は増え、幅広い革製品が作られ使われていますが
人の暮らしの副産物としてあるこの革のスタンスは今も昔も変わりません。
また、SDGsが意識されている中、革は丈夫で長く使えるエコな素材として考えられています。
身の回りにある革製品をぜひ探してみてください。    


【参考文献】
レザークラフトの便利帳 誠文堂新光社
レザーソムリエ資格試験公式テキスト Basic(初級)編

HP

http://www.8845.jp/

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