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UEFAスーパーカップ vsレアルマドリード

試合の流れ

 序盤こそアタランタがレアルの貫禄に圧倒されボールを保持されるも、徐々にマンマークをハメ出しレアルはボールの出しどころを失う。ロングボールの対処で優位に立ち、カウンターから相手エリアまで侵入出来るようになっていくも、レアルの堅固な守備の前にフィニッシュまで持ち込めない。後半もビッグチャンスを作っていくも決めきれず、パスカットから気が緩んだ一瞬の隙をつきヴィニシウスの突破からレアルが先制。アタランタ側に疲れが見え攻守の切り替えが緩くなると、ヒエンのコントロールミスから最終的にエムバペが追加点を決める。アタランタも最後までゴールへの姿勢は崩さず攻めたてたが得点することは出来ず試合終了。

アタランタ総評

 補強がうまくいかず、選手の怪我と退団希望によりチームの戦力が揃わないまま試合を迎えてしまったため、完敗となると予想していたが、完成された戦術と勇敢なファイトで予想を覆すほどレアルを苦しめた。先発メンバーが全員昨季の在籍選手だったためタイトなマンマークを遂行できたことが善戦の要因だろう。しかし、絶対的なプレイメーカー、ストライカーの不在はエリア内の攻撃における創造性を乏しくさせてしまい、その結果決定的な場面を作ることが出来なかった。戦力不足の状況においても戦う姿勢を見せたが、切れる交代カードの少なさは感じられた。新たなタイトルを獲得することは出来なかったが、新シーズンに向けて課題を見つけることが出来たことは好材料だろう。戦術はレアルに通用するほど完成されているが、それを実行する選手の数が足りない。まずは戦える選手の確保が必至だ。

スタメン

ムッソ GK 6.5
 結果的に2失点となってしまったが、ヴィニシウスのシュートを片手ブロックするなど、スーパーセーブで何度もチームを救った。移籍の噂もちらほら出るがカルネセッキのライバルとしてぜひ残ってもらいたい。

ジムシティ RCB→CB 5.5
 ポジションを度々入れ替えるエムバペとヴィニシウスに対して前半は上手く対応したが、徐々にノってきたヴィニシウスに遅れを取るようになり、1失点目の場面では完全に抜き去られてしまった。

ヒエン CB 6.0
 エンバペやヴィニシウスのスピードに遅れることは全くなく、空中戦でも無類の強さを見せた。ふとしたミスから失点につながってしまったのは不幸だったが、試合を通してレアルの攻撃陣に対しても通用する対人力を見せつけた。

コラシナツ LCB 5.5
 ロドリゴに振り切られるシーンなどもあったが、パスカットでレアルの攻撃の芽をつぶした。何より怪我を再発させなかっただけで満点。

ザッパコスタ RWB 6.0
 転倒し頭を治療されたシーンではとてもヒヤヒヤしたが、試合を続行できる程度の怪我で済んだことは幸いだった。CDKとの連携で右サイドを切り裂いたがラストパスは精度を欠いた。

エデルソン DMF 6.0 🟨
 懸命に走りボール奪取とつなぎ役として非常に良い活躍をしたが、バルベルデのスピード、ベイリンガムのパワーとキープ力にかなり苦戦させられていた。もちろんこの2人に完全に対応出来てしまったらバケモノなので致し方ないのだが。

デローン DMF 6.5
 彼がトロフィーを掲げて入場する’ただそれだけで涙がこみ上げてきそうになった。走り回ってボール奪取しピンチとなりそうな芽を早めに摘み取り、攻撃参加も積極的に行っていった。パシャリッチへのクロスは非常に質が高かった。

ルッジェーリ LWB→LCB 6.0
 安易なパスミスなども見られたが、ダイナミックな攻撃参加とクロスからチャンスを作っていった。あとは安定感のみが課題か。

パシャリッチ OMF 5.5
 昨季安定した活躍を見せたDMFより一つ前のポジションでのプレーとなった。コープマイネルスほどのボールの受け方や視野の広さは持たないため、ゴール前で攻撃が停滞することになってしまった。ヘディングシュートは惜しかったがクルトワのビッグセーブに阻まれた。

デケテラーレ RCF 6.0
 良い形でボールを受けチャンスを作り出していたが、やや積極性に欠けてシュートまで持ち込むことはできなかった。守備にも参加し献身性を見せた。

ルックマン LCF 6.0
 ライン間でボールを何度も受け、積極的にドリブル突破も狙っていったが、最後の局面でどうしてもシュートコースを作りきれず、最終的にはシュート数1という結果に。レアルの守備が固かったのは言うまでもないが、もう少し積極性が欲しかった。

途中出場

レテギ RCF 5.5 63min⤴
 加入後間もないため味方との意思疎通がうまくいかない場面も見られたが、ポストプレーやゴールに向かう積極性は期待できそうだ。

ゴッドフリー RWB→RCB 6.0 63min⤴
 ルッジェーリのクロスから2度チャンスが回ってきたが決めていい印象を植え付けることはできず。ボールコントロールや積極性もあるため緊急時にはRWBも務めることになりそうだ。

バッカー LWB 6.0 71min⤴
 守備的なタスクよりも攻撃的なタスクを任されピッチに投入されたためか、昨季ほどプレーへの迷いは見られなかった。

パレストラ RWB - 90min⤴
 大舞台にもかかわらず自信をもってプレーした。RWBの補強に失敗した場合は彼に命運が託されることになるため注目していきたい。

マンゾーニ OMF - 90min⤴
 短い時間だったが、最後のルックマンへの縦パスは未来への期待を感じた。

レアルマドリード総評

 チーム合流から2週間ということもあり、エムバペを中心とする攻撃陣にエンジンがかかるまでに少し時間がかかった。アタランタのマンマークに苦しみクルトワのロングボールから何度もポゼッションを失ったが、即座に陣形を立て直し守備を固く締めアタランタに決定機を許さなかった。攻撃陣の連携はあまり整っているようには見えなかったが、最終的に個人技で打開し勝利するあたりはさすがの勝負強さであった。

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