9.24 洗脳

ふと思い出しました。

たまに思い出すのです。

けれどもこれはもうその程度ではいけない。


僕が小学生の時のいつかの話です。

あれがなんの時間だったのか、僕が何故そこを偶然通り過ぎたのかは覚えていないません。

図工室から校庭につながる出入り口の階段の上だったことだけをはっきりと覚えています。

通りすがり、
ガタイがいいけど繊細な僕の幼なじみが、
捻くれ者のあいつに何やらしつこく汚い言葉を吐かれているのをきいてしまったのです。

僕はきいていられなくて、次の瞬間に捻くれ者のあいつを一言咎めていました。

なんと言ったのかはさっぱり覚えていないのです。

そしてその次の瞬間、
僕は横隔膜に衝撃を感じて息が止まりました。

そしてそのまた次の瞬間、
気がつくと、周りに人が集まっていてました。

どうやら僕は、捻くれ者のあいつに腹部を殴られた衝撃で呼吸が止まって、しばらくブラックアウトしていたようです。


その日の放課後、僕と幼馴染みと捻くれ者のあいつは担任の先生に話があるからと呼ばれました。

先生は言いました。 


「女の子のお腹を殴ったりしちゃいけないの。
女の子はこれから赤ちゃんを産むのだから。」


僕はなんか思っていたのと違うなと思いながらも、なんだか恥ずかしくなって、そのままさっさと家に帰りました。


それから10年の間、たまにあの言葉を思い出しては少しずつ考えました。

女の子に暴力をしてはいけないのは、女の子がいずれ子どもを産むからなのか。

じゃあ、男の子には暴力をしていいのか。

子どもを産めない、産めなくなった女には暴力をしてもいいのか。


小学生の僕は確かに違和感を覚えたけれど、
それが何故かよくわかりませんでした。

10年の間、
いろんなものをみて、きいて、して、されて、よくわかりました。



先生はやっぱりおかしなことを言っていたのだと。


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