ヒットチャートにヒットしろ! デレマスカバー楽曲ビンゴ
私はよく作業用にランダムな音楽をBGMとして流している。
映像のあるもの…つまりBGVであることも多いが、作業が捗るのは音楽オンリーのほうだ。とくにプラモとか絵とかは、自然とフレーズが口からこぼれる位の楽曲で頭と口をふさいで手を動かすのがちょうどいい。
聴くジャンルとなると、私はここ数年アイドルマスターシンデレラガールズのプレイヤー(プロデューサーというやつ)をやっており、そのシリーズ内の楽曲にもハマっている。なので、例えば通勤中やドライブ中はDAP(ウォークマンとかそういうのだ)にあらかじめデレマス楽曲を1000通りくらい(※)ブチ込んだものをよく聴いている。
ただ、作業中はそのほかにAmazonミュージックをEchoで起動して、特定の年代のJポップを聴くことも多い。身に馴染んだなつかしい曲をランダムに流し続けているとこれもまた程よく頭のリソースを保ちつつ、気分もノれる。
あとEchoはいちいち音楽プレイヤーを起動とか操作する必要がなく、一声かけるだけでよいのも大きい。
作業しながらおもむろに「アレクサ、XX年代のJPOPを流して」と言えばその時々の気分の年代の曲がざっくり10年刻みで聴けてしまうわけだ。
そんなわけで日中はデレマスの楽曲とともに外出し、自室では懐かしのJPOP…みたいなことがままあり、先日も例に漏れず仕事終わりに90年代のJPOPを流しながらプラモを組んでいたのだが…
なぜだろう……デレマス聴いてるときと流れてくる曲目があんま変わらねえ……
◇どういうことなのか?
つまり今回の話は、「特定年代のJPOPヒットチャートをランダム再生してるのに、やたら流れてくる曲がデレマスのプレイリストで聴いてる曲とカブる」という現象を体験したという話だ。
デレマス、ひいてはアイマスではしばしばシリーズ外の楽曲のカバー音源がリリースされている。詳細は割愛するが、この文化は本家・無印のアイドルマスターシリーズ(765プロさん)時代から長く受け継がれている文化だ。
デレマスに限って少し掘り下げると、ソロ楽曲デビューしたアイドルが合同で歌う新曲とその各々が歌うカバー曲を収録した「Jewelries!」というCDシリーズをはじめ、ゲーム内でのコラボ企画や独自のカバー楽曲、音楽レーベル提供の公式ラジオの企画「歌姫楽園 side C」で歌唱したカラオケの音源版など、カバーの機会は多岐にわたる。
実際、カバー曲だけでカウントしても初期のポケモンくらいの数はあった。
ここで注目したいのがカバー楽曲の選曲方法だ。
まず「Jewelries!」シリーズだが、対象となる歌唱アイドルの頭数が出そろって暫くしたタイミングでレーベルの公式ブログからカバー楽曲のリクエストが募集される。次に歌姫楽園、こちらもリスナーから歌ってほしい曲を常時募集して採用された楽曲を主催やゲストがカラオケ歌唱する形式だ。
ゲーム内のコラボやカバー曲については基本的に公式側のさじ加減で選曲されるが、過去にゲーム内で全アイドル(※)を対象としたカバー楽曲リクエストが実施されたことがあり、直接的な選曲には繋がらなくともどのような層向けの楽曲やコラボを選ぶかの参考にされているものと思われる。
といった感じで、カバー楽曲にはユーザー側の嗜好や年代層の傾向が多少なり表れる。で、シリーズの開始ごろからアイマスのカバーに応募している層のPたちから集まる曲の幾分かは平成前期寄り(婉曲表現)になるのだろう。
私じしん、なじみのある音楽となるとやはり90~00年代のJPOPに偏ってしまう。
あるいは自分が生まれた頃とか少年期にハマッた曲でなくとも、その当時の歌というのは身の周りの嗜好やテレビ・ラジオの影響もあって、聴けばノレる程度には頭に入っているのだ。7thナゴド公演のEZ DO DANCEやKOOさんのDJタイムとか、事前の仕込みナシで合いの手が口を突いて出たもんな…
その上で10年代からはデレマスにハマッて一般の音楽トレンドに疎くなっているので、少なからずそういうことなのだろう。
◇実際の楽曲数と割合
とはいえ、最近はアイドルのキャラ性に合わせて近年の音楽トレンドを取り込んだカバーがあてがわれるアイドルも少なくないし、2010年代以降の楽曲もコラボやデレステの追加曲を中心に確実に増えている。
のだが、先日のプレイリストでの出来事を思うと90年代曲はやっぱり比率として高めなんじゃないか?と感じなくもない。2000年代のプレイリストもよく流すけどあんまり同様な感覚を味わった記憶がないし。
うーん、ちょっと調べてみよう。
……
というわけで2024年現在のデレマスのカバー曲のうち、CDで音源を得られるものとゲーム内で聴けるものを一覧化し、80年代以前~20年代で10年刻みに分けてその数と比率を確認してみた。以下のグラフがその結果だ。
………ん?
いや、2000年代もだけど2010年代ガッツリ多いな?
とはいえまあ、実はそうなっている気はしていた。
さくっとタネを明かしてしまうと、これは先述の通り最近のゲーム(デレステ)内でのコラボやカバー楽曲の追加が数字に強く影響していると思われる。
とくにコラボは特定のアーティストやアニメ・ゲームのタイトルとコラボして特定年代で一気に数曲が増えるので、自ずとその年代の楽曲数が増えてこのようになっているわけだ。
下図の一覧のとおり、10年代はかなりの割合でももクロコラボやゲーム系コラボが曲数をしめている。そのため、年代ヒットチャートプレイリストを流してもそこまで続けて流れることはないのではないだろうか?と予測される。コラボに限らずゲーム系やアニソンはJPOPプレイリストには入っていない可能性も高い。
実のところ90年代のカバー曲も何割かはゆずとTRFが占めていたりするのだが、この辺りを真面目に調べ出すのも一定の需要はあるかもと思いつつ、とりあえず数字や分析は苦手なのでもうちょっと感覚的な話をしたい。そもそも比率どうこうは今回の本題ではないので…。
そう、改めて最初に話した「特定年代のJPOPヒットチャートをランダム再生してるのに、やたら流れてくる曲がデレマスのプレイリストで聴いてる曲とカブる」現象の話に戻ろう。
アレは果たして偶然とか、自分に馴染みのある世代の曲のリストを聴いてなんとなくそう感じただけだったのか?
他の年代では同じ現象は発生しないのか?
よし…もっかい意識してこっちから当たりに行ってみるか!
ということで、前置きがえらく長くなったが本題に入ろう。
~カバー曲でビンゴをやろう~
◇やり方
先日は3,4時間くらいプラモを組んでいる間、連続でカバーに選ばれている曲が流れることもままあった。とはいえ、Amazon Musicが用意されているプレイリストなので、曲の総数も選曲内容も未知数だ(あえて中身を調べてもいない)。再現性はまったく期待できない。当然、ズブズブに沼にはまって何時間も達成しない可能性もある。
今回の記事はビンゴが成立するくらいの勢いでまた同じ体験ができるのか!?を遊び感覚で試してみた、くらいに思ってくれればよい。
そう、リストとグラフまで作った後にやりたかったことが、これだ。
◇ビンゴシートを作ろう
というわけでまずはビンゴシートを作ろう!
今回対象になるデレマスでカバーされている90年代の楽曲は以下の通りだ(拡大して見てね)。
年代別比率の話でもチラと紹介したが、2024年2月現在ぜんぶで31曲が対象になる。5×5のビンゴシートを作っても余りが出る!ならば思い切ってやってやろう、5×5…
これが私のカードだ!!対よろ!!!
ビンゴにするにあたって、全く中身を見ていない90年代プレイリストにどう引っかかっていくべきか割と真面目に配置を考えた。
まずすでに先日実際に聴いた曲は中央に寄せつつ、そこから複数曲あるゆずやTRFで手堅く拡張、「風になりたい」や「遠く遠く」など90年代に確実にアーティストとしても流行っている曲を主力として散りばめている。
オザケンやピチカート・ファイヴといった渋谷系寄りの楽曲もメジャーなことには違いないが、サブカル傾向なのでサブウエポン的に配置(一応、どっちも楽曲自体はAazon Musicでアーティスト指定で聴けることを確認した)。
またデジモンコラボの曲や「はじめてのチュウ」といったアニメソング、更に「ロックン・オムレツ」「ハッピー・ジャムジャム」というキッズ曲も同じく有名ではあるが、これも先の話どおり別ジャンルのリストには入っていてもJPOPリストには入っていない可能性が高い。なので、なるべく優先度を落としつつ端に寄せてさらにここぞの飛び道具的とした。
これで100曲くらいを目安に回していこう。では今度こそ、スタートコールをしてビンゴスタートだ。
アレクサ、90年代のJPOPを流して!
~ビンゴ、開幕~
◇1~20曲目
・ヒット…碧いうさぎ
17曲目で「碧いうさぎ」がヒットした。
オリジナルは聞いたこのある人も多いだろう、酒井法子氏。
シンデレラではウサミンこと安部菜々さんがカバーをしている。
菜々さんのうさぎ要素と、絶妙な年代感を発する部分からの選曲でもありつつ、彼女の持っている内面的なしっとりさも感じられる名カバーだ。
他のカバーもそうだが、残念ながらAmazon Musicでシンデレラ系の曲は聞きづらいので、各種配信で聴こう。
なお、太字になっている「白い雲のように」は歌姫楽園で高森藍子役の金子有希さんが歌唱しているが、これはCD音源になっていない都合で今回のビンゴのセレクト対象外とした楽曲だ。ビンゴとしては実に惜しい。
しかし、前回プレイリストを流したときは初手で3曲くらい一気にカバーされている曲が来たが今回は17曲でやっと1曲…
しかし、碧いうさぎは過去にこのプレイリストで聴いた記憶がないから飛び道具的に配置したのだが…この後どうなっていくかは、察しつつ読んで欲しい。
・ピックアップ
アイマス全体のカバーとしては「部屋とYシャツと私」「White Love」「Swallowtail Butterfly~あいのうた~」「丸の内サディスティック」がヒットしており、打率は高い。
個人的には菊池真さんのカバーしているあいのうたがすごい好きな曲です。メロディやCharaさんの歌声もそうなんですけど、歌詞でイメソン妄想が膨らむよね…。
というのもあって、すでに真がカバーしていること承知でJewelriesの担当のカバーリクエスト候補に入れていた位には好き。アイマスのカバー史では765さんですでにカバーした曲をデレマスで再びカバーすることも割りとあります。
◇21~40曲目
・ヒット…なし
おおっとお…???
どうした、この間は40曲も聞いている間には5曲くらいあっさりヒットしていたが…?
アーティストとしてはミスチルやドリカム、スピッツといったこの時代から長らくJPOP界を盛り上げ続けたアーティストがちらほらと見え始める。ただし、この3アーティストはなんと対象となるアイマスカバーがない。
かろうじてドリカムだけは1曲「未来予想図Ⅱ」を菊地真さんがカバーしているが、この曲は1989年ということでギリギリ90年代には入らない。どのみちデレではないので今回のビンゴでは上記の3アーティストはとことん打てない魔球だ。
・ピックアップ
アイマスでカバーされているのも「少年時代」だけ。ラジオの企画のほか、我那覇響さんが歌唱している。南育ちの溌剌な彼女と少年時代の夏の哀愁はよくマッチングする。そしてこのカバー、収録CDが一番くじの景品という今考えたらあまりに冒険な形態をとっているのも面白い。もし今おなじことがあったらと思うと肝が冷える、と同時にいくら遣えばいいだろう…と思考が始まるのが哀しきPの宿命だ。
◇41~60曲目
・ヒット…なし
あぁ~駄目だコレ!!見事に沼ってんねえ!!
先述したスピッツ、ドリカム、ミスチルあたりが見事に続いてデレマスでカバーされている楽曲はスッ…と途絶えてしまっている。
同じ世代の鉄板アーティストでもコラボをしているTRFやゆず、ほかにもT.M.Revolutionあたりが出れば引っかかるのに、見事に偏ってしまった。
ウルフルズは「ガッツだぜ!!」を中野有香さんが歌っているのでうまいことハマればヒットだが、他にも何曲かリストに入っていると思われる。
この時点で再現性は期待出来なさそうだが…とはいえ偏りっぷりにアレクサちゃんの「お前の思いつきの企画なんか無駄にしてやる」という意志すら感じる。そんな局所的に陰湿なシンギュラリティがあってたまるか。
・ピックアップ
カバー楽曲としてはMy Little Loverとセンチバの楽曲がカバーされている。
ポカリのCMソングとしても印象深い「Sunny day Sunday」は跳ねるようなアップテンポの楽曲だが、カバーしている秋月律子さんは見せる側面が多い方で、そのぶん色んなタイプの楽曲を歌えるのが魅力だと思う。にしてもポカリのCMったら学生の夏!みたいなギラッギラのイメージなのでそこにりっちゃんアテてくるの凄いよね。
あとは他にりっちゃんのカバーしてる曲だとピチカート・ファイヴの「東京は夜の七時」とかが個人的に好きです。
それとカバーはされていないけれど好きな曲にスピッツの「楓」がある。世代ながら初めて存在を知ったのはSotte Bosseのアレンジカバーだったんですが、この曲をいつか高垣楓さんがカバーしれくれないかなと何年も言い続けてます。速水奏さんも「奏(かなで)」うたってるんだからいいじゃない。
◇61~80曲目
・ヒット…なし
ノーコメント。
…と言いたいところだが、なんともはや。
もうここまでくると、むしろ今回に限ってここまで過去に同じプレイリストを聴いてて流れなかった曲が発掘されることに感動すら覚える。あとほんとに前回2割ちょいの確率で出てた確認済みの楽曲が1曲もキレイに出ないのは、やっぱりもう「意志」では…?
ただ、見ての通り広くアイマスのカバー曲という意味ではむしろ4割くらいヒットしているので、改めてアイマス全体で見ると90年代曲が過去にいっぱいセレクトされてきたんだなと思い返せる。
・ピックアップ
やはり「ロマンスの神様」は外せないナンバーだと思う。
今回のカバービンゴでは対象楽曲としていないのだが、この曲は765さんのラジオでのカバーの他、2022年冬のシンデレラガールズのライブ「Twinkle Live Constellation Gradation」で広瀬香美さん本人がサプライズ登場し、キャストの面々と歌唱している(リンクはご本人のアップしている動画)。
その後、ゲームでの実装や音源化といったことはないため今回の対象とはしなかったのだが、もはや名誉シンデレラガールズとしてビンゴ中央のフリー枠代わりにしようかと思っていたくらいだ。
結果的にそれはしなかったが、もはやヒットしたとて誤差レベルなので気にしない。
平成を象徴するド定番曲の一つ「TOMORROW」もヒットしている。アイマスではこれまたタイトルを象徴する絶対的アイドル・天海春香さんがカバーしているのがこれぞという印象に刻まれている。
……
ここで通常の5×5ビンゴであれば強制終了であろう75曲で線を引いているが、もはやこの時点でビンゴとしては大敗北ということでほぼ間違いないと思う。30曲くらい聴いた時点で再現性は期待できなかったのだが。
本当はもっとコンスタントにデレマスのカバー曲について紹介してコメントを入れつつビンゴを出来ればという目論見もあったので、このへんで企画としても大敗北を感じた。
もとより100曲を目処にシメようとは思っていたが、結論に行く前にもう数ブロック顛末を見てもらってからシメようと思う。ワンチャン、ここにきて神がかりに現象が発生して一気にビンゴが開くかもしれないし!!
~EXTRA STAGE~
◇81~100曲目
・ヒット…なし
Gott ist tot
・ピックアップ
アイマス全体としてのヒットもなんと「夢見る少女じゃいられない」のみ。
そして最後の最後までがっつり選曲されるドリカム・スピッツ・ミスチルの三連星。アーティストや楽曲としては大好きだけれど今回はとことん鬼門だった。というか、やっぱりなんかいつになく偏ってない?あと急に90年代リストで年代間違った曲入れてまで松たか子を複数回プッシュしてくるアレクサちゃん、AI白鸚か?
◇101~120曲目
・ヒット…EZ DO DANCE, Overnight Sensation, ガッツだぜ!!, 夏色, ウルトラリラックス
あっ出た!ここにきて一気に対象曲が来た!
やっぱり対象曲自体はちゃんとリストに存在し、出るときは出る。そして妙に偏ること自体は、ある。
ヒットのうち2曲はTRFのカバー曲。これは2019年のライブツアー「Special 3Chord♪ Funky Dancing!」でDJ KOOさんがサプライズ登場してからのコラボ告知を経てデレステに実装された楽曲だ。
ライブでは「EZ DO DANCE」がキャスト一同と共に披露されたほか、その他に実装された「Overnight Sensation」「CRAZY GONNA CRAZY」「survival dAnce」の3曲はTRFのオリジナル音源がアンコール前のDJタイムで披露されたりしていた。私はライブに現地参加していたが、よもや令和の世になってナゴヤドームでイェイイェイイェイイェイイェウォウウォウウォウウォをシャウトするとは思ってもみなかった。
それと宮本フレデリカさんの歌う「ウルトラリラックス」も大好き。平成前期に一大スタイルを築いた篠原ともえさんのコミカルかつハイテンションな楽曲をびっくりするくらいモノにしている。これをリクエストしたPもすごいけどあの仕上がりにもっていったCVの髙野麻美さんもつくづく天才だと思っている。ぜひ各種配信で聴き比べてみて欲しい。
とくにアウトロの「ズンダカダッタ…」の聴き比べは必聴。
100曲以上流し続けてやっと流れたゆずも平成には外せないアーティストのはずだし、99年にすべりこむ形でも数曲流れておかしくないと思っていたがやっとのヒット。
城ヶ崎美嘉さん・莉嘉ちゃんの姉妹で歌っている「夏色」は、ユニット・ファミリアツインとしての二人というよりも等身大の姉妹として活き活きと歌っている感じが良いと思う。しかし、原キーそのままでのカバーというあたりにオリジナルのゆずのほうの凄さを常々感じる。
中野有香さんの歌う「ガッツだぜ!!」はJewelries!シリーズでのリクエストからカバーに至った曲だが、パワフルさとキュートの同居する彼女らしい曲だと思いつつ、オリジナルのウルフルズの曲を聴くと改めてすげぇ内容の歌を年頃の乙女によこしてきたな…といまだに思わずにはいられない。
◇121~140曲目
・ヒット…HOT LIMIT, YELLOW YELLOW HAPPY
企画前にプレイリスト内で確認済だった2曲がやっとヒット。100曲目以降になってやっとビンゴが多少回ったな…という結果になった。
ただリストとしては図のとおりに20曲としているが、実際には100曲目をまわった辺りからすでに再生された曲が合間合間でふたたび流れるようになり、140曲までカウントしたあたりで既出曲の割合が大半となってしまったため、ついに続行を断念した。
島村卯月さんの歌う「HOT LIMIT」は、公式では明言されていないものの、その背景にはオリジナルの西川貴教さんが頒布した同人誌から生まれ、最終的には公式にフィギュアにもなったあの格好の島村さんがあると思われる。
ザ・キュートな島村さんからは中野さんのガッツだぜ並かそれ以上に想像の付かないカバーだが、その後ライブでもカバー歌唱が披露されたのだからもはや定番の域だ。
オリジナルでは作曲の浅倉大介さんにちなんで「ダイスケ的にもオールオッケー」となっているラスサビの歌詞が「シマムラ的にも」となっていたりするあたり、原曲のちょっとメタに遊んでいる部分をうまく踏襲した歌詞アレンジになっていて楽しいカバーだと思う。
「YELLOW YELLOW HAPPY」は過去に歌姫楽園で原さん・青木さんの2名も歌っているのだが、その後デレステでユニット、メロウ・イエローの3人が歌うことになった楽曲だ。ユニット名ともかかった名カバーだと思うが、このへんを同じブランド内でかぶせて来て結果的に歌姫楽園の方が非公認YELLOW YELLOW HAPPYとなったあたり、同じコロムビア内の出来事なのに「持っている」というべきか…
因みに、ポケットビスケッツといえば上記の曲から数曲、色にちなんだタイトルの楽曲を出しているが、私はその後の「POWER」がいちばん好きです。
・ピックアップ
アイマス全体からのカバーで「壊れかけのRadio」がヒットしている。
徳永英明の楽曲はほかにも「夢を信じて」が765さんのラジオでカバーされているほか、シンデレラで三船美優さんがカバーしている「レイニーブルー」も三船さんの歌声の魅力が惜しげなく発揮されている名カバーだと思う。しかし、こちらは1986年の楽曲なので今回のプレイリストで聴くことは叶わなかった。
Jewelries!シリーズ4弾のほかの歌唱アイドルは一昨年以降の募集だったこともあり他のアイドルはみんな10年代の新しい曲が多く選ばれている中でのこの選曲にはP、公式の両方に拍手を送りたい。
~最終結果~
ここまでお付き合いいただいた皆さんは既に惨憺たる有様を目の当たりにしたと思うが、実は最終的にはけっこういい線行っていた。
事実、100曲を回ってからは件の現象が発生したにはしており、過去に同プレイリスト内で聴いたことのある楽曲でビンゴしていたくらいまで肉薄している。でも、そうはならなかった、ならなかったんだよ、ロック。だからこの企画はここでお終いなんだ。
しかし、アイマス全体のカバーとして見るとヒット率はじゅうぶんに高く、さらにビンゴとして成立する強度が上がっていたと思うと割りとおもしろい試みに終わったんじゃないかと思う。というか765さんちもやっぱり輪をかけて90年代に強いな…
ブランドを問わず00年代以降はアニメ曲カバーなどの割合も増えるが、なんやかんやでそっちもそっちで挑戦のしがいはあるんじゃないかとすら思ってしまった。もう絶対記事にはしないけど。
なので結論としては、「プレイリストから流れる曲がふだんカバーで聴いている曲とやたら重複する」現象じたいは起こるといえば起こるし、起こらないときはとことん起こらないというなんともいえない答えしか出せない。まあ、分析をかなぐり捨てたのは私自身だしな…
ただ一つ確かに言えるのは、私はアレクサちゃんにめちゃくちゃ遊ばれているということだ。
(終)
◇読者プレゼント
君もやってみよう、カバー曲ビンゴ!
年代やブランドなど対象を変えつつ、アレクサや友達と対戦しよう。
ただし、一日をつぶす覚悟と流れてくる楽曲にだらだらくだを巻きつづけられる世代の合った友人をもって挑むことを強く推奨する。
(こんどこそ終)
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