『村雨の 露もまだ干ぬ 真木の葉に 霧たちのぼる 秋の夕暮』
《意味》
にわか雨が通り過ぎてその露もまだ乾かない杉や檜の葉に、霧が揺らぎ、包んでいく秋の夕暮であるよ
水墨画のようなざらりとした風合い。音はしないままに流れていく映像。
まさに日本らしい景色を描いた一首です。
秋は彩り豊かな季節です。山は粧い、田は黄金色に、食べ頃をむかえた果実たちも自然の中の宝石かのようにそれぞれに輝きます。
小倉百人一首の他の秋の歌たちも、鮮やかな紅葉を扱ったものが多く、色彩豊かな光景が目に浮かぶものたちばかりです。
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1,108字
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