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はみ出す勇気。

私にはずっと、枠が必要だった。


枠に入るために必死だった。


枠に入れないことが、一人でいることが何よりも恐ろしかった。



もちろん枠からはみ出す勇気なんてものもなかった。



学生時代の私は常にこういうことを考えて生きてきた。

学校という社会の中では、ほとんどの人が何かしらの枠に入り込んでいて、それが当たり前で、それが普通で、私はそう思っていた。

だから枠に入れなかったときは、そのときはもう、私の”終わり”を意味していた。


私の未来が一瞬で真っ暗闇になることだった。


私は、内気という性格をいただいてこの世に生まれてきたものだから、
当時は自分で考えるということが全く出来なくて、周りに友達がいないと何をすれば良いか分からなかったし、何も出来なかった。

だから、友達に見捨てられないように嫌われないように必死だった。


それでも、やっぱり、友達づき合いが上手くいかないこともあった。

調子に乗ってあんなことしなければ良かった、

友達の言うことを素直に聞いていれば良かった、




冷たくされていたときは辛かった。


辛かったけれど、それを相手に訴える勇気なんてこれっぽちもなかった。


私はただ笑っていることしか出来なかった。相談できる友達なんかいなくてただ時間に、自然の流れに、触れられないそれに助けを求めることしか出来なかった。


とにかく怒っていてもすぐ許してもらえなくても良いから、

ただ一瞬でも前みたいに笑い合いたい、そう思っていた。


いっそこの枠からはみ出してみようか、、あっちの枠へ入ってみようか、、

そんな考えも何度かよぎった。

でも私にはそんな勇気ももちろんなかった。

ただたただ弱い、弱すぎるイキモノだった。



”枠に入る。そしてその枠からはみ出さない。”

ずっとこのことばかりを考えて、気をつけて、生きてきた。




”私は何て窮屈な生き方をしていたんだろう。”

今振り返ると、そう思えた。

でもこういう経験があったおかげで私は成長することが出来たと思う。

そうポジティブに捉えてみる。

これからも枠の中が窮屈になったり、そこからなかなか出られなくなっても、何でもポジティブに変換していけば、少しは気持ちが楽になると思った。



でも、これからは、

枠に入ることに必死にならないで、

枠に入っていないことを恐れないで、

はみ出してみたいときは、

はみ出す勇気を少しだけ、ほんの少しだけ持ってみて、

何回かに1回ははみ出してみようかな。


そうやって

生きてみようかな、

そうやって、生きていきたい。


はみ出る









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