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お家でできる小児鍼

スプーンを使ったツボ療法

お子さんの風邪予防に、スプーンを使ったツボ療法をご紹介します。
鍼灸院で治療するときも、子供は敏感なので、通常大人に使う鍼は使いません。
当院では先が丸い鍼を撫でるように当てることがあります。
その鍼の代わりとして、今回はどこの家庭にもあるスプーンを使ったやり方をご紹介します。

やり方

スプーンの裏の丸みをおびた部分を肌にあて、なでるようにします。

デザート用の小さいスプーンを使います。
スプーンのくぼみに人差し指と中指をフィットさせ、やや中指をはみ出させ、端が強く当たらないよう、指の腹でカバーします。

背中の背骨の脇のラインを左右同様に刺激します。
背骨の上はやりません。

1回のストライドは10cmくらいで、リズミカルにくりかえします。

力は軽めで、羽で撫でられているくらいの圧をイメージしてやりましょう。

1ヶ所だけを集中してやるのではなく、全体的にまんべんなくおこないます。

図の点線の内側を、左右交互にスプーンの裏で撫でていきます。

治療時間

スプーンを当てる時間は、以下の時間を目安にしてください。

・0ヶ月〜半年 1分(この月齢の乳児はスプーンを使わず指の腹で撫でる)
・半年〜1歳 2分
・1歳〜2歳 3分
・3歳〜5歳 4分
・5歳〜  5〜7分

時間に達していなくても汗ばんだり、赤くなったり、肌に変化が表れたらやめましょう。
変化がわからなくても、上記の時間に達したらやめるようにしましょう。

たくさんやればやるほど効くわけではありません。
やったあとは子供の様子をよく観察します。
治療後、機嫌が悪くなったり、下痢をする場合はやりすぎの可能性があります。
その場合は一旦やめて、様子を見ましょう。

治療頻度・その他

治療頻度は、毎日1回、習慣のようにやってもいいし、風邪をひきかけだな、と思った時にやってもいいです。

お風呂の前後30分は避けてください。
お風呂も鍼も、共に気血の流れをよくするものなので、いっぺんにこの2つをやると刺激過剰になる可能性があります。

でも、お風呂上がりに服を脱いだついでにやりたい、という場合は、体をふいた後、粗めのタオルで図の部分をこすってください。
寒風摩擦の要領です。
これを行うことによって皮膚が鍛えられ、外からのバイキンの侵入に強くなります。

まとめ

今回はスプーンを使ったツボ療法をご紹介しましたが、スプーンを当てるのが難しければ手で背中を優しく撫でてあげれば大丈夫です。
スキンシップになり、お子さんの情緒の安定につながります。

また、今回は子供を想定した内容でしたが、大人にも効果はあります。
大人は背中が大きいため、スプーンで撫でるのが大変かもしれませんが、同様に行ってください。
風邪の予防に効果があります。
風邪を引いてからやっても大丈夫です。

ぜひ、ご家族でやりあいっこしてみてください。




あすか鍼灸院(2019年3月善光寺ふもとに「あすか鍼灸室」OPEN予定)


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