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顔をみれば病気がわかる?!

はじめに

昔の中国の言葉で、

「上医(いい医者)は見ただけで診断し、中医(中くらいの医者)は声を聞いたり、においをかいだりして診断し、下医(腕のよくない医者)は身体を触って診断する」

というものがあります。

つまり腕のいい治療家(上医)になれば顔や体を見ただけで、相手の状態を把握することができるのです。

このとき、「見る」とは具体的にどこをみれば体の状態がわかるのでしょうか。

諸説ありますが、私は渡邉由さんの『顔診断で不調を治す・防ぐ』と『ホクロとシミでわかる内臓不調』という本を参考にさせていただきました。
絵・図と共にとてもわかりやすく望診についてまとめてある本で、おすすめです。

今回は本の中から少しだけ望診についてご紹介します

消化器系からのサイン

消化器系からのサインはこめかみや、唇、髪の生え際などにあらわれます。こめかみに血管の浮きや青筋、シミがあれば消化器全般が弱っている可能性があります。

おでこの髪の生え際は大腸の調子をあらわします。
大腸が冷えていて充分に働いていないときは濃いうぶ毛がはえたり、ホクロやイボができるそうです。

唇は重要なポイントなので、部位ごとに分けて説明します。

唇からみる内臓の不調

①上唇
胃からのサインがあらわれます。

上唇が乾燥しがちな人は胃に熱をこもらせていることが多いです。
そのようなときは辛いもの、塩辛いもの、肉類を避けます。

上唇が以上に膨らんでいる場合は、甘いものの過剰摂取で胃が膨張しているサインです。
思い当たる方は砂糖類、特に白砂糖を使った食品の摂取をひかえましょう。

②下唇
下唇は大腸の状態をあらわします。
下唇に縦じまがあったり、皮がめくれている場合は、腸内も乾燥してコロコロのかたい便が出やすい状態です。

下唇が極端にふくれている場合は腸が緩んでいるサインです。
腸の機能が低下しており、便秘をしやすくなっています。

③口角
左の口角は膵臓、右は十二指腸の状態をあらわします。
これらは飲食物を消化・分解するための器官です。
口角が切れているときは、食生活を見直しましょう。

まとめ

今回は望診のほんのさわりだけをご紹介しましたが、いかがでしたか?
今までは「唇が荒れる」という事実だけを受け取っていたのに、知識を持って見ると内臓のどこが不調なのかがみえてくるのでおもしろいですよね。
不調な場所がわかると、それに合った養生もできるので、病が深くなる前に改善することができます。
今回ご紹介した渡邉由さんの著書には、そのときの症状にあわせたお料理のレシピも載っていますので、よかったらご参照ください。

脈やお腹の診断は慣れないとわかりづらいけれど、ホクロやニキビ、唇の状態など、目に見えるものを判断材料にする診断は誰にでもできるので、「ご家庭でできる診断法」として注目しています。

部位ごとに観察することも重要ですが、まずはぱっと顔全体をみて顔色、目の力、つやなどをみて健康状態を判断しましょう。

ぜひ、ご自身と身近な人の顔や体を観察してみてくださいね。


あすか鍼灸院(2019年3月善光寺ふもとに「あすか鍼灸室」OPEN予定)



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