【万葉集】世の中は~

大伴旅人の歌

世の中は 虚しきものと 知るときし
いよよますます 悲しかりけり   ~大伴旅人~

世の中は虚しいものだと思い知ると、
ますます悲しくなってくるよ。

現代と比較すると

「生ける者~」の歌では楽観的かつ前向きな歌を詠んでいた大伴旅人が、
この歌ではずいぶん悲観的ですね。

今でも社会人になると社会の裏側が見えたり、大人の事情を知ったりすることで「世の中はこんなものか」と悲しくなることがあるのではないでしょうか。

いつも前向きに、楽しく生きようと思っていたとしても、
ふと辛くなったり悲しくなったりするものです。

いつでもどこでもポジティブにいるには労力が必要なので、
ときには自分のダメな部分をさらけ出して、思い切り落ち込む時間も必要なのかもしれませんね。

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