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社会貢献としてのiPaaS

こんにちは。アスタリストの中の人です。

今日はiPaaSについてRPAと比較しながら触れていきたいと思います。

■iPaaSとは?

"Integration Platform as a Service"の略で、クラウド統合プラットフォームとも呼ばれます。ざっくり表現すると「クラウドサービス(やオンプレミス)のシステム同士を接続・統合するクラウドサービス」です。

■RPAとは?

一方でRPAは"Robotic Process Automation" の略で、ホワイトカラーのデスクワーク(主に定型作業)を、パソコンの中にあるソフトウェア型のロボットが代行・自動化する概念やサービスのことです。

文面だけだとなかなかイメージしにくいでしょうか?

弊社は企業の生産性向上を支援していますので、企業のバックオフィス業務を例に一般化をしてみましょう。

たとえば、企業には「出張に行ったときの交通費・宿泊費」や「会議で使用する備品費・飲食費」を従業員が立て替え、その分の経費を会社が支払う経費精算という業務が存在します。ちゃんと領収書を保管・添付して経理に提出する必要があったりしてけっこう面倒だったりするんですよね…

仕事としての業務フローを図にするとこんな感じでしょうか。

業務フロー2

「くるん」としているアイコンが各システム間でデータ連携が動作している部分です。(※以下「ブリッジプログラム」と呼びます)

経費(費用)の情報を経費精算システムから出力して、それを会計システムに仕訳として計上するために変換をして、実際に従業員に支払うための振込データを作成して…というような部分もすべて含めて一連の「業務」です。

弊社は経費精算システム「Concur」の導入支援もおこなっていますが、導入作業全体のコストを見積もったときに、上のブリッジプログラムに関連する追加開発コストの割合が意外と大きかったりすることがあります。

イメージ的には「SaaSを導入するのに500万円かかるけどブリッジプログラムの周辺開発にも別で250万円かかるよ?」みたいな感じです。

そして多くのお客様では「データを出力したり変換したりするだけだからなんとか頑張ります」ということで、データ変換プログラムをコストをかけて開発したり、データを出力したり取得したり変換したりする部分は業務のご担当が手動で作業をされていたりします。

■これをRPAで自動化した場合

なんとか効率化したい…!

ということでこの業務にRPAを利用するとこんなイメージになります。

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「夜22時になったから設定通りに自動で起動したよ!

 中継サーバ1のフォルダAに出力されたファイルXをコピーするよ!

 コピーしたファイルXを中継サーバ2のフォルダBにペーストするよ!

 ついでにフォルダCにも別でペーストしてバックアップしとくね!

 変換プログラムを起動してファイルXをファイルYに変換するよ!

 変換処理を開始したら終わるまで…念のため10分間待機するよ!

 ファイルYを会計システムのサーバのフォルダDに移動するよ!

 フォルダDにファイルが置かれたことを検知したよ!

 会計システムへのインポートを開始するよ!うまくいったよ!

 現在22:30、処理を全部終了したよ!ログを出力!おやすみなさい~」

いかがでしょうか?

RPAは人がパソコン上で操作する内容をソフトウェアが自動で実行してくれるので、人が手動でおこなうよりはとっても楽になりましたね。

ただ、これはすべての処理がうまくいったときの話です。途中で処理がエラーで止まり、うまくいかなかったときにどのように動作するか等、ロボットには例外的な対応も考慮して設定をしておかなければなりません。

たまたま処理する経費データが多く、待機が10分間で足りなかった場合には「ファイルYを会計システムのサーバに移動する」処理が空振りになってしまい、なぜ会計システムへの連携が完了しなかったか調査することになってしまいます。そして職人技で待機時間を15分へと設定修正したり…

また、現在の業務や動作環境が変わらないことが前提です。

いわば瞬間風速的なオーダーメイド設定のため、

・サーバのOSの保守期限が近付いたので会社のサーバを替える必要がある

・ExcelなどのOffice製品やブラウザのメジャーバージョンアップがある

・利用しているSaaSにバージョンアップがありUIに変更がある

・会計システム側の勘定科目等のマスタが変わる

といった要因によってRPAの設定・検証のやり直しが発生したりします。

例外対応の少ないルーチン業務に強いのがRPAの良さですが、設定・検証にも初期コストがかかる、業務や環境に変化があれば都度メンテナンスの追加コストがかかる、ということで結局は人が定期的に見ていないといけない側面があり、予期せぬメンテナンスコストがかかり続ける可能性があります。

RPAを導入して業務にかけるコストを8時間(従業員1名分)削減したかったのに、RPAの保守運用のためにIT委託先に1名常駐してもらっている、というような事も起こりかねません。

それでもコストメリットが生まれるのは、例外対応の少ないルーチン業務がまだたくさん残っている規模の大きい企業に絞られてくる気がしています。

■これをiPaaSで自動化した場合

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業務としてのデータ連携の流れは基本的にRPAの場合と同じですが、RPAのようにひとつひとつのワークフローを職人技のように組み立てて設定をする必要はありません。

弊社が提供しているiPaaS(ActRecipe)はプログラミングレスのクラウドサービスのため、データ変換の設定や実行処理を業務のご担当がWEBブラウザ上で操作することができます。もちろん、ワークフローとして自動化も設定可能です。

変換機能を備えたクラウドサービスのためデータ変換プログラムの初期開発コストを大きく低減できます。もし、他のActRecipeユーザーが「Concurから勘定奉行への仕訳連携」のワークフローをレシピとして作成していれば、ユーザーはそのレシピを活用することもできます。いろんな場所で同じようなプログラム開発をおこなうのはもったいないですよね。

データのやりとりはファイル連携ではなく基本はAPI連携でおこなうため、ファイル転送が少なくなりデータ連携全体の安定化が期待できます。

サーバのリプレイスやソフトウェアのバージョンアップのような外部要因が視野にあったとしてもメンテナンスコストを最小化できます。

いかがでしょうか?

オンプレミスからクラウドへの移行、SaaSの採用が大きく拡がりを見せる中で、iPaaS(ActRecipe)のサービス提供を通して企業のバックオフィスにおけるデータ連携の初期コスト・メンテナンスコストの最小化に寄与することは社会貢献度の高い取り組みと考えています。

ですが、とはいえ、

業務担当:「それはシステム担当の仕事でしょ?」

システム担当:「もう作ったシステムで動いてるからいいんじゃない?」

といった具合でなかなかビビッときていない昨今のような気はしています…

つい昨日なのですが、ConcurとSlackを連携するレシピ強化についてもプレスリリースを出しております。

このようなユーザーにも見える形でのiPaaS活用が進んでくるとiPaaSの見え方も少しずつ変わってくるのかもしれません。

■SaaS間データ連携のiPaaS「ActRecipe」にコンカーとのSlack連携等のレシピを増強(2020/03/09)

がんばれ!中の人たち!

次回はBlackLineかWalkMeあたりのお話を予定しています。

ありがとうございました。

スキありがとうございます!
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