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「顔にフィットさせるためにはどうしたら良いかトライアンドエラーを繰り返しました」

大直「SIWA|紙和」チームリーダー 一瀬愛
「SIWA マスク」プロデューサー・インタビュー

洋服を着るようにマスクをつける。新しいライフスタイルの推奨により、毎日の生活に欠かすことの出来ないものとなったマスク。一般的な不織布マスクや布マスクのほか、今ではスポーツタイプや涼しさに特化したものなど、様々なマスクが作られています。

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1000年の歴史ある和紙の産地、山梨県市川大門のメーカーとプロダクトデザイナー、深澤直人が手がけた、新しい和紙の素材ナオロンでつくった「SIWA マスク」は、その肌触りの良さと特性を生かし、口もとにやさしく、呼吸がしやすい。そして耐久性を兼ね備え、何度も洗って清潔に使える。従来の素材とはまったく違う、新しいマスクが生まれました。

伸縮性のない和紙ナオロンを顔の形にフィットさせるために、研究と試行錯誤を繰り返したという、この「SIWA マスク」について、山梨県市川大門の和紙メーカー、大直(おおなお)のブランド「SIWA・紙和」チームリーダー 一瀬愛さんにお話をうかがいました。


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「SIWA マスク」製品プロデューサー 一瀬愛さん


この製品をつくる、きっかけとなった出来事を教えてください

新型コロナウィルスの発生により、世の中から一斉にマスクがなくなり
メーカーとして我々ができることがないかという思いから開発をスタートしました。

ただ、2ヶ月ほど開発にかかってしまい、マスク不足のタイミングではリリースはできませんでしたが、良いものが仕上がったと思っております。


最終的な製品の形状やデザインが出来上がるまでに気をつけたことを教えてください

ナオロンという自社開発の和紙を素材にマスクを作るのは始めてでしたので、試行錯誤いたしました。ナオロンは伸びないため人の顔にフィットさせるようにするにはどうしたら良いかトライアンドエラーを繰り返し、現在の立体マスクの形状になりました。

紙という素材の特性を活かし、顔に合わせてカットをすることでよりフィット感も得られる仕様にいたしました。立体形状にすることで、息もしやすくなりました。

ゴムについては色々と試し、耳が痛くなりにくい仕様のものを採用しております。ゴムも結ぶことでサイズの調整ができます。今後はゴムのサイズ調整がしやすい調整機能がついたものなどを検討中です。

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この製品で使われている素材について、エピソードはありますか?

ナオロンはパルプとポリオレフィン繊維で出来ています。和紙の持つ手触りや素材感を保ち、生活用品として支障のない強度を出すために改良し、開発をしました。

もともとナオロンは純白の素材であるため、「SIWA・紙和」の製品にするためには、ナオロンに染色を施しています。それまでナオロンを染めたことが無かったので、深澤さんの指定色を再現するのに何度もトライしました。新素材なだけに、染色も思いも寄らないことが何度もおきました。

その後は、生産ラインに乗せる為の最適な生産方法や生活品としての強度に対しての最適な生産方法、ナオロンにあった生産方法の模索をしました。作ってみなければわからない点はたくさんありましたのでデザイン、生産、を両方クリアするために試行錯誤しました。


AssistOnのお客様にメッセージをお願いします

まずは手で触れてみてください。
そして、使ってみてください。

「SIWA・紙和」のかもし出す世界観を感じていただけたら幸いです。

「SIWA マスク」の詳しい情報と購入はこちら


SIWA|紙和の公式noteでは「SIWA マスク」の開発秘話を公開しています。こちらもあわせてご覧ください。