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タフで驚くほど軽い、機能性に優れたトート型メッセンジャーバッグ

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勝俣貴生 「bucket」デザイナー・インタビュー

自転車に乗るときはもちろん、カジュアルな服装で移動するとき、そしてお仕事に向かわれるときのバッグとして、背中にフィットして邪魔にならないメッセンジャーバッグ。モノの出し入れがカンタンで、気軽に使えること、そして、手提げバッグとして、肩に掛けても移動できるバッグとして使い勝手のいい、トートバッグ。

そんなメッセンジャーバッグの移動のしやすさと、モノを持ち運ぶ入れ物としてのトートバッグの使いやすさを併せ持つバッグがつくれたら。そうやってこの「bucket」という名前の新しいカタチのバッグが生まれました。

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作ったのは、15年以上に渡ってオリジナルのメッセンジャーバッグを研究し、作り続けてきた日本のオリジナルバッグのメーカー、WERKS。

機能的で使い勝手が良く、収納量の多さと、重量565グラムと驚くほど軽いこの「bucket」は、自転車に乗るときだけでなく、ワークバッグとして、女性や子育て世代のお父さんお母さんからも、大変人気があります。

実際に、子育てバッグとしても「bucket」を使用されている、デザイナーの勝俣貴生さんに、メッセンジャーバッグカルチャーの歴史、「bucket」の開発秘話をうかがいました。

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この製品をつくる、きっかけとなった出来事を教えてください

15年以上、アウトドア用品の小売業に関わり、色々なバッグを見てきました。アウトドアとミリタリーは命に関わる事もあり、考え尽くされたものやアウトドアやミリタリーブランドでしか出来ないような素晴らしいものも沢山あります。

しかしながら、一般的にバッグの形状はある程度完成されております。日本のマーケットでは時代の流れやファッション、流行りの中でつくられるバッグ、他ブランドの良い所を安くリメイクするなど。もちろんビジネスなので売れなくては意味がありませんが。どうしても売る事が先行したバッグが多く存在します。デイパックだけでみても同じ形でブランド名が違う商品が五万とあります。その中で1点もののカスタムしたメッセンジャーバッグに出会いました。

12年前にmessengerbag.jpというポータルサイトを作成したことをきっかけにアメリカのメッセンジャーカルチャーから生まれたメッセンジャーバッグを世界中から集めて九段下でお店をはじめました。日本ではメッセンジャーバッグというのはバッグの総称になっており、アウトドアやスポーツブランドが提案するショルダーバッグの事を指すのだと当時朧げに思っていたのですが、そこで私が触れたものは全く違うものでした。

アメリカに限定してしまいますが、メッセンジャーバッグカルチャーは一番古くても1950年代、その後、第2第3世代が出てきますがそのタイミングは1980年代と意外と歴史が浅く、まだまだ進化の途中でした。本物のメッセンジャーバッグとは実際にメッセンジャーが使用し、タフで全天候型に対応できるバッグを指す事であることを知りました。かなりニッチな世界で、メッセンジャーの為に業務で耐えうるタフなバッグを作るバッグメーカーはそれほどありませんでした。それはもちろん一般販売に向いておらず、もっとカジュアルなメッセンジャーバッグを作っているブランドが多かったです。

メッセンジャー達は数少ない業務に使えるメッセンジャーバッグを手に入れ、壊れたら自分たちで修理や改造をしながら長く使っていきました。フラップに刺繍を入れ、遠くからでも誰が走っているかわかるようにしたり、カスタムされていくメッセンジャーバッグが自分自身のアイデンティティとなり、愛着を持って修理しながら使っていました。

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※前バージョンの「bucket」

経済が発展すると需要もどんどん増えてきました。それから彼らは自分達でバッグを作りはじめます。見様見真似で、歴代のバッグブランドの良い所を引き継ぎながら新しいものを作って行きました。1980年代後半になるとメッセンジャーバッグブランドが増えてきました。

歴代のブランドは今日のメッセンジャーバッグ形状の核となる部分を開発してきました。PACが左右ショルダー交換できる仕組みや4点留めの開発、マンハッタンポーテージがタフなナイロンベルトを使用しはじめたり、それぞれのブランドが開発しそれが今日のバッグの形となっているのです。2000年代に入っても第五世代ぐらいになるのでしょうか、タフというより、全天候型、軽量化などでどんどん進化していきました。個人的なカスタムオーダーなどにも力を入れていました。とにかく"業務で使えるバック"という視点で考えられていました。

つまり、メッセンジャー自身が自分達の業務で快適に使える様にリアルな背景の中バッグを進化させてきたのです。それを目の当たりにし、自分たちのライフスタイルの中でまだまだ考え尽くされていない、シーンに適応できる他に無いバッグを作り上げる事ができると確信しました。WERKSでは使われるシーンを考えそこからものづくりをする様にしています。

軽量のトートバッグを作りたい、でも自転車に乗るときにメッセンジャーバッグの様に体にフィットさせる仕様にしたいと考えていた時に金町のバッグ工場が作ったクイックリリースのベルトに出会い、それをきっかけに軽量でタフな生地とこのクイックリリースベルトを組み合わせて前身となるトート型ショルダーバッグである、最初のバージョンの「bucket」を作りました。もの凄く軽くてタフだったので出来はかなり良かったです。

その前モデルから発展させた今回の最新版の「bucket」を作るきっかけとなったのは、私の個人的な「パパ用のバッグ」としてのニーズでした。前のバージョンの「bucket」を使用し我が子の習い事に参加した時のこと、置いたバッグが倒れ、中の荷物が外に出てしまいました。幼児教室だったので、子供と一緒に行動する必要があり、あたふたしました(笑)。そこである程度、バッグが自立し、荷物が外に出ないことをベースにアップデートする事を決意しました。

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※前バージョンの「bucket」


最終的な製品の形状やデザインが出来上がるまでに気をつけたことを教えてください

まずは自立させるためにボディに芯材を入れました。立つことで無駄なストレスをまず軽減させました。

バッグ自体にハリ感もあるので、背負っているときに形が崩れにくくなっています。またショルダーベルトで使うよりも肩がけで使うことに重きを置いて設計しています。それはショルダーベルトよりも肩がけの方が荷物の出し入れ等、単純にスピードが早いからです。肩がけにした状態でもベルトがズレにくく、両手が自由に使える形を考えました。子供を抱っこしやすく、また見た目もだらんとしないので綺麗に見えるからです。

持ち手はシンプルさを保ちながら柔らかさやある程度のクッショニングが出るように調整しました。持ち手の長さも最後まで悩んだところです。当初はベルトの長さが調整できる様に考えていましたが、余計なパーツを使うことで身体への干渉や、ベルトが余るなど見た目に問題がありました。最終的にはベルトの長さを固定にし、肩がけした際にある程度ぴったりとフィットさせ、ズレにくくする様に調整しました。

バッグの口にジップをつけました。ジップが無いと不安というご意見も多く、荷物が飛び出さないためにも必要であると。スナップに関しては荷物の出し入れなど、使い勝手を向上させるためです。あえてスナップとジップの両方つけました。

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※前バージョンの「bucket」


この製品で使われている素材について、エピソードはありますか?

アウター生地は「trip」でも使用している300デニールのリップストップポリエステルポリウレタン加工生地を使用しています。汚れが付着しにくく、摩擦にも強い生地です。インナーも「trip」で使用している210デニールの両面リップストップナイロン生地を使用しています。

WERKS製品で度々登場するミルスペック生地(500D 難燃加工ナイロン)を大胆にフロントポケットに使いました。フロントポケットだけなので意味はあまりありませんが、ボディとの異素材をあえて使う事で見た目の良さを出せたかなと思っています。


AssistOnのお客様にメッセージをお願いします

14、5年ぐらい前の話ですが当時、原宿のお店に寄らさせていただ際、ズバ抜けたセンス、圧倒的なオシャレ感、ラインナップの面白さ、丁寧な商品の紹介、非常に感銘を受けたのを覚えています。そんな素敵なお店からお声がけをいただき大変恐縮でございますし、お店のラインナップに加わわれて大変光栄です。

「bucket」は女性の方にも大変ご好評いただいております。またいろんなシーンで活躍するトートバッグです。

WERKSは使われるシーン考え、デザインはシンプルでありながらも機能性を重視してもの作りに取り組んでおります。これからも皆様のお役に立てるアイテムをリリースして参りたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。


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「bucket」の詳しい情報と購入はこちら


こちらも同じデザイナーのアイテムです。

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「trip」
ビジネスで使うことををしっかり考えました。背負った姿が美しく、落ち着いたイメージを大切に。機能性にも配慮した、出張対応の大容量バッグ。


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良いデザイン、優れたインターフェイス、使う楽しさを与えてくれるような製品を集めた、提案型の販売店です。文具、バッグ、デジタル製品、家庭用雑貨、知育玩具など、従来のカテゴリーに当てはまらない商品を広く取り扱っております。https://www.assiston.co.jp/

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