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プロダクトの責任者になって、改めて考えたリーダーシップ

この記事は、株式会社マネーフォワード福岡開発拠点が主催しているMoney Forward Fukuoka Advent Calendar 2024の12/23の投稿です。 12/22はtakatoshi nakamuraさんの技術系Podcastのおすすめでした。

2024年もあと1週間ほどで終わりです。 
毎年この時期になると、マネーフォワード福岡開発拠点のAdvent Calendarへの寄稿に参加して、年末をしみじみと感じてます。

私はこの投稿を通じて、1年を振り返って印象的だったことを書き綴るということをしています。

今年は、とあるプロダクトの開発責任者という大役を拝命し、改めてリーダーシップについて考え直すことがありました。その話を言語化して、自分の2024年を締めたいと思います。

開発責任者とは

まず開発責任者とは、一般的なエンジニアの役割としては、エンジニアリングマネージャーの役割に近しいと言えます。これに加えてプロダクトの技術的方向性や安定運用に責任を負っています。

PdM(プロダクトマネージャー)が提示するプロダクトビジョンを実現するために、開発責任者はエンジニア組織を作り上げ、設計から実装までの方法論を提供します。これに加えて、開発組織の安定を保ち、人と技術のマネジメントを両輪として回すのが開発責任者の役割です。

このように、プロダクトと開発チームをリンクする存在として、組織に位置付けられています。

リーダーシップの言語化の難しさ

開発責任者になって一番悩んだのが、リーダーシップの部分でした。自分が組織内でどのように振る舞うべきか、長い間迷いがありました。
これまで「責任者の右腕」的なポジションにいることが多く、自分自身が責任者として明確に役割を持つことが初めてだったことも、悩んだ要因だったのかもしれません。

過去に他社で働いたキャリアを通じて、大企業からベンチャーまで、さまざまなリーダーと一緒に仕事をしてきたことで、「良いリーダー像」について、自分なりの答えを持っていたつもりでした。しかし、いざ自分に適応する機会が訪れた時に、難しく感じる事も多かったです。

いろいろ考えた結果、自分が一緒に働いていて最も心地よかったリーダーをロールモデルにしようと思いました。それは、15年前に在籍していた投資会社で働いたKさんのリーダーシップです。

Kさんは、元・経済産業省の官僚出身でしたが、官僚主義でイメージするリーダー(形式的な立場やルールを重視し、能動的ではない)と真逆のリーダーシップを発揮していました。
自ら組織の中に入り込んでメンバーと一緒に考え、時には自ら手を動かし、メンバーを鼓舞するような人。「現場主義」と「程よいマネージメント」のバランスの良さを感じました。

しかし良いとは思うものの、このリーダーシップを言語化できずに困っていました。言語化できないと、自分のポリシーを部内で伝えることが難しいですし、日によっては軸がブレてしまうかもしれません。

そんなリーダーシップ迷子を救ってくれたのは、とある言葉との出会いでした。

「中心に近づくリーダー」という発想

リーダーとは人の中心に近づくことだ

これはメガネのチェーン店:OWNDAYSの社長:田中修治さんが、某動画メディアで語った発言です。「中心に近づく」が何を意味するのかと言うと、田中さん曰く、

中心で円を回しているのがリーダーである
円の中心にいるほど、熱量が高く回転速度を速くする必要がある
そうすれば、周囲に集まる人たちもより速く、力強く回転し、会社も大きく膨らんでいく

この言葉は、私が目指していた「現場主義」と「程よいマネジメント」のバランス感覚のイメージに一致しました。

リーダーとして、時には現場に立って深く物事を知る。時には一歩引いて全体を広く俯瞰する。この動きを繰り返しながら、常に「中心に近づく」ことができる存在でありたいと考えています。

また、「中心に近づくリーダー」は、単に自分が中心にいるだけでなく、周囲のメンバーの熱意やスピードを高め、組織全体のパフォーマンスを引き上げる役割を果たします。

組織が一体となり、プロダクトが成功し、チームが熱意を持って成長していき、会社からメンバーも私も評価される環境を作ることが、私の開発責任者として目指したいゴールです。

終わりに

こんなリーダーシップを実現するために、オフィスでなるべく真ん中の席に座るようにしたり、Slackで困ってそうな場面に顔を出すようにしたりしています。話しかけられた時に、正対してしっかり話を聞いてしっかり反応を返すことも大事かなと。

「中心へ、中心へ・・・」と脳内つぶやきをしながら、ウザくならない程度に存在感を出す地道な行動を重ねています。

どの行動が正解なのかは分かりませんが、「中心に近づくリーダー」のポリシーを軸としてトライアンドエラーを重ね、FY25も人・組織やプロダクトへの貢献に励みます。

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