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2024年米国株市場は1月から3ヶ月連続上昇!4月以降の展望は?

新年度が始まりましたね!
2024年の米国株式市場は年初から3ヶ月連続でS&P500、NASDAQが上昇するという素晴らしいスタートを切りました。

年初からの好調なスタートは、4月以降の米国株式のパフォーマンスにどのような影響を与えるのでしょうか?

過去80年間のS&P500のデータから2024年の4月以降の米国株式市場の推移について考えてみましょう。

年初から3ヶ月連続上昇の意味

1944年から2023年までの80年間のS&P500のデータを確認すると、1月から3月まで3ヶ月連続でS&P500が上昇した年は20回ありました。

この20年において、なんと20回中19回(95%)で4月から12月までを通じたパフォーマンスがプラスになっていました。
これらの年の4月から12月までを通じての平均のS&P500の騰落率は9.81%と良好でした。

これは、年初から春にかけての好調なスタートが、その年の残りの期間にもポジティブな影響を与える傾向があることを示しています。

さらにこれら20年の間で4月から12月の各月のパフォーマンスを見てみましょう。

4月: 上昇 80%(16/20)、平均騰落率+1.86%
5月: 上昇 65%(13/20)、平均騰落率+0.39%
6月: 上昇 70%(14/20)、平均騰落率+0.82%
7月: 上昇 65%(13/20)、平均騰落率+0.59%
8月: 上昇 60%(12/20)、平均騰落率+0.38%
9月: 上昇 60%(12/20)、平均騰落率+1.29%
10月: 上昇 65%(13/20)、平均騰落率+0.23%
11月: 上昇 70%(14/20)、平均騰落率+1.70%
12月: 上昇 80%(16/20)、平均騰落率+2.49%

年初から3ヶ月連続でS&P500が上昇した場合には、4月はS&P500が上昇する確率は80%で平均騰落率も12月に次いで2番目に高い値となりました。

各月の騰落率をもとに年初を100として1年間のS&P500の推移を表したのが下のグラフになります。

1-3月がすべて上昇した場合のS&P500の推移

年初から3ヶ月連続でS&P500が上昇した場合には1年間を通して力強い上昇を示していることが分かります。

また、これは大統領選挙の年に大統領の出身政党の交代がなかった時(現職が出馬した場合は再選成功の時)の値動き(下のグラフ)にかなり似ていますね。

青:政党交代なし、赤:政党交代あり

ただし、いずれの株価推移の場合も5月前後は株価が横ばいとなっています。

年間を通して強気であることは問題ないですが、すぐにサマーラリーのような上昇が来るかについては慎重な見方が必要かもしれません。


2024年4月以降の展望は?

年初から3月までの好調なパフォーマンスが、年後半に向けた米国株市場の上昇を支持する強力な根拠となり得ることが分かりました。

もちろん、米国経済の状況やFRBの金利政策などの背景の確認も必要になります。

この点についても現在は米国経済は過熱し過ぎでも冷え込み過ぎでもない「ちょうどよい」状態を維持しており、株式市場の環境は良好と考えられます。

また、4月上旬は米国の確定申告に関連した4月アノマリーで株価がぐずつく展開になることが多いです。
(下落するというよりは、なかなかすっきり上昇しない、というイメージ。)

米国の確定申告の期限が過ぎれば、次第に資金が株式市場に戻ってくると考えられます。

その一方で、現在市場は年内に3回の利下げの期待を持ったままになっています。(またそれをFRBも前回の会合では明確には否定しませんでした。)

しかし、現在の強い米国株経済や完全に沈静化しないインフレなどから1990年代のゴルディロックス相場の例を踏まえて考えると、年内に3回の利上げまでは行われない可能性が高いと考えられます。

そうなると最初の利下げ開始時期として期待されている6月にかけて、いま市場が持つ「年内に3回の利下げの期待」を消化していく動き(つまり株価があまり上がりにくい状態)が出てくることになるのではないかと懸念されます。

このような背景を考えると過去のデータで見られるような5月前後での横ばいの動きが今年も出てくる可能性は十分あります。

すなわち、年後半の株価はポジティブな見通しが持てるものの、特に5月前後は市場が横ばいになる可能性があります。

まとめ

2024年の米国株式市場は年初から3ヶ月連続で上昇と好調なスタートを切りました。

過去のデータからは、年初からの3ヶ月連続のS&P500の上昇は、年間を通じた米国株市場の強さを示しています。

5月前後に株価に横ばいの動きがみられる可能性はあるものの、現在の米国経済は好調で、相場環境も悪くありません。

たとえ5月に市場が停滞したとしても、米国株指数EFTや決算をクリアした質の高い個別株を持ち続けるなど、短期的な変動に一喜一憂せず、冷静に長期的な成長を見越した投資を続けることが重要になります。

いずれにせよ4月以降の米国株市場のパフォーマンスに注目していきたいですね!

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n=1|米国株投資@外科医
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