ドブ川に一日で3回落ちた
子供は好奇心が強い
恐怖心というものが欠落していて
感じたままに行動する
今の年齢になって子供を見ると
ハラハラするのだが
振り返ってみると
自分も子供の頃は好奇心の方が
勝っていて怖いとか感じていなかったかもしれない
何となく自分の子供の頃を振り返っていた
小学生の君が道路を歩いている
右手には虫アミをもって
左手にはバケツを持っている
何処に行くのかな？
目的地に着いたみたいだ
僕はそれしか見えていない
大きなカエルがいる
ここからじゃ届かない
あそこから下に降りて
淵を歩けば届くはずだ
君は危ない行動をすぐにとる
どう見ても降りて良い場所じゃない
何をしようとしているのかは
分かるけれど・・・ほらね
ズボッ！
ヤバい右足がはまっちゃったぞ
カエルも逃げちゃった
取り合えず足を抜かないと
そう、帰った方が良いね
汚れてしまったズボンと足を綺麗にしないと
あれ？着替えて虫アミ持ってるけど
また行くの？
今度こそ捕まえる
あんなに大きなカエルは
あんまり見たことが無い
やった！まだ居る
今度は小さな橋の上から
覗き込むようにドブ川を覗いている
その体制は危ないと思うよ
もう少し伸ばせば届くぞ
もう少しもう少し・・・
わーーー！
ドボンッ！
恐怖心が無さすぎるのじゃないだろうか？
まさか首を残して全部
ドブ川に落ちるとは思わなかったよ
今度こそ大人しく帰るんだよ
さっき着替えたばかりだけど
このままじゃ何も出来ないや
一度家に帰ろう
さっき着替えたはずなのにって
ママに怒られた
もう怒られたんだから
少しは懲りたはずだよね・・・って
君は虫アミを持って何処に行くの？
まさかの同じ場所だ
絶対に捕まえる
あのカエルを捕まえられるのは
僕だけだ
今度は届くぞ
やった！捕まえた！
ドボンッ!
君は学習能力が無いのかもしれないね
またドブ川に落ちた
しかも今度は全身がヘドロまみれ
頭まで真っ黒で誰だか分からない位ドロドロ
僕は真っ黒になりながらも
今度は大はしゃぎしながら
家に帰った
大物のカエルを捕まえたからだ
君は嬉しくて母親にカエルを
捕まえたことを報告しに行ってた
さっき怒られたばかりなのに
母親は今度は怒らずに
呆れ顔をしながらも
良かったねって
君の事を誉めてくれてたね
でも一日に3回も同じドブ川に落ちるなんて
子供は本当に恐怖心よりも好奇心
自分の子供の頃の話なんですけどね
子供の頃の好奇心の強さ
大人になっても発揮したいと思う時があります
好奇心は強さに繋がるはず
大人になって恐怖心や常識を覚え
ブレーキをかけてばかりでは
駄目なんだろうな
イラストはさんかくまゆげ(zhita) さんにお借りしています
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