【32話】ライブ配信依存症『リスナー編』投げ銭がやめられないあなたへ
ライバー、リスナーそれぞれのライブ配信依存症について記しておこうと思う。なぜ人はライブ配信を辞められないのか?
今回はリスナー編
【結論】
生活や人間関係の合理化がネット社会によって進んだ結果、寂しい人を大量に生んでいる。そしてその人らの承認欲求の行き場がライブ配信に流れている。
これまでは服やアクセサリー、デジタル家電は実際にお店に行って買っていた。そこで店員に褒められ、我々の承認欲求は満たされていたのだが、ネットで購入するようになり、褒めてもらう場所はSNSになった。写真をあちこちのSNSにアップし、「いいね」をもらうためにがんばる。しかし、そのうち多くの人が同じことをやり始めたので、その価値が下がりSNSで画像、動画をアップするだけでは承認欲求は満たされなくなってきた。そこへ来て流行り始めたライブ配信に人々はお金を払い、擬似「仲良し体験」ができるようになり、自分の私生活を小出しにして、褒めてもらうことで承認欲求を得られるようになった。そのため、ライブ配信の中で仲間として依存し、やめられないのである。
このように、購買行動が合理化されることにより、リアルでの人とのつながりは激減し、『居場所、優越感』はお金を払って得るものとなり、自分の存在価値をお金で買うライブ配信で承認欲求に依存しつづけるのである。
【解決策】
【抜け出すためのマインドセット】
・時間:ライブ配信アプリに費やした時間を別の行動に置き換えた時、物的(作品)又は技術的に(楽器を弾けるようになったなど)何か残せているかを考える。また、自分の身近な人(子供、祖父母、余命わずかなペット)とのかけがえのない時間に置き換えてみる。
・お金:ライブ配信アプリに課金した金額を自分への投資、ご褒美、身近な人へのプレゼントに置き換えてみる。すると、形として残ったり、感謝されお返しで倍になって戻ってくる。
・労力:あなたの今まで培ってきた知識、技術はライバーにいいように利用されるためではなく、身近な人や自分を求めてくれる人へ供給するモノだと考える。はたまた、それ相応の対価をいただくためであると考え、「ライバーが喜んでくれればいい」と、自分を安売りしない。
・未来:ライブ配信アプリのリスナーを今後続けてみて1年後、3年後、5年後、10年後にあなたはどうなっているのか想像してみよう。そもそも、なんの目的でやっているのだろうか?素敵な異性や仲間に出会え、生涯を共にするような仲になっているだろうか?はたまた、1年前、3年前の過去を振り返って現在そうなっているだろうか?「暇つぶし?」いや、お金のかからない暇つぶしなどいくらでもある。
・リアルの自分との対比:ネット上の匿名の自分とリアルの自分を比較して、劣等感を感じるのは当然だ。でも、リアルの自分を嫌ってはいけない。自分の精神が帰るところは結局はリアルなのだ。現実逃避から帰れなくなってはいけない。
【おわりに】
この記事を書こうと思ったきっかけは、先日ギャンブル依存症の救済をやっている団体のYouTubeをみたことだ。
ギャンブルは不確実性にハマり狩猟本能をくすぐることでお金を注ぎ込んでしまう。リスクを取れば取るほど、獲物を得た時の高揚感が忘れられないのだ。全能の神になったかのような感覚になる。これは人間の遺伝子に書き込まれていることなのでどうしようもない。別の何かに置き換えるしかないのだ。
一方で、ライブ配信の投げ銭に依存する人は承認欲求だけでなく、ギャンブル同様の不確実性にもハマってしまうという。それは投げたからと言って確実にそれに見合ったリターンが得られないからである。事務所にしっかりと教育されたライバーは少額から高額までのリアクションをしっかりと使い分けている。時には冷たい態度をとる。そして、リスナーの状況に合わせて徐々にその金額的閾値を高くしていくのだ。
この呪縛から逃れるためには上記のマインドセットを利用し、何かに置き換えればいい。
私自身は家族との時間、作品を残す時間に置き換えてすっかりと自我を取り戻している。そして、何かに取り憑かれたようなリスナーの日々を振り返り、落ち着いて考えてみると、結局リアルの自分が幸せであることを再認識でき、ライブ配信がいい経験になったと腹に落とし込んだ。
ネット社会によって起こっている人間関係の合理化は会社の飲み会への参加を減らし、ご近所さんとのコミュニケーションの機会も減らしている。
「気が合う人とネットで絡んでいる方が楽だ」という行動が、結果として寂しい人間を量産しているのだ。
そんなリスナーを皮肉った替え歌👇
P.S.ライブ配信アプリを辞め、その時間をピアノの練習にあてた。全くの初心者だったがベートーヴェンを弾けるようになった。
33話ライブ配信依存症「ライバー編」へ続く👇
【次回以降の内容キーワードのメモ】
・高学歴・高収入・高身長(3K)のための結婚女性の選び方
・ビックマム(One Piece)に魂を売ったライバーM君
・ライブ配信を卒業するライバーの断末魔の長文「コインがない」の言葉にに傷心
・X(Twitter)バズった一般人の末路
・だまされるのも幸せのうち ライブ配信アプリは宗教みたいなもん
・応援する人の心理「伸び代が見えるから応援する」
・あなたは有料?無料コンテンツ?価格設定の難しさ
・信用スコア、SNSのアルゴリズム。
・アイデアはいくらでもある、、、
・インスタにイケメン加工あげてみた
・『超高音ボーカル』て、、、コイツ「イタイ奴」やなと思われてる?
・著作権ガン無視のライバー達(DJ配信て、原曲流してるだけやん)
・TikTokやっても時すでに遅し