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【絵本レビュー】 『スイミー』

作者/絵:レオ・レオニ
訳:谷川俊太郎
出版社:好学社
発行日:1969年4月

『スイミー』のあらすじ:


小さな黒い魚スイミーは、広い海で仲間と暮らしていました。ある日、仲間たちが大きな魚にみな食べられてしまいました。一匹だけ残ったスイミーは・・・


『スイミー』を読んだ感想:


『スイミー』は確か小学校の教科書に載っていました。内容はおぼろげだったけど題名だけはしっかり覚えていたものを、息子のために借りて来ました。読みながら、「あれっ、こんな話だったんだ!」とびっくり。私が覚えていたのは、スイミーが目になるところだけ。何が起きたのかは全くもって頭から抜けていました。

怖いもの、苦手なものってある程度はできても、いつまでも避けてはいられないんですよね。ある時足を踏ん張って正面から向かっていかなくちゃならないんです。私の共有アトリエで私の机を使ったり、私物を私の場所にどんどん積んでいく人。逆ギレされるのが怖くてずっと避けて来たけど、いつかは限界がくるんですよね。今年の目標かなあ。

そしてもう一つ大切なのは、みんなで一緒に助け合うこと。ロックダウンが始まってから、コミュニティの大切さを本当に感じています。お母さんたちからは「絵本を読んでくれてありがとう」って言われるけれど、本当は私が助けられているんです。海外で、親も親戚もいず、帰国も簡単にできない時読み聞かせを始め、そこでたくさんのお母さんたちや子供たちに会いました。メッセージ上でですが、困ったことを話したり情報交換をしたりして、離れているけど支え合っている感じが伝わって来ます。他にも、今までは時々子供を遊ばせていたような家族のいくつかと順番で子供達の面倒を見たり、などコミュニティが自然と出来上がって来ているように思います。一緒にいれば、大きい敵だって怖くない。これからもコミュニティを大事に育てていきたいと思います。


『スイミー』の作者紹介:


レオ・レオニ(Leo Lionni)
1910年オランダ アムステルダム生まれ。イラストレーター、グラフィックデザイナー、および絵本作家として、米国でもっとも活躍した芸術家のひとり。「あおくんときいろちゃん」(至光社刊)「スイミー」「フレデリック」「アレクサンダとぜんまいねずみ」「さかなはさかな」「うさぎをつくろう」「じぶんだけのいろ」(以上好学社刊)などの作品がある。1999年没。

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