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2019年に気になったミュージシャン(今後に向けて)

今年の春先にミニマリスト(物を極力所持しない)指向の一環で、これまで使っていたBOSEのスピーカーをリサイクルショップに売ってSONYのバッテリー内蔵小型可搬式Bluetoothスピーカーにダウンサイジングしました。それにともなって、好きな音楽のタイプも変わってきましたので、その辺のことも踏まえながら今年気になったミュージシャンのことを書いてみたいと思います。

類家心平さん

エレクトリック・トランペットを使いこなすのもカッコいいのですが、ポリリズム(ポリビートというべきか)の相当キレたサウンドでぐいぐい迫ってくるところが素晴らしいです。一度に異なったテンポの複数のビートが出てくるのは非常に刺激的です。

小出稚子さん

小出さんの作品は、NHKFM 現代の音楽で紹介された「南の雨に耽る」「ハイカランナーズハイ・プラス(パガニーニの24のカプリースの「本歌取り」であるらしいです)を聴いて一発で好きになったのですが、上の作品のように奏者の具体的な動きを伴う作品や、エレクトロ付きあり、一切の深読みを拒否するような意味不明の表題の作品ありで、You Tubeでいくつか公開されている作品はどれも一聴(一見)の価値ありです。

「南国の魚、極彩色の夜」という配信/ダウンロード限定の音源も出ているので、各種配信サイトでチェックしてみると良いかと思います。

あいみょんさん

彼女はいまさら何も説明することもなく、「令和の歌姫」の地位は確立したといってもいいでしょう。この方はオトメ心、男ごころ、オヤジの生態などなど、どの曲もセキララなまでに歌われていて、時々放送コードギリギリかと思われる曲もあります。

初期の作品であるこの曲など、久しぶりに大笑いさせていただきました。

石丸幹二さん

現在いくつか出ている武満徹ソングズの中では、このアルバムが一番好きです。武満徹の歌は連作歌曲ではなく、さまざまな歌を寄せ集めたもので、童謡風からドイツキャバレーソング風まであって、統一感を出すのは難しいのですが、共演のリュート奏者つのだたかし氏の素晴らしい伴奏で聴きやすい編曲になっています。

篠原眞さん

NHK電子音楽スタジオの歴代作品を集めた「音の始原をもとめて」に収録されていた「ブロードキャスティング」を聴いて、NHKのラジオ体操やら昼のニュースやらのコラージュが淡々と続いていくものだから、「なんですか?これはwww」と一笑に付してしまったのですが、これについては深くお詫びをします。

オーケストラと和楽器と合唱のための「夢路」という作品を聴いて、難しいことはともかく篠原氏の日本人としての素直なノスタルジア表現というのはこういうものなのだなと思った次第です。

上の値段はCDのプレミア価格で、実際にはSpotifyやAmazon Music Unlimitedなどの
配信サービスで聴けます。
このシリーズは日本の現代音楽史を考える上でも重要で、再演の機会に恵まれないまま聴かれず
に埋もれている作品があるのなら、どんどん聴いていただき、その中から本当に再演の機会が
生まれるのなら悪くないのではないかと思います。

You Tubeを探していたら、こんなソースを見つけました。篠原眞編曲「赤とんぼ」であるらしく、クセナキスの壮絶な演奏でとかく怖いイメージのある大井浩明さんが弾いているのを見て、なんだか癒やされました。

そして来年に向けて

物心ついてからずっと洋楽小僧だった私ですが、年もとってくるとだんだん日本の歌が恋しくなってきて、藍川由美さんの日本歌曲や和ジャズ、黎明期の日本のクラシック(これは片山杜秀氏の書物やNHKFM「クラシックの迷宮」などで触れることが出来ます。)などを少しずつ聴いていきたいと思っています。

と云いつつ、来年の今頃は全然違っているのかもしれませんが、ひとまずの自分のテーマということで書いてみました。