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足裏のカサカサと酸性度

【長年の謎】

20年の整体人生の中でずっと疑問に思っていた事があります。

「なぜ体型に関係なく、足裏がきれいな人とカサカサの人がいるんだろうか?」

「重心バランスを気をつけても足裏がきれいにならないのはなぜだろう?」

実はそこにカラダの状態の秘密がある事に気づきました。

足裏がカサカサ(角質化)している方の共通点は

《慢性的な病気やトラブルを持っている》

という事でした。


慢性的な病気やトラブルを持っている、とはつまり《カラダが酸性に傾いている》という事です。

詳しくは次の項でお話しします。

【酸性になると】

カラダが酸性に傾く事で問題となるのが、私たちの中の常在菌や免疫細胞として働く細胞が必要以上に活性化してしまうことです。

また外部から入ってくる病原性の細菌も酸性の条件でよく繁殖します。O-157やブドウ球菌、コロナもそうです。

これらが恐いのは酸素があっても生きられる菌で、人間の細胞の膜も通過して細胞にまで入り込める事です。そして遺伝子情報をコピーして抗体を作って進化します。

一方、大きな感染症にならなくても常在菌が感染症の主役になる事もあります。これらは酸素に弱い菌なので細胞の膜までは通過できません。

私の経験では
・口内炎
・結膜炎
・尿道炎
・カンジダ
・皮膚の痒み
・二の腕のつぶつぶ
などがそうです。

その時、この活性化した常在菌と闘う為に今度は捕食の性質を持つ免疫細胞も異常に活性化します。
アレルギーや自己免疫疾患など、自分で自分のカラダを攻撃してしまう状態です。

そうして全身の慢性炎症が出来上がります。

その酸性で命の危険がある重篤な状態が《アシドーシス》です。

私はケトアシドーシスを何度か経験しています。ここまで来ると酸性度を解消してゆくのは難しいので、《改善》ではなく現状を《キープする》という段階です。

皆さんはこの《キープする》という段階へ行く前に、日頃から足裏が角質化していないかチェックする事が大切です。

【人体の仕組み】

次に酸性化の状態を理解する為に、人体と菌の関係、人体の組成要素、エネルギー回路についてお話しします。

人間は細胞と細菌から成り立つ、《超有機体》です。

100兆・500種を超える細菌と共生しています。
これを《常在菌》と言います。
その常在菌のうち99%が《嫌気性菌》といい、酸素を使う事のできない菌と共生しています。

自然界の中には《通性嫌気性細菌》というものもいて、これらは酸素に耐性を持っていて、酸素があっても生きることができる上、人間の細胞に入ると重篤な感染を起こし、更に進化し続けるような菌です。コロナもそうでしょう。

常在菌の増殖は《pH》というものに影響を受けます。

《pH》はカラダの酸性度を表す指標です。

pHは水素イオンの数で決まります。
通常、人間の身体はpHが7.4の弱アルカリ性に保たれています。
この状態だと体内の常在菌は人間にとって有益な働きをしてくれます。

人間の組成要素は、
・タンパク質  15〜20%
・脂質     13〜20%
・糖質      1%
・水分      60%
・塩類(骨など) 7%

です。

ここから分かるのは、糖質は人体の構成に重要ではない事です。

そして生体エネルギーとして
・解糖系(糖質)
・クエン酸回路 (タンパク質から酵素を作る)
・電子伝達系(脂質を電気エネルギーに変える)
この3系統があります。

このうち電子伝達系だけがミトコンドリアをきちんと活用し、代謝を行うことができます。
そして電気伝達系で生み出された電気エネルギーが、神経伝達のできるエネルギーです。

この電気エネルギーを使う状態であれば、pHも保たれ人間の身体の機能もうまく使えます。

私達が主食としている糖質は構成要素としても、エネルギーとしても重要ではないのです。大切なことですので覚えておいて下さい。

次にpHの調整の仕方についてお話しします。

【pH調整の仕組み】

調整のポイントとなるのが《二酸化炭素》と《水素イオン》、《重炭酸イオン》です。

pHは、体内で産出される二酸化炭素が水素イオンとくっ付き、重炭酸イオンというものになり、肺まで運ばれ、二酸化炭素が切り離されて体外に出す(呼吸)事で調整されます。

これが呼吸です。(内呼吸)

こうして水素イオンの数が調整されています。

そして、水素イオンとくっつく二酸化炭素を生み出すためには、前項でお話しした《電子伝達系》を使う事が条件です。

なぜなら脂質をミトコンドリアで代謝した時だけ最終産物として、二酸化炭素を獲得できるからです。

糖質をエネルギーにした時は乳酸が最終産物です。

糖質をエネルギーにしていると二酸化炭素が足りなくなり、回収されずに水素イオンが増えるとpHは酸性に傾きます。

また乳酸によっても酸性度は増します。

その結果乳酸が溜まると《酸性ですよー》という痛みのサインが出るのです。

その他、腎臓やお腹にある太陽神経叢でも、タンパク質を排出したり交感神経の出力によりpH調整をしています。

また吸い込んだ酸素のうち、2%が《活性酸素》となる事をご存知の方は多いと思います。

活性酸素は細胞を傷付ける・老化を早めるなど一般的に悪者扱いされますが、本来、正常な役割はpHの調整です。

活性酸素はミトコンドリア代謝の後に生み出され、細胞の中でがん細胞の抑制などを行います。

【角質化と酸性の関係】

足裏が角質化する、とは皮膚のターンオーバーが乱れる事です。

ターンオーバーが乱れるのもpHのバランスです。

皮膚の最上層(一番外側)を取り囲む《表皮角化細胞》は主成分がセラミドという脂質です。

神経伝達は細胞膜から酵素の働きでセラミドが離れてゆく事で行われます。セラミドは細胞外のシグナルを細胞内の代謝へと伝達する仲介役です。

足裏には皮脂腺がなく、セラミドによる水分保持と神経伝達に依存しています。

pHのバランスが崩れると、セラミドは酸性にさらされた細胞から肌が形成され、水分保持・バリア機能を発揮できない未熟な細胞がどんどん作られます。
同時に炎症物質も作られています。

このように角質化は、pHバランスの崩れによる炎症状態なのです。

エネルギー代謝だけでなく、皮膚の形成にとっても脂質は重要なのです。

【免疫】

ここまでの流れで、お気づきでしょうか?
それは
     酸性になる
       ↓
    常在菌が過活性
       ↓
    免疫細胞が過活性

してそこから様々な病気やトラブルに発展するのです。

これを《免疫が落ちる》という表現できるでしょうか?

《過活性》しているのです。
過活性しすぎて、本来攻撃すべきものではないものを攻撃したり、本来処理すべきものに働かなくなったりするのです。

なので《落ちる》という表現には日頃から疑問を抱いています。


【病院で分かること】

ここまでのお話しで、酸性度を解消することは予防医学、病気の緩和にも繋がるとても大切な事だと伝わったでしょうか?

それは様々な文献でも確認できますし、酸性の環境下でがん細胞が活性化する事も有名です。

ではなぜ、様々な治療の上で第一選択とならないのでしょうか?

それは現状、どんな高額な人間ドックを受けても血液が酸性に傾いているか否かの項目もなく、酸性に傾いているか否かを話題にすること自体がタブーになっているのではないか、とあるお医者さんがネット上で発表しています。

だ液や尿のpHをテストしても充分な情報は決して得ることはできない、このように検査しても分からない、セルフチェックの方法もない、だから治療の第一として選択されないのです。

体の酸性体質が論議される事は一般にないそうです。

皮膚の自発蛍光を利用したAGEリーダーという血液の酸化度を測るものもありますが、普及していない事をみると酸性度に対しての認識は薄い、重要視されていないことが分かります。

ですから、自分でチェックする事は非常に大切です。

【セルフチェック】
足裏がカサカサしているのは、単に表面上の問題ではないことがお分かりいただけたでしょうか?

某CMのように、ひび割れするほどの方は要注意です。

《カサカサ=角質化→酸性に傾いている事》を意識して、まずは乳酸を作らない食事、電気エネルギーを生み出せる食事に変えてみて下さい。

またカサカサの酸性状態だと、先ほどもお話ししたように免疫が働くべきところに働かなくなる、外からの攻撃と闘えない状態なので、感染症には気をつけて下さい。

《チェック方法》

・軽石が欠かせない。

・体重がかかる所とは別に角質化している部分がある。

・クリームを塗っても改善しない。

・角質ケアをしている。

・正座をしないのに正座だこがある。

・軽いピリピリやシビレ、または感覚が鈍い。

ぜひチェックしてみて下さい。

【まとめ】

そもそも今様々な医療や健康に携わる方は疑いもなく、人体は学校で習った教科書通りに機能していて、それがある時機能しなくなって、病気やトラブルに発展する、そういう認識ではないでしょうか?

《糖質は人体にとって重要なエネルギーである》

《呼吸器障害のある人以外は呼吸が正常に行われている》

《検査の数値に該当しない事は健康の指標》

《その健康と判断された人はミトコンドリアを使って代謝ができている》

《病気には様々な理由や過程がある》

そういう概念ではないでしょうか?

糖質を分解したグルコースは細胞膜を通過できません。
糖質をエネルギーにしている限り、ミトコンドリアを使った代謝へ辿り着くのは確率や運です。

そしてこの解糖系を使い続けていると、電子伝達系を停止させてしまいます。

更に乳酸が増え続けることで体は酸性に傾いてゆきます。

加えて、脂質を控える事でそれは加速します。

脂質を使えない・不足すると…
・電気エネルギーの獲得ができず、神経伝達がうまくゆかない。
・人体の構成要素として
 ホルモンの材料・血管の材料・細胞膜の材料が足りなくなります。
・ミトコンドリアの活用ができず、電子伝達系の最終産物として二酸化炭素を獲得できなくなります。二酸化炭素を獲得できないと、水素イオンはどんどん増えてゆきます。

その結果、常在菌との共生バランスが崩れます。

常在菌は人体にとって有益な働きをせず、むしろ害する存在となります。

pHバランスが崩れていないか、まず足裏をチェックして、それは表面的な問題ではなくカラダの中からのサインだと受け取って下さい。

また角質化していなくても、お食事の内容について意識してみて下さい。

正しい呼吸についてはサロンでお伝えしています。

一人一人が自分のカラダの可能性に気づき大切にしてゆけるよう願っています。


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