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余珀日記

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2020年春にオープンしたカフェ、「お茶と食事 余珀」の記録。「私的遣欧日記」の続編。
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記事一覧

余珀日記20

夫が旅立って3週間が経った。長かったのか短かったのかもうよく分からない。眠れているのか眠…

正垣文
1年前
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余珀日記19

余珀お披露目の日から丸2年経った3月22日、冷たい雨が降るなかお墓参りをした。母方の大叔父夫…

正垣文
2年前
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余珀日記18

昨日行われた社中の初釜で、2022年の抱負を先生に聞かれメンバー全員がその場で発表した。私は…

正垣文
2年前
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余珀日記17

前回の更新が5月31日。それから5ヵ月も経ってしまった。もはや日記ではない。書こう書こうと思…

正垣文
3年前
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余珀日記16

余珀を始めて一年が経った。昨年の3月22日にお披露目としてこの場を開いた。4月15日、テイクア…

正垣文
3年前
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余珀日記15

「お手洗いのお香は何ですか」。お客さまから帰り際に聞かれた。「建長寺の巨福です」と答えた…

正垣文
3年前
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余珀日記14

新しい年。玄関のきびがら細工はネズミから牛に変わった。次にまたネズミを飾れるのは11年後。その頃我々がどうなっているのか、見当もつかない。 このきびがら細工は西荻時代からの常連のお客さまがくださったものだ。昨年11月、ネズミに引き続き「牛が届いた」とわざわざ登戸まで渡しに来てくださった。 昨年末、ご近所だったお客さまが登戸を離れた。引越が急に決まったという。テイクアウト営業の頃から何度もいらしてくださった方で、もう同じ街にいないと思うととても寂しい。 その一方、昨年末に

余珀日記13

学生時代の友人が来てくれた。彼女は我々を「あやっぺ」と「かっつん」と呼ぶ。彼女がいなけれ…

正垣文
4年前
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余珀日記12

余珀を始めて半年が経った。毎日が早い。毎日全力で毎日くたくた。この記録のタイトルは「余珀…

正垣文
4年前
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余珀日記11

右目から糸が出ている気がする。髪の毛だろうか。よく分からないが糸状の何か。右目周辺を指で…

正垣文
4年前
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余珀日記⑩

「旅行に来たみたい」。お客さまによくそう言われる。和と洋が混ざった異空間。時の間のエアポ…

正垣文
4年前
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余珀日記⑨

最近、お茶に手紙を書いている。このお茶を飲んでどんな気持ちになったか、味や香りとともに自…

正垣文
4年前
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余珀日記⑧

どうして登戸でカフェを開いたのか、とお客さまによく聞かれる。その質問にいつもこう答えてい…

正垣文
4年前
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余珀日記⑦

テイクアウト営業をはじめて10日と少し。初日にはお客さまの一人が香り高い薔薇をプレゼントくださった。大々的に告知をしたわけではないけれど、近隣のお客さまがお店を見つけて日々訪れてくださる。 リピートしてくださる方も多く、顔馴染みの方が少しずつ増えてきた。皆さまお店ができたことを喜んでくださり、嬉しくありがたい。なかには店内に飾っている茶碗や茶筅に興味を示してくれた小さなお客さまもいた。将来が楽しみだ。 新しい出会いとともに、友人たちとの再会も喜びをくれた。営業初日は近くの