中九四地区学連、破滅の危機 -その後-
みなさんはじめまして。2021年度中九四地区学連幹事長の広島大学3年の牧島滉平と申します。この記事は、「オリエンティア Advent Calendar 2021」の19日目の記事となります。貴重な執筆の機会、誠にありがとうございます。
この記事は、去年度まで破滅寸前だった中九四地区学連のその後についてお話しさせていただきます。ほとんど自分語りで内容も薄いですので、ご容赦の上閲覧いただけますと幸いです。
0.去年度までの中九四地区学連
まず、みなさんは中九四学連というものをご存じですか?日本学生オリエンテーリング連盟には、関東学連や関西学連などその地区に応じたグループがあることは周知の事実だと思いますが、比較的西のほうにある関西学連のさらに西で細々と活動しているのが中九四学連です。ちなみに、読み方は「ちゅうきゅうし」です。影が薄すぎて実際に間違われましたが、「ちゅうきゅうしゅう」や「ちゅうきゅうよん」ではありません。
そして、その中九四学連には加盟校が広島大学1校しかなく、去年度時点で今年度の学連登録者数はわずか2名でした。
詳しい惨状については「オリエンティア Advent Calendar 2020(裏版)」に掲載させていただいたこちらの記事を参照ください。
多くのオリエンティアの方々にこの記事を閲覧いただき、大会先でもこの話題を上げてくれる人がいらっしゃるくらいの反響がありました。ありがとうございます。そんな崩壊寸前の中九四学連ですが今年度はどうなったのでしょうか。時系列ごとに紹介させていただきます。
余談ですが、僕の名前でエゴサーチしたとき、この記事が一番上にヒットするので、中学生以来の友達とかから「なんだこれ」と連絡がきたこともありました。なんとも言えない気持ちです。
1.春-新勧期-
上級生が3年生2人だけでそろそろ追い込まれた中九四学連。さすがに1人くらいは新入生を連れてこないとまずい...。去年の新勧は、見事に誰も入らなかった信頼と実績があるので、その反省を踏まえて結構念入りに計画を立てました。
具体的には、
・オリエンテーリングについて毎日ツイート and フリート
・新入生アカウントを片っ端からフォロー and いいね
・週に1度のオンライン説明会
・Googleフォームでの体験会参加申し込みや入部受付
・仮入部用の新勧LINEグループを作成
くらいです。
新勧方法を期待していた方には申し訳ありませんが、他の大学の新勧方法も参考にしながら新勧方法を再構築したので、特に変わったことをしたわけではありません。
Twitterで特に反響があったわけでもなく、正直あまり手ごたえを感じずに迎えた最初のキャンパス内体験会、参加してくれた新入生の数は11名でした。
えっ...11人?
教えられる上級生がOBを含めても5人ほどしかいなかったため、もうてんやわんやでしたが、至福の労働をしていた気分でした。反応こそなかったと言えど、ほとんどの体験生がTwitterを見て参加してくれたとのこと。また、ビラ配りがされなかったため、どんなサークルがあるか調べてくれる新入生が多かったらしく、そのまま僕らみたいなマイナーサークルに行き着いた、という人もいました。大学の規制でビラ配りや体験会があまりできなかったものの、マイナーサークルがこのような恩恵が受けられるとは思っていませんでした。この段階で、オリエンテーリングって知られていないだけで、知られたらこんなに興味を持ってくれるものなのか、と多少天狗になっていました。
しかし、広島県の緊急事態宣言が発令されたことにより、結局開催できた新勧体験会は、その1回きり。まあ体験会に参加してくれた人の中で4,5人くらい入ってくれれば万々歳かな~、と思っていました。まあ最終的には男子10人女子3人の計13人が入部したんですけどね。
13人??
2.夏-迷走期-
まさかこんなに入ってくれるとは思いませんでした...。せっかくこんなに多くの新入生が目を輝かせながら入部してくれたのに、続けてくれないようじゃ意味がありません。まるで、かつて2年前の6月にあった、せっかく入部を決めてくれた1年生7人を、新勧の延長線として、福井県あわら市での超長距離遠征+ドシャ降りロングセレに連れて行き、めちゃくちゃツボらせてしまったせいで、その後ほとんどの新入部員が2度とお目にかかることがなかったという、広大OLCに語り継がれる伝説のやらかしのようなことが再びあってはいけません。なんとかしてでも広大OLCを続けてもらいたい...。でも近くに練習会として入れるテレインはなく、近隣の大会は軒並み中止・延期で新入部員にオリエンテーリングをさせてあげられない...。そうやって頭を悩ませていたときあるOBの先輩がこう言いました。
「別にオリエンテーリングにこだわらなくてもいいんじゃね?」
というわけで、広大OLCの部員たちで鳥取県の大山へ山登りに行きました。
※許可をもらっていないので一応新入部員の顔は隠しておきます。上級生・OBに肖像権はありません。
それからというもの、部員たちでキャンプや旅行、ボーリング大会やダーツ・麻雀大会なんかも頻繁に開催されるようになり、オリエンテーリングクラブってなんだっけ?と思わせるような活動をしていました。オリエンティアなら、親や友達にオリエンテーリングについて話した時、
「オリエンテーリング?ああ知ってるよ。あのみんなでドッヂボールやったりして楽しいやつでしょ。」
と、オリエンテーションやレクリエーションと間違われた経験は誰しもあると思いますが、このままじゃ本当に「広大オリエンテーションクラブ」になってしまいます。
後日談ですが、「夏にたくさんイベントを企画してくれたおかげで広大OLCに居続けようと思った。」と言ってくれる新入部員もたくさんいて、結果的にこのイベントラッシュは部を続けてくれる最大の要因にはなったわけですが、当時の私は、「今後の部の後継者をつくるためにも、広大OLCはこのままでいいのか?」と思ってもいました。
3.秋-オリエン期-
そんな私の杞憂もつかの間、オリエンテーリングの季節がやってきました。行きたい大会がありすぎて、誰も行きたい人がいなかったら最悪一人で行こうかな、とも思っていましたが、オリエンテーリングそのものに興味がなくなってやめていくどころか、毎回違うメンバーで新入部員含めた6~8人の人数で毎週各地の大会に参加していました。いままでの広大OLCからしたら、こんな大人数で大会に行くことなんて考えられないことでした。もう涙が止まりません。
(WMGプレ大会2021の様子)
部内での参加者は少なかったものの秋インカレにも参加でき、この秋は広大OLCにとって大きなステップアップになったのではないでしょうか。
今はミドルセレや春インカレに向けて毎週オンラインで地図読みをやっていますが、毎回一定数の新入部員の人が参加してくれています。正直、僕はあまり机上での地図読みが苦手なんですが、こんなにも参加してくれるなんて、もう彼らは僕よりオリエンテーリングが好きなのかもしれません。
また、今までは考えられなかった悩みなんですが、大会参加を繰り返すにあたって深刻なドライバー不足に見舞われています。新入部員の間では、上級生の運転の上手下手でひそかにランキングが作られているとか...。最近、私も免許も持っていない新入部員から運転技術に関してボロクソ言われています。早くも覇権を握られそうでとても怖いです。
4.さいごに
去年度まで多くの方々に中九四学連存続に関する心配をおかけしてしまいましたが、なんとか首の皮1枚どころか10枚くらいつながることが出来ました。来年度の新勧で新入部員50人入れる、と意気込んでいる部員もいるみたいですし、当分は安泰でしょう。私が、3年連続で地区学連幹事長をすることもなさそうです。
最終的な総括としては、広大OLCは、練習可能なテレインが比較的少なく他大との交流も少ないため、その分オリエンテーリング以外のイベントで新入部員と交流を深められたことがとてもよかったのだと思います。人数が少なく、コミュニティが小さいがゆえの成果なのかもしれませんね。もし、1年目の部員が続けてくれそうか不安な上級生の方がいましたら、ぜひみんなで登山することを検討してみてください。
最後まで閲覧いただきありがとうございました。
広島大学オリエンテーリングクラブ3年
牧島 滉平 (@ashitaba318)
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