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周りが困ること、自分が困ること

こんにちは、アスペルガー症候群の花です。

アスペルガー症候群を治療しろ」とか
アスペルガー症候群だと周りが迷惑だ」とか言っても

本人と周りでは迷惑をしている内容が異なります。
本日はそのお話をしましょう。


周りの人はアスペルガー症候群の特性に苦しむ

・社会性の欠落
・コミュニケーション障害
・想像力の欠如

そう言った部分の定型発達脳との食い違いにより、
周りの人間はアスペルガー症候群との温度差に苦しむようです。

言った言葉を言葉通りにとられる
冗談を冗談として受け取ってくれない
正義感が強すぎる
会話が噛み合わない
融通がきかない
思いやりがない
物を捨てない

そういったことでストレスを溜めすぎてしまうことがあるようです。

ある「カサンドラ」の漫画では
アスペルガーの夫が週末に一緒に時間を過ごしてくれないことでストレスに苦しみ精神的に病んでしまった方も拝見しました。


アスペルガー症候群本人は二次障害に苦しむ

私の場合は、ですが
アスペルガー症候群と一概に言っても
二次障害(合併症状)として、

・ADHD
・双極性障害
・強迫性障害
・解離性同一性障害
・選択性緘黙

などを持ち合わせています。
アスペルガー症候群を持つ人間は必ずしも軽度であってもADHDも持ち合わせているということを聞きましたが、この二つの衝突は「血を見る戦い」と私は評しており、大きな脳内の戦いであり、苦悩でしかないです。

アスペルガー症候群は「過集中」が特徴
じっとそこで集中して何かを何時間もこなすことができますが
ここに「多動」「止まぬ好奇心」が特徴のADHDが加わると、すぐに何かが気になって席を立っては
アスペルガー脳が「なんでそんなことをするんだ!」と自責をして
4時間集中して終わらせようと思っていた作業は
2分ごとに止められて全く進まない。

どちらかだけならばどうにかうまく使える力も
二つが同時に働くと極めてバランスをとるのが大変です。


前の記事に書きましたが
社会性を保つ目的で、周りの人とその時だけでもうまくやりこなすために
双極性障害を使い慢性鬱状態になることもあるし

こだわりが強い」といわれるアスペルガー症候群ですが
自分の好き嫌いでしていることではなく
強迫性障害という脅迫概念からくる場合もあります。

何か少しでも触ったら手を洗わなければ病気になる
風呂に6時間入らないと汚れが落ちない」など
こだわりなのか、脅迫概念なのか周りからはわからないでしょうが
当人からすれば生活に支障があり、また自責の原因になります。


私は昔、解離性同一性障害という人格を何人にも分けて人と対面するという症状を発症していました。
一人は優しくて可愛い華やかな女性
一人は鬱気味のふさぎこんだ普通の人
一人は厳しくてマネージャーのような仕事人

仮に上から、A B Cと名付けましょう。

私の目的はきっと潜在的には、Bを守ることでした。
そのために、Aという華やかな存在を作りあげて見世物にして
それをCが制御して周りを規制していた。
何層にも人格を作ることで、Bは外の世界と触れ合わなくてよくなり
パニックを起こす根本であるBを制御することができる。

人格が変わっているときは名前も変わる、友人関係も変わる、過ごす時間も変わる、話し方も変わる、記憶すらも変わります。

別の名前で呼ばれると(Bの友人に、Aの人格の時に「B」と呼ばれるなど)パニックを起こし何時間も取り憑かれたように泣き叫んでいたことがあったようです。


選択性緘黙については、私は詳しく知らなかったのですが
私が圧倒的に、そして絶対的に必要とされていない場面では一切口を開かないこと、3名以上が集まった時私は何も言わなくなるし、道があればいなくなるということから気がつきました。これは一種の自閉の方法なのだと思います。


二次障害は全て、自己を守り、自分に傷を負わせないことで他人に攻撃をしないようにするために、自分を抑制する自己防衛の方法でありながら
それが免疫不全を起こし、自分を攻撃するので自分は苦しみます。
生きるための技として使っている部分もあるのに、その代償があまりにも大きい時があります。

二次障害は上記のように名前のついているものの他に

単純に自覚を持つことで、アスペルガー症候群の特性が強くなるという二次障害もあります。
ですので、もちろん周りへの迷惑も増大するし、本人の苦痛も増える。


アスペルガー症候群(私はアスペルガー症候群が基盤ですのでアスペルガー症候群と書きますが、自閉症スペクトラムもADHDも同じことが言えるとは思います)は治らないし、なくなりません。

できることは、特性、そして二次障害すらもその特徴を理解し、共存する、できることならばうまく使って生きていくことだと思っています。

無論治療が必要であれば治療を受けますが、それは「発達障害の治療」ではなく、二次障害や強く出ている症状の治療や症状の緩和になると思います。
パートナーがいて、その人と歩調を合わせて生きる必要があればその需要、要件にあわせて
社会に適合して生きていきたいのであれば社会で活躍できる方向へ自己の長所と短所を見て長所を使い、短所を長所に変える。

生きるということも
自己を理解するということも困難極まりないことですから
少しぐらい取扱説明があったほうがわかりやすくて良いのです。

さて、あなたはどの立場から
どのようなアスペルガー症候群の特性に困っていますか?


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