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いとしき

 私もお手伝いさせて頂いた降幡愛さんのファースト写真集「いとしき」。早速、オリコンの写真集ジャンルで週間売上第一位を獲得。声優写真集としても歴代三位の売上げだとか。

 イベント特典が付かない二週目も第一週と同等の売上げに達したそうで、とても嬉しいです。これも全て、降幡さんご本人の魅力とファンの方々のおかげ様です!ありがとうございます!!

 


 てか、

 本当によかったよーー!(涙)。足引っ張るとしたら「夏」だなって思ってたからさーーーー!! 笑

 

 これでようやく安心して、美味しいお酒が飲めます…笑。



 最初写真集の企画を聞いたときは、「いつ降幡さんに伝えるんだろう…?」と思っていて、次は「いつ撮るんだろう」、その次は「いつ発表するんだろう」、そのうち「まだまだ納品しなくても大丈夫だ」から「やばい早く納品しないと」になってきて、「発売日はまだまだ先だな」から「えっ、もう明日発売日か!」まで。長い道のりでしたが、後半はあっという間でした。

 写真集全体の企画や構想には関わってないので、他のカメラマンさんが誰なのかも最後まで知りませんでした。ちらっと耳にした気もするのですが、公式が発売直前に発表した表紙の画像に写っていた、ギリギリ判別できそうな、ほぼドットになっている小さい小さいお名前を薄目で解読して、他のカメラマンさんのお名前を知ったというw。


 もちろん聞いたら教えてくれたと思うのですが、この写真集に関しては、降幡さんと善積さん(さっちゃん)が大事に温め育てていた企画なので、邪魔にならないよう少し離れた位置に立っていようと、最初から最後まで思っていました。

 なので写真に関しても、とにかく現場でできることを尽くして一番良いモノをお渡しする、ということに注力。これを使って欲しい、とか、こう組んで欲しいというリクエストはしませんでした。とにかく良いカットを渡せば最高のモノに仕上げてくれると信じて、撮ることに注力しました。


 …車は小破したけどねw。

 イベント用のアンケートにも書きましたが、撮影場所に向かう途中、駐車場で車のアンダーパネルが引っかかって小破。合流したアシスタント達と車の下やタイヤハウス内を覗いて異音の原因を探し、干渉しているカバーを引きちぎったりハサミで切ったりして応急処置をしたのは良い思い出。

 ちなみに、どこかに構成作家が潜んでいて裏で糸を操ってるんじゃないかと思えるぐらい、奇想天外なトラブルが良く起きますw。おかげで人生退屈しません(涙。


 撮影当日は期待と真逆の天候だったのですが、天気が思い通りにいかないのはロケの常。多少残念でしたが、予測できますし対策もできます。現場の天候や状況に応じて、そこで一番良いのを撮るには何を利用してどうすればいいのかを考え、それに応じたライティングや指示を出す。まぁいつもやっていることですね。

 むしろ、新しいメンバーが若干いたので現場全体のテンションを維持するよう気を配っていましたが、それも杞憂で、不安要素は一切無く最後まで撮影できたと思います。… 海野ちゃんの下着の着替えが無かったことだけを除けば(笑


 撮影枚数は1,300枚ほど。そこから270枚ぐらいに絞って、最終的に180枚ぐらいを提出したと思います。編集側の自由度を最大限広げるため、普段よりも多めに出しました。

 ただ、夜のカットは比較的早めに出せたのですが、海のカットは現像の方向性が最後までなかなか決まらず。そこが一番苦労したかなぁ。あと対談のインタビューねw。質問に対してあまりにもボクが「特にないなぁ」を連発したためNGとなり、後日収録しなおしたというww。


 複数のカメラマンで、作品性を高めた写真集に仕上げる、というのはかなり冒険だったと思います。降幡さんの人気を考えれば売れるだろうと思ってましたが、実際どうなるかは蓋を開けてみないと分かりませんから…。

 成功した要因の一つに、ファンへの信頼があったと思います。降幡さんのファンならきっとこの作品集を理解してくれるに違いないという信頼。それがあったからこそ、時間と手間をかけて最高のモノを作ることができたのだと思います。どこかに戸惑いや不安があると、なかなか思い切ったモノは作れませんからね。


 それから、フォトテクの連載でもそうですが、ファンの方のアクティブな反応があるのは、とても制作陣を勇気づけてくれます。顔が見えている感じがするんですよね。実際、顔は見えずアイコンですがw。

 また、写真は自由に見て感じていいモノですが、逆にその自由度が徒となって分からなくなることがあります。そんな時に見る側の知識やセンスが必要となるのですが、ファンの方々が感想を沢山ツイートして下さるので、ファン同士の間で無意識のうちに知見の共有ができているというのも大きいと思います。あぁ、あの写真はそういう見方もできるんだな、あんな風に感じてもいいんだな、と、いった具合に。


 こういったファンの皆さんが耕した豊かな土壌をベースに、制作陣がこだわり抜いて育んだ作品が見事に華を咲かせたのだと思います。

 これらのことを「SNSとの親和性が高かった」という言葉でひとくくりにすることもできるけど、ボクはこの写真集に関われたことをとても光栄に思います。皆様有り難うございます!!

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