美味しく飲んで、意識せずいつの間にか健康に。カテゴリー・クリエイターへの挑戦 Vol.5
と言うことで、とにかく、まずはサプリメントMCMの商品チラシは作った。
値崩れを起こしてしまっているネットでの販売は後回しにした。株式会社MCMが不良代理店をザザーっと駆逐し、新パッケージと新価格を安定させるのを待つのがこちらの算段だ。
なので、ECサイトの構築も保留とした。
そして、前述した様に当社ではビジネス団体を運営していたので、まずは会員企業への訴求を図ろうじゃないかと考えた。
ところで、私は異業種交流会の類いが得意ではない。闇雲に名刺交換ばかりしても意味は無いと言う考えだったし、初対面の相手に商品をアピールされても迷惑なだけだと思うタチだ。
余程魅力的なものか、絶好のタイミングでもなければ、親しくもない相手と取引が即座に生まれる筈はないではないか。
大体、ニコニコと群れを為している仲良しクラブにいると、居心地が悪くて堪らなくなる。
えー? そんな私がビジネス団体の事務局長を引き受けても大丈夫なの? と疑念も持たれるであろうが、理事長にも就任した当社の親会社の代表(面倒なので、遅まきながら以後はS会長と呼ぶこととする)の志向としては、大勢で集まる賑々しい会合をするのではなく、テーマを掲げた委員会を幾つも作り、それぞれが20〜30人限定での開催を重ねることで、真に仲良くなる様な場にしたいと言うものであった。
それならば異存は無いし、私にも出来そうだと一安心。それで事務局長の任を務めることにしたのだった。
確かに、少人数での会合の開催というのはなかなか良かった。
30人を超えてしまうと、途端に講演者が一方的に話し、講演後に精々二〜三人が質問をしてオシマイとなってしまう。後はお定まりの名刺交換会だ。
だが、20〜30人程度であれば、一人1分の持ち時間であっても全員が自己紹介をする時間くらいは取れる。また、進行役の私が指名し、聴衆者に意見を述べさせることも可能だ。
その様に会を進行すれば、全員が傍観者ではなく能動的な当事者となる。それに、どっちみち名刺交換となるにはせよ、会合中に発言を聴くことが出来ていれば、それぞれの人となりも判り易くなると言うものだ。
このビジネス団体の運営を通じて、私が得た物は大きかった。その最たるは、各種委員会の会合を積極的に催していったことで、色々な人の様々な意見を聴けたことだ。
それぞれの発言を耳にする中で、「そんな考えもあったのか」とか、「その意見は自分とは異なる」などを感じることとなる。勿論同調した話もたくさん有る。それらの繰り返しが、私の思考にとってのスクリーニングとなり、自らの判断基準をハッキリとさせてくれる効果をもたらしてくれた。
判り易く言えば、皆さんの意見を聴き進めているうちに、自分自身がどんな人間なのかを知ったのだ。
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