吹奏楽からの音楽生活史 8 自由と重さ
前回ついにバリトンサックスパートに決まった私。
中三男子・S先輩の直属の後輩となりました。
さまよえる自由人
S先輩は舎弟を取ったり徒党を組むタイプではなく、とにかく一人で気ままに過ごしたい感じの人だった。
(下の名前も自由に動く的なイメージの漢字が入っている)
私も今でこそそのような人間性で、
とにかく好きにさせて!!!
みたいな、自由へ逃走まっしぐらするタイプの性格なのだが、小学生・中学生のときは真逆の属性。
組織でこそ輝く、大勢の中で立ち振る舞うことで力が発揮されるような子供だった。(今は絶対ムリ…)
思えば、この二人きりの狭いパートで知らず知らずのうちにS先輩の自由人エッセンスが私へと浸食していったのかもしれない(笑)
自由人は滅多に部活に来ない
勘違いだったら超ごめんなんだけど(笑)
S先輩はあんまり部活に来なかった。
そもそも2,3年生は夏の吹奏楽コンクールへ向けた正規ルート練習メニュー、1年生は別メニューだったので顔を合わせなかっただけかもしれないけど。
いや、たぶんS先輩ふつうに来てなかったな(笑)
しかし私にもそれはある意味都合が良かった。
パートが決まって一番最初に思ったのは、
「これで自分の楽器でちゃんと練習できる」
ということだった。
仮入部はどうしても先輩の指示に従って吹いたり、教えられたもの以外は生意気に吹いてはいけないみたいな気持ちがあって、
私はさっさとスケールとか知ってる曲とか吹きたかった。
ピアノを習っていたので譜面は読める。何か楽譜の一枚でもくれたらさっさと練習するのに、と常々もどかしい思いを抱えていたのだ。
♯とか♭の指使いが分からないから本でも見て調べて、ひたすら練習したかった。
なので、程よく放置してしまうS先輩と、程よく放置してくれた方がかえってのびのび練習できる私というのは実は相性が良かったのかもしれない。
問題発生
黙々と練習したい!!というやる気に満ちた私に重要な問題が起きた。それは、
バリトンサックス重すぎ問題
である!!!
練習したいのに!重さで首が痛い!支えきれない!
15分練習しては楽器を下ろし、また15分。
自分の集中力の持続リミットよりも身体の疲れの方が先にきてしまって、もー!!って感じだった🥺
(今思えば、成長期ゆえ筋力が足りなかっただけで、ちょっと休めばまた吹けたし慢性的な肩こりとかは感じなかったから中学生やっぱ若かった)
バリトンサックスって、何キロあると思いますか??
怖くて今まで本当に検索してこなかったんですよ。人生の中で一番目を背けてきた問題。
この連載をするためについに調べましたよ。
検索してはいけないワード…
「OKグーグル。(ゴクリ…)」
「バリトンサックス 重さ 何キロ…?」
※私と同じく、今まで意図的にこの話題を避けてきた人はここでページを閉じてください。
昔のHPみたいに、隠しページとか、マウスをドラッグすると見える文字みたいにして仕込みたい(笑)
その重さ、6kg!!
6kg!
新生児平均3kg!
初心者のダンベル5kg!
中学生の首にかけるバリトンサックス6kg!
(ちなみに1ヶ月で6kg痩せようと思ったら、食事は2日に一食にしたってYahoo!知恵袋のベストアンサーに書いてた)
これを首からかけた心もとないヒモ(ストラップ)だけで支えるのです。
江戸時代の拷問か??
※ペグがあって床に置いて演奏できるものもあるけど、可動域が狭くなるからか使わないプレイヤーも多い。
ちなみに私の使っていた楽器にはペグがもともとなかった。
ちなみに楽器本体だけで6kgなので、ケース込みだと8kgくらいあるらしい。
私はテスト前の部活休みとかにこれを家に持って帰ってみたりしてました。
だって、自分専用の楽器が嬉しすぎたんだもん!
(吹奏楽からの音楽生活史 8 了)
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