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ナースあさみの毎日

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日々のあれこれを綴るナースあさみのエッセイ置き場。
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2018年9月の記事一覧

しあわせの甘い香り

しあわせの甘い香り

私の母はどんくさい。
お塩とお砂糖の間違いなんて日常茶飯事。

賞味期限を確認しようにも
今日が何日か忘れてしまうから
いつまで経っても確認できない。

母の偉いところは
自分でもどんくさいことがわかっているので
準備や支度のために、私の倍の時間を取っていること。

私が30分で支度する場合
彼女は1時間かかる。

こんな具合だから
母が家事をやり終える日を見たことがない。

なんで終わらないのか

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ひそかなあこがれを叶えた、ある31歳の雑感

ひそかなあこがれを叶えた、ある31歳の雑感

誕生日。

それはきっと、誰にとっても特別な日で
大切な誰かをお祝いしたい日。

この日を幸せに過ごせたら
その先の1年もきっと幸せな気がしてしまうのは
私だけじゃないはず。

こんな風に思いながらも、私自身、いわゆる特別な誕生日というのを過ごしたことがないまま、大人になってしまった。

**誕生日が国民の休日という宿命 **私の誕生日は9月23日。
秋分の日。

この日はハッピーマンデ

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本当のいいねにいいねを

本当のいいねにいいねを

オンラインサロンに属していると
いいねをすることが
相手を応援することになる。

それに自分がされたらやっぱり嬉しいから
どんどんいいねするようになるんだけど

次第に
なにがどういいねなのか
わからなくなってしまって
いいねって思ってもいないのに
指が勝手にいいねしていて

気がついたらただのいいねマシーンになってる
って感覚があった。

たぶん言い換えると
いいねに疲れてしまったんだよね。

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壊すのは、ほんの一瞬

壊すのは、ほんの一瞬

作り上げるには
いくら時間があっても足りないけれど
壊すのは一瞬、ほんの一瞬だ

と、小学生の時の先生が熱弁していたのを
なぜかよく覚えている。

きっと、それは
長年の関係性の中で生まれた絆だったり
何度も構成を考えた文章だったり
長年継ぎ足し使ってきた秘伝のタレだったりして

見えないものが
一瞬で崩れ落ちていく様子は
心が見るに耐えれないんだと思う。

この前はこの逆パターンがあった。

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私の仕事道具

私の仕事道具

看護の看るという字は
目の上に手と書きます。

手をかざし相手をよく観察しなさい。
そして、必要なところで
患者さんにおしげもなく手を差しのべなさい。

予備校の先生が話していたこの話が
とても好きだ。

私たち看護師の仕事道具は
聴診器でも注射器でもなく
目と手。

いつも看護という字を見るたびに
このエピソードを思い出す。

特に、指の腹というのかな。
一番ぽてっとしてやわらかいところが大切で

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男友達じゃなくて

男友達じゃなくて

男友達がそんなに多いわけじゃないけれど
看護学生時代の友達とは割と仲良し。

今でもちょこちょこLINEしたり
映画みたり、ご飯食べたりする。

それは恋愛感情とはまったく違って
同士、みたいな感覚に近い。

めちゃくちゃ怖い実習先のナースに
こっぴどく怒られる、とか

男女混合で陰部の模型を使って
それを洗う練習をする、とか

産婦さんのおっぱいマッサージのために
胸の模型をつかってもみまく

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直感をみがく毎日

直感をみがく毎日

たまたまTLに流れてきたツイートに
(たしかしゅうへいくんだった気がする)

これからは直感の時代だ
みたいなことが書かれていて
とてもいい流れだと思った。

直感はこれまで無意識で貯めてきたデータと
経験値が合わさった最高の判断スキル。

患者の急変も直感で気づくことが多いんだけど
こればかりはうまく言葉にできない。

もう、なんとなく心配だったという他ない。

人間の社会的な部

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耳を喜ばせる

耳を喜ばせる

ナースという仕事は、リスク管理に追われる仕事だといっても過言じゃない。

いかに患者の安全を守るか
いかに患者の安楽を整えるか
いかに患者の安心を支えるか

こういうことをいつも考えながら働いている。

中でも、音や声など耳からの情報は
とても大切。

あ、泣いてるな、とか
ティッシュとリモコン落としたなとか
メガネを外してテーブルに置いたなとか
点滴触ってるな、とか

患者の

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