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著者の本意

先月急に父の単身赴任が決まり、今月の中旬には赴任先に行かなければならないらしい。両親は毎日仕事終わりから寝るまでの何時間かを使って引越しの準備をしている。おかげで家の廊下には引越しのダンボールが山積みだ。
私はその様子を横目で見ているだけで特に手伝いはせず、最近会員になった映画見放題アプリでひたすら映画を見ている。20本ほど見たうち1番印象に残っているのは『グランド・イリュージョン』という映画。ひたすらにマジックが上手い。1分に1回騙されるペースである。1回で内容を理解するのは難しく大抵の人は2回見るらしい。私も2回見てやっと理解出来た。映画の中に「近づくほど見えなくなる」というセリフが出てくる。そんなに大事な場面ではない(と思われる)がなぜかその言葉がすごく心に残っていた。ずっとモヤモヤしていた。ある一冊の本に出会うまでは一。
いつものように両親は引越しの準備、私は部屋で映画を見ていた。すると父が私の部屋に来て一冊の本を渡してきた。タイトルは【本は10冊同時に読め!】。父から貰う本と言えば、心理テストだったり、持っておくだけでお金が貯まると噂があるようなものしかなかったので、この本を渡された時は正直「変な本だけじゃなくて真面目な本持ってたんだ」くらいの印象だった。と同時に、「何この変なタイトル。」とどんなことが書かれているのか知ろうとすらしていなかった。この時の私は、この本のおかげで考え方が180度変化するなんて想像すらできなかっただろう。読んで感想を聞かせなさいと言われた訳ではないのに私は早く読まないと。という気持ちに駆られた。その日夕方に寝落ちして夜中に起き、また寝ればいいものを何を思ったのかその時間から朝までその本を読んだ。それほど分厚いわけではないが朝までかかった。抜かりなく最後まで真剣に読みたかったからだ。途中に本紹介があるのだが全部読みたくなってネットで検索し買った。それほど衝撃だった。感銘を受けるということはこのことなんだと認識させてくれた。今の私のために出版された本なんじゃないかと思えるほどである。正直文章を書くことが得意ではない私にとってnoteへの投稿は拷問に近いものだが、書かずにはいられないといった衝動がある。他人にこの本を紹介しても感銘を受けたり衝撃が走ることはないかもしれない。だか今の私には響いた。すごく響いた。この本の良さを伝えたくて私がこの本に出会うまでを一生懸命書いている。

しかしnoteにこの本を紹介するのは何か違う気がする。著者 成毛眞さんの本意では無いと思う。だから私はこの本を紹介しない。ここまで焦らしておいて?と思う人もいるかもしれない。それは全てこの本を読めば分かるだろう。

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