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過激な広告より隣人の口コミ -広告表現と今 vol.4-

目立てば勝ちよ。作ればモノが売れる時代のAttention
人がモノやサービスの購入を決定するプロセスを表す用語で、
AIDMA<アイドマ>という言葉があった。
(”あった”というのは、すでに時代に合わない死語同然だから。)
それぞれのアルファベットは、
A 認知・注意(Attention)
I  興味・関心(Interest)
D 欲求(Desire)
M 記憶(Memory)
A 行動(Action)を表し、
消費者に商品・サービスを購入してもらうまでには、
その存在を認知し、興味を深め、欲求を抱き、印象に残すといった
プロセスを経る必要があることを示している。

個人のシェアが誰かの関心を生む時代のAttention
20世紀後半のインターネット時代の到来を経て、
AIDMAは、AISAS(アイサス)にアップデートされた。
アルファベットそれぞれは、
A 認知・注意(Attention)
I 興味・関心(Interest)
S 検索(Search)
A 行動(Action)
S 共有(Share)
なるほど、後半が、検索やシェアなど今っぽい言葉に入れ替わっている。

AIDMAもAISASも最初のA(注意)とI(関心)はそのままだが、
改めて現代の購買行動と照らし考えてみると、
その重要度は大きく変化している。

作ればモノが売れた経済成長の時代。
牧瀬里穂がシンデレラエキスプレスを待っていたキラキラの時代。
広告は消費者の注意・関心を惹くために、
時に過激でインパクトある表現が求められた。

時代は進み、テクノロジー時代。
少なくとも「広告表現たるもの目立たないといけない」の偏見は、
時代の波に削られ、大きく形を変えてきている。
Amazonのレコメンド広告などに代表されるように、
コンピューターが自動で履歴を分析、好みのど真ん中を提案してくれる。
そこでは派手なコピーやデザインは必要なく、
ただ商品の存在が正しく伝わりさえすれば良い。
過激で大掛かりな広告表現よりも、
知り合いの小さな口コミが心動かしはじめている。
足元を救われないためにも、
広告クリエイティブの力を過信しすぎないことが
大切なのかもしれない。
もちろん、より良いものへの挑戦をあきらめずに。


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このnoteは
Facebookでいただいた「ブックカバーチャレンジ」にチャレンジ感が足らない問題に端を発した、「”ブックカバーチャレンジ”チャンレジ」のモチベーションにより運営されています。
広告・デザイン業界の成長過程でよく見聞きした広告表現を通して、今の世(ニューノーマル)の雑感をつぶやきます。
7日連続投稿半ばにして、こっそり企画タイトルを微修正w
内容を何度か書き直すも、少し真面目すぎたなと反省する深夜。

#ブックカバーチャレンジ #ニューノーマル #地方創生 #コピーライター #森の生活

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