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離婚弁護士として思うこと

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「不倫」問題で苦しむあなたへ〜「愛と正義のバランス」を取り戻そう

「不倫」問題で苦しむあなたへ〜「愛と正義のバランス」を取り戻そう

「不倫」という言葉がもつ独特の響き。
「人が踏み行うべき道からはずれること」なんて言われると、ドキっとします。

ご承知のとおり、現代の文脈では「配偶者以外と肉体関係をもつこと」という意味合いで使われることが多い言葉ですね。

芸能人や有名人の方の「不倫」はいまだに人気ニュースのようです。(もっと重要なニュースがあるだろう!と思う人が増えてきていると信じたいです)

離婚弁護士である私は仕事柄、「

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家族関係のメンテナンスしていますか?

家族関係のメンテナンスしていますか?

ピカピカの新築のおうち。

家具も家電もカーテンも、全部、最新のものをそろえて、
まるでインテリア雑誌やテレビに出てくるモデルルームみたい!

そんな素敵なおうちに住み始めたとします。

ゴミを捨てたり、お掃除したり、整理整頓をしないで
1か月、1年、3年、10年・・・
と過ごしたらどうなると思いますか?

あっという間に荒れ果てたおうちになってしまいますよね。

逆に、日常的なお掃除や片付けを怠

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家族との関係はチャレンジング

家族との関係はチャレンジング

「家族との関係」と聞いて、想起されるイメージは本当に本当にびっくりするぐらい千差万別だ。

「家族」という言葉をただ口にすることでさえ、痛みや苦しみを感じる人もいる。

他方で、なんの曇りもなく無邪気にそれが「あったかくて幸せ」なものであり、「安らぎ」であると即答できる人もいる。

「家族との関係」は、天国であり、地獄であり、息をするぐらい当たり前のことであり、人生を賭けて挑む最大の難関である。

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「安心感が半端なかったです」(ご依頼者の声)

「安心感が半端なかったです」(ご依頼者の声)

無事に離婚の諸手続きを完了されたご依頼者の方(40代女性・Mさん)から、ご感想をいただきましたので、ご本人のご了承をいただいた上で掲載させていただきます。

◾️法律的な面でよかったこと◾️

なんにもわからない中で、わかりやすく必要なことを教えてくれて、
とっても助かりました。
そして、相手方との交渉の際も、どんな可能性があるか、どんな手順を踏んでやっていこうとしているか、などなど、私がわかるよ

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今年中に解決したければ、そろそろ動き始めよう。

今年中に解決したければ、そろそろ動き始めよう。

確定申告の準備のため、昨年の仕事を月ごとに振り返っています。

経理のことだけでなく、どの時期にどのクライアントさんが初めてご相談にいらっしゃったのか、そのあとどれぐらいの期間を経て案件が終結したのか、などを見ていくと色々な発見があります。

離婚や相続案件のご相談のとき、解決までのどのぐらい時間がかかりますか?と聞かれることがあります。

代理人として受任するような離婚案件では、ご相談いただいて

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弁護士の私が、弁護士を頼めばよかったと思ったときのこと

かつて、はからずも法律問題の当事者になってしまったことがありました。

刑事事件ではありません(笑)

争いになったということではなかったのですが、夫が亡くなったときの相続手続きで面識のなかった関係者との交渉ごとが必要になりました。

自分はその道のプロだし、特に争いがあるわけでもないのだから自分で手続きをすすめればいいと思って交渉に臨んだのですが・・・

思っていたよりも、ずっとしんどかったです

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「突き抜けろ」と中庸のバランス。

「突き抜けろ」と中庸のバランス。

一刻もはやくスッキリしたいので、取り決めなんていらない!
離婚届にサインさえもらえたらそれでいい。

という方がいるかと思えば、

一大事業でも興すのかというぐらい入念に下調べと準備を重ねて、ようやく動き始めるかと思いきや、まださらに迷う方もいて。

離婚プロジェクトの進め方には、本当に個性が出ます。

弁護士として相談を受けた私は、

前者のタイプには、「今後の生活や子どもの将来のこともあるで、

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メメント・モリ〜生命保険の勧誘を受けて死生観をもって仕事をしたいと思った件

メメント・モリ〜生命保険の勧誘を受けて死生観をもって仕事をしたいと思った件

昨年、弁護士業を再開したときに、事務所用の電話を開設しました。
クライアントとのやりとりはほとんどメールなので、電話をかけてくるのは8割以上が営業の方。ウェブマーケティング、広告、そして保険の営業が多かったです。

私は、営業職の方たちがどのように仕事をしているのか興味があるため、営業のアポイントメントはよほど忙しいとき以外は基本的には断りません。

そして、営業トークを聞きながら「なるほどなぁ」

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家族のカタチはもっと自由になっていい

家族のカタチはもっと自由になっていい

年末年始のこの時期、普段は離れて暮らしているご家族のもとに帰省する方も多いですね。

今年は弁護士の仕事を再開したこともあって、私なりに幸せな夫婦関係、家族関係とはなにかと考える機会も多くなりました。

「そもそも家族とはなんですか」という問いに対する答えは、
人の数だけあるでしょう。

家族以外にも、学びや仕事、趣味や地域の仲間などの様々な関係性がありますが、
社会の中で他者との繋がりを作ってい

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理想のパートナーシップのために。それぞれの中にある男性性・女性性を知ろう。

理想のパートナーシップのために。それぞれの中にある男性性・女性性を知ろう。

「男性は気持ちより『正しさ』を重視する」とか、「女性は共感してもらうことで安心する」とか。

世間では、男女の考え方や感じ方の違いについての様々な言説が溢れています。たしかにそうだよね!と思うようなものから、それは偏見じゃないかしら、と思うものまでいろいろと。

男女について語るとき、<男性は〇〇>、<女性は〇〇>と一般化して語りがちですが、当然のことながら男性・女性をひとくくりに論じることには限

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思うように離婚の話がすすまないとき。勇気と冷静さと知恵を与えたまえ(ニーバーの祈り)

思うように離婚の話がすすまないとき。勇気と冷静さと知恵を与えたまえ(ニーバーの祈り)

「相手が離婚に応じてくれないんです」

「本当は別れたいのだけど、経済的に厳しいのでやむなく一緒にいます」

「子どものことを思うと踏み切れないです」

「むこうから強く離婚を迫られて困っています」

さあ、どうしたものか。

私の離婚相談は、一緒になって「うーん、困りましたねぇ」と悩みを共有するところからはじめていきます。

離婚は、何よりもまず相手があることですし、お金のこと、住まいのこと、子

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離婚するあなたに幸多からんことを。離婚プランナーの祈り

離婚するあなたに幸多からんことを。離婚プランナーの祈り

縁起でもないが、私の仕事はwedding plannerではなく、
divorce planner(離婚プランナー)とでもいうべきものだ。

結婚は、祝福されることが多いが、
離婚は、あまり祝福されない(最近はそうでもないかな?)。

離婚するときは、ドレスを着てバージンロードを歩くこともないし、家族や友人からご祝儀をもらうこともない(代わりに慰謝料を払ったりする)。

だけれども離婚は、結婚と同

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理想の離婚があるとしたら?離婚弁護士が考える条件とは。

理想の離婚があるとしたら?離婚弁護士が考える条件とは。

理想の結婚があるならば、理想の離婚というものもあるのでしょうか。

一般的には、離婚しないで結婚生活が続くことが理想なのでしょうけれども、色々な事情で離婚を選ぶ(選ばざるを得ない)場合、やはり、その良し悪しというものはあると思います。

弁護士としてたくさんのご夫婦の離婚に至るプロセスを見てきて感じていること。

それは、離婚するためにも別れる相手との最低限の信頼関係が必要だということです。

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