浅木

読んだ本のはなしをします(漫画が多いですたぶん)/@asakineco

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最近の記事

「読書」と「読書感想文」とわたし

わたしは読書感想文を書くのが好きなタイプの人間で、大人になってもこうやって読書感想文を書く場所を自分で作ったりしています。 大学時代は個人ブログ全盛期って感じで、わたしもブログを作って毎日そこに日記を書いていたけど、その半分はブックレビューでした。(つまり2日に1回は本の感想文を書いていた) 読書感想文と聞いただけで「あんなクソ課題」と言い切る人間も結構な数存在する中、どうしてわたしはこういう人間なのかというと、実は明確に「そう育ててもらった」という経験があるからです。 今回

    • 『自転車屋さんの高橋くん』 -やさしさのリアリティ

      ふと出会った本でしたがこんなにも心に根を張られるとは思わなかった、今日はもう一日ずっとこの本のことを考えていました(仕事をしろ) 帯や裏表紙の説明によると「心優しいガテン系激甘年下ヤンキー×人付き合い苦手恋愛初心者アラサー女子」の恋愛模様なわけです。なんとキャッチーな! なんかもう女子の夢を詰め込んだかのような……女子こういうの好きでしょ系要素のバラエティーパック……てんこ盛りじゃん……? まあ素直に好きなんですけども…… 実際、高橋遼平くんはめちゃんこ格好良くてちょっと怖い

      • 『なんで僕に聞くんだろう。』-聞いているのは誰だろう

        幡野広志さんによる毎週月曜更新の人生相談コラム、それが書籍化されたものです。 わたしがこの連載を知ったのは、「相談者は読まないほうがいい」回によってでした。つまり結構最近だ。 ウワッ……なにこれスゴッ……となったので、それ以来毎週読んでいる。毎週「ウワッ」「スゴッ」となっている。紙の本になるのをめちゃくちゃ楽しみにしていて、出るなり買った。 「出るなり」と言っても我が居住域は書籍の発売日が東京より2日遅れるので、2日遅れの「出るなり」ですけどぉ……(この毎回の恨み節そろそろも

        • 『ベルリンうわの空』-実在と空想が融合する街

          ドイツが、そしてベルリンが好きなので、この本を買うのはもはや我が定めであった。 そして読んでみたら最高に良かった。 この不思議な街の描写を、ただの文章、文字で捉えることができるか分からないけどチャレンジしてみます。 まず最初に、「ドイツ賛美本だったらどうしよ」という不安があったことを懺悔しておこうと思います。 わたしは海外に住む人による「ここはこんなところがとても良いよ」「考え方やシステムがこんなに進んでるよ」という手放しの賛美(そして「だから日本ももっとこうしろ」につなが

        「読書」と「読書感想文」とわたし

        • 『自転車屋さんの高橋くん』 -やさしさのリアリティ

        • 『なんで僕に聞くんだろう。』-聞いているのは誰だろう

        • 『ベルリンうわの空』-実在と空想が融合する街

          『マイ・ブロークン・マリコ』-猛スピードで失い続ける弔いの旅

          買わなければとこんなに強く思った本はそうそう無い…… まだ1月が半分過ぎただけなのに、すでにわたしの2020年ベスト漫画が決まっちゃったような貫禄。残りの11か月、この作品は2020年ベスト漫画ランキングの門番であり続ける予感が濃厚にある。 Twitterで1話目だけ読んで「なにこれヤバッ……これ絶対本になるわ……」と思って(正解~!)、これはどうしてもまとめて本の形で読みたくて、それ以降読んでいませんでした。 だからわたしは2話目から初見だった。 最高の読書でした。 単行本

          『マイ・ブロークン・マリコ』-猛スピードで失い続ける弔いの旅

          『山を渡る -三多摩大岳部録-』-あなたのハンデは何か

          2019年における一大ムーヴメントといえば『鬼滅の刃』爆発的流行でしょうか。わたしも夏に一気読みしてめちゃくちゃハマりました。面白いよね。 なんだなんだ突然無関係の話題から始まったな? て感じですが、おそらくわたしは事前に鬼滅にハマっていなければ『山を渡る』を手にとっていなかったと思うので、導入の雑談としてその旨記しておきます。 というのもこの『山を渡る』、ハルタで連載されているのをぼんやり眺めておりましたら登場人物たちが次に登る山が雲取山だったものですから……なんと竈門炭治

          『山を渡る -三多摩大岳部録-』-あなたのハンデは何か

          『煙と蜜』-少女の恋に大人の男はどのような愛を返すか

          月刊誌ハルタで連載中、先日待望の単行本第1巻も発売された『煙と蜜』についてしゃべります。 大正五年の名古屋を舞台に、許婚同士である12歳の姫子さんと30歳の文治さまの交流が美しく細やかに描かれる、めちゃくちゃ最高の漫画なのでみんな買って読んでください。ダイマです。 ちなみにわたしはハルタで読んでる時点でものすごくハマって感想文を書くなどしておりましたので、こちらのふせったーを読んでいただければそれが概ねわたしの言いたいことです!!!(怠惰をするな) (ちょうどピッタリ1巻収録

          『煙と蜜』-少女の恋に大人の男はどのような愛を返すか