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「傾聴」というコミュニケーション技法のメリットについて

「傾聴」という言葉をご存知でしょうか。

傾聴とは、相手の話に耳を傾けてしっかりと話を聴き、相手を理解しようとする行為の事です。シンプルな行為ながら、奥は深くカウンセリングやコーチングでも必須とされるコミュニケーションの技法の一つです。

「話を聴くだけ」というと、すぐにできそうなイメージを持たれるかも知れませんが、傾聴に徹するというのは簡単ではありません。人は聞くよりも喋る事の方に快感を感じるようで、最初は話を聴いているつもりだったのに、いつの間にか自分の方が話していた。なんていうのはよくある話です。

そのように一朝一夕ではできない「傾聴」ですが、身に着けることによって皆さんにいくつかのメリットをもたらす事ができます。

傾聴をすることによって得られる主なメリットは以下の6つです

①信頼関係が構築できる

熱心に相手の話を聴く事によって、相手との信頼関係を構築する事ができます。一切話を聴かずに決めつけのようなアドバイスをしてくる相手と、しっかりと自分の話をあいづちを打ちながら聴いてくれる相手では、後者の方が信頼関係を構築できるのではないでしょうか。

②相手の成長につなげる事ができる

傾聴によって相手の話を聴いてあげる事により、話している側にも「気づき」が生まれます。しっかりと話を聴いて応答してあげる事により、話し手から生まれてくる「私ってこういう事を考えていたんだ」「この事を伝えたかったんだ」などの「気づき」によって、視野が広がり相手の成長につなげる事ができます。

③自己肯定感を高めてあげる事ができる

相手に関心をもって話しを聴いてあげると、自分は相手に関心を示されるに値する人間であると感じられるようになり、自己肯定感が高まります。

④カタルシス効果

カタルシス効果を一言で表すと「スッキリする」事です。例えば、恋人と別れたばかりで落ち込んでいる人や仕事で失敗して落ち込んでいる人に対して有効なのはアドバイスよりも傾聴です。傾聴をしてあげる事によって、落ち込んでいた話し手はスッキリして心の荷物を降ろす事ができ、心の健康を取り戻す事にもつながります。

⑤職場やプライベートでの人間関係が良くなる

皆さんの職場やプライベートを振り返ってみてください。人の話を全く聴かずに自分の意見を「アドバイス」と称して押し付けてくる人と、決めつけをせずに自分の話をしっかりと聴いてくれる人。どちらと仲良くやれそうでしょうか。おそらく後者の方だと思います。

聴き手の成長にもつながる

技法として傾聴をする時は、自分の考えは一旦置いて相手の話をあるがままに聴く事が求められます。自分の価値観とはちがう考えにも数多く触れ、それを否定することなく受け止める事によって「間口」が広がり人として成長していく事ができます。

まとめ

傾聴をする事のメリットをまとめると、傾聴を学ぶことにより①人間関係が良好になる②自分と相手の成長につながる。という事が言えるのではないでしょうか。ただし、「傾聴」というコミュニケーション技法には技術と心構え、それに加えて継続的なトレーニングが必要になりますのでご注意下さい(私もまだまだ継続トレーニング中の身です…)

次回は傾聴の技法部分について具体的な説明をしていきたいと思います。

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