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古代と現代の断絶感が異常なエジプト人

何千年も後世に残す高度な建築技術を誇った古代エジプト人。
しかし現代エジプト人のクオリティは、、、

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むしろ現代の家屋が遺跡に見える。

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エジプトでの自転車走行は簡単ではない。
警察がついてきて、半強制的に車に乗せられて次の街まで護送されてしまうのだ。

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1997年のルクソール事件で、テロリストによって日本人10人を含む58人の外国人観光客が殺された。
エジプトにとって観光収入はGDPの大きな割合を占めるため、このような事件が起きると経済が大打撃を食らう。
そのため、現在でも政府は外国人観光客を保護する方針で、移動中の旅行者に護送がつけられるのだ。
「サイクリングしに来たんだから護送なんかいらないよ、自由にやらせてくれ」と言ってもかれらもなかなか退かない、結局根負けして車に乗せられることが多かった。

警官も英語が通じない。
ひとりの警官が、「ノーイングリッシュ! アラビック! アラビック!」と言って僕に拳銃を向けた。
もちろん悪ふざけでケラケラ笑っていたが、僕が生まれ育った国では、たとえ冗談でも警官が一般人に銃を向けたりしたらその警官の人生は終わるだろう。

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問題はテロリストなどではなく、どうしようもない悪ガキどもだ。

自転車走行中、しょっちゅう石を投げられる。
ちょっとした崖の下を走行中、崖の上から少年たちが「ハロー! ハロー!」と手を振ってくる。
僕が「おお! ハロー!」と返すと、なぜかこぶし大の石が上から降り注いでくる。
ある程度離れたところからの投石はめったに命中しないが、もし当たったらこれは死ぬぞ。

また、10歳ぐらいの小さな子どももバイクに乗っており、バイクタクシーの仕事をしていたりする。
やつらは僕に興味を持ってずっと追跡してきて、自転車に積んだ荷物を引っ張ったり、追い抜きざまに石を投げてきたりする。
子供とはいえ相手はバイク、ヘタをするとこちらが怪我をする。
いろいろ試してみた。
怒鳴ってみたり、無視してみたり、逆に笑顔で応じてみたり。
いずれもうまくいかず、いい対処法は見つからなかった。

エジプトのみならずアラブ界共通で、石を投げる風習がある。
何かあったら石を拾って投げるというのが身に染みついているようだ。
地元民同士のケンカでも、石を投げあっているのをよく目撃した。
これも文化、アラブの石投げ文化。

石を投げるのは少年のみ。
大人や女性は投げない。
別に意味も理由もないのだろう。
外国人などまったく立ち寄らない田舎の村に突如、荷物満載の自転車に乗った外国人が現れたら、なんだかわからないがワーワー興奮して石を投げる。
成長過程における不安定な年頃のオスのきわめて動物的な反射行為。

少年だけでなく大人も、アラブ人は気が強くて粗野で戦闘的だ。
サハラ以南の臆病な黒人とは民族的気質がまったく違う。

それでも、概して人々はウェルカムしてくれる。
走行中は村が途切れず、皆「ハロー!」「ウェルカム!」と言って手を振ってくれたり、シャーイを入れてくれたりする。

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非常に貧しい観光国なので、外国人に対するボッタクリも当たり前のように根づいている。
買い物や飲食では日々油断ならないし、勝手に道案内をして金を要求してくる者もいる。
しかし一方で、純粋に親切心で道案内してくれる人もいる。
そういう人に対して疑いの目で見てしまったり、「金は払わないからな」なんて言ってしまったこともあって、申し訳ないことをした。

ある街で、宿がまったくなくて困ってさまよっていたら、数人の子供たちがからんできた。
外国人をめずらしがってふざけているようだったが、この時は僕はそれほど気にしていなかった。
しかしそこで正義感の強そうなお兄さんが現れ、子供たちを叱り始めた。
「いや、別にいいんだよ」と制止しようとたが、彼はリーダー格の子の顔を思いっきりビンタし、ケツに容赦ない蹴りを食らわせた。
でもその子も殴られ慣れているのか、「何だよ、何もしてねえよ!」とまったくめげない。
そのお兄さんに事情を伝えたら、彼の家のガレージにテントを張らせてもらい、無事に一夜をすごせた。

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ここはイスラム、からんでくるのは男のみ。
女性は誰も僕の相手をしてくれないし、「写真を撮らせて」とお願いしてもOKしてくれたためしがない。

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写真そのものを嫌悪しているわけではない。
女性同士や家族や親しい者同士なら撮影するようだ。

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顔面が破壊されているものが多いのは、後にイスラム化したエジプト人によるものと思われる。
イスラムでは偶像崇拝が厳しく禁じられているからだ。

イスラム原理主義者はアッラーだけを唯一絶対と考えているため、イスラム化以前の古代エジプト人やその遺跡をも否定する。
こんなものを崇拝していたから滅びたのだ、と。
本気でピラミッドを破壊しようと目論んでいる原理主義者もいるらしい。

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ヒエログリフ。

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街中に放置されたスフィンクスのストリート。

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古代エジプト人が現代のエジプトを見たらどう思うだろうか。

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このスフィンクスは無事でよかった。

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これはひどい・・・

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ラクダでけえ。

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史上初の階段式ピラミッドであり、史上初の高層建築物。

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全壊したピラミッド。

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半壊したピラミッド。

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屈折ピラミッド。

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角度が急すぎて、途中で「これ無理じゃね?」と気づいて緩めの角度に変更。

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ナイル川に沿って北上していくと、試行錯誤して失敗しながらピラミッドの完成度が高まっていく過程が見れる。

最初の真正ピラミッド。

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砂漠で迷い子。

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そして最後にたどり着くのがギザの三大ピラミッド。

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驚異的な完成度。
圧倒的な存在感。

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BC26世紀頃につくられ、14世紀にイギリスの教会建築ができるまで実に4000年もの間、世界一高い建造物であり続けた。

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美しい三角形。
近くで見ると岩々は欠落しており、不規則で乱雑にも見えるが、全体のラインはスッときれいだ。

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ピラミッドがつくられた目的や技術など謎は尽きないが、何であれ、古代人がこの巨大で精巧な建造物を作り上げ、そしてそれが現代まで残っているという事実に、畏敬の念を感じずにはいられない。

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宗教と生活が密接に結びついたイスラム世界。

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宗教とは、個々人が神を信じるか否かの問題よりは、その土地に根づいた文化、風習、世界観、といったものの総体。
信仰心を持たずして生きていくことはできても、イスラムの文化に逆らって生きていくのは難しいだろう。

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女性は髪や肌を見せてはいけない。
夫や家族以外の男と気安く接してはいけない。
接客業はやらない。
夫や家族同伴でない限りホテルに宿泊できない。
車やバイクの運転もしない。
乗り物の席はきっちり男女別。
スポーツもやらない。
なぜそうなのかと人に聞いてみたら、「女性は守るべきものだから」だそうだ。

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市場では、なかなか変態チックな下着が多数売られていたりする。
外ではガッツリ完全防備なのに、こんなド派手な下着を身につけているのか。
もしかして、昼間は欲求を抑えて、反動で夜爆発させて子づくりにはげむ、というムハンマドの人口増加作戦?

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目だけ出している女性も多い。
その目はバッチリメイクされている。
一体どんな素顔なのか気になり、その布をひっぺがしたくなる。
これは日本人女性のチラリズムにも通ずるものがあるのではないか。
オープンで豪快な欧米人女性には特にそそられるものはないが、隠して少しだけ見せられると気になってしょうがないのだ。
ムスリム女性と日本人女性の共通項、これは計算された高等テク?

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スエズ運河をくぐる海底トンネルは自転車通行禁止。
ヒッチして車に乗せてもらうしかない。
若い軍人が手伝ってくれた。

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一向に車がつかまらないので、「メシにするぞ」と、その場でランチをつくってごちそうしてくれた。

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スーダンと同じくエジプトも、アエーシに具を入れてサンドウィッチにする。
具は何でもいい、軍人はポテトチップスを粉々に砕いたものも混ぜて入れていた。

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コシャリ。

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パスタ、マカロニ、ライスを混ぜたトリプル炭水化物。
これはその上にレバーを乗せたもの。

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紅海。

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紅海は全然紅くなかったけど、なんだかやさしくやわらかな光線。

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