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柏井壽「できる人の『京都』術」

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「そうだ、京都行こう」と、定期的に行きたくなる、そんな京都。京都をより楽しむ技を、生粋の京都人であり、歯科医師、かつ作家の柏井壽氏の著書『できる人の「京都」術』(2017年刊、朝… もっと読む
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暗殺の原因と言われる「鳥鍋」に「龍」の字を刻んだ大榎 坂本龍馬ゆかりの京都

 土佐(高知県)で生まれ育ち、幕末に日本のために八面六臂(ろっぴ)の活躍をした坂本龍馬。1867年11月15日、京都の近江屋で襲われ、31歳の短い生涯を閉じた。生粋の京都人で歯科医師、かつ作家でもある柏井壽の著書『できる人の「京都」術』より、「坂本龍馬」にまつわる名所を紹介する。 ■「鳥新」で龍馬ゆかりの親子丼を食べる  坂本龍馬ゆかりの場所やモノは、京都中にたくさんあります。  危うく難を逃れた、伏見の寺田屋をはじめ、ついに暗殺された近江屋。中岡慎太郎と並ぶ像が建つ円

京都のタクシー運転手も知らない? 人混みを避けたいなら隠れた名所「日向大神宮」がおすすめ

 緊急事態宣言も全国的に解除され、旅行に出たいと考えている人は多いだろう。特に京都は人気の旅行地だけに、かつての人混みが戻ってくる可能性は高い。どこへ行っても人、人、人にうんざりしたくない、という人に、そんなときこそ行ってみたい「穴場」の名所を紹介したい。生粋の京都人で歯科医師、かつ作家でもある柏井壽氏の著書『できる人の「京都」術』(2017年刊、朝日新書)から、京都の隠れた名所をお届けする。  隠れた名所といえば、「日向大神宮(ひむかいだいじんぐう)」がおすすめです。

その「さすが京都」間違ってます!京都人に「お、この人は違うな」と思われる注文の仕方

 京都を訪れた人の多くがやっているけれど、意外と京都人はやらない言動があるのをご存じだろうか。生粋の京都人で歯科医師、かつ作家でもある柏井壽氏の著書『できる人の「京都」術』(2017年刊、朝日新書)より、京都人に関心されそうな注文の仕方を紹介する。  節分を前にした厳寒のころのことです。その店の炭火コンロでは筍が焼かれていました。右隣に座る東京からの客は身を乗りだして、焼き上がりを待ち侘びています。  やがて焼きあがった筍を口に運んでうっとりと目を閉じて、こう言いました。

京都通が教えてくれる「夏の京都」の楽しみ方3選

「夏の京都」はともかく暑い。暑さと人の多さに参ってしまわないように、夏におすすめのスポットを、生粋の京都人で歯科医師、かつ作家でもある柏井壽氏の著書『できる人の「京都」術』(2017年刊、朝日新書)から紹介する。  まず、おすすめしたいのは、「暁天講座」です。今や「京の夏の風物詩」とさえ言われるもので、早朝に著名人の講話を聴き、朝粥をいただく、という有難い講座です。 「知恩院」や「清水寺」「東福寺」など名の知れた寺院で数日間開かれます。詳しい情報などは各寺院のホームページ

今年も山鉾巡行は中止…それでも知っておきたい、祇園祭と「鱧」の関係

“夏の京都”といえば、なんといっても「祇園祭」。残念ながら今年も山鉾巡行は中止となってしまったが、実は、祇園祭は、7月1日から始まって、31日まで行われているお祭り。しかも、もともとは疫病退散の祭りでもあるのだ。だからこそ、来年こそは山鉾巡行を含めた全ての行事を行えるよう、京都の人こそ強く願っているはずだ。  そんな祇園祭は、別名「鱧(はも)まつり」と異名をとるほどに、ハモ料理との結びつきが強い。なぜ海のない京都で「ハモ」が名物となったのか。生粋の京都人で歯科医師、かつ作家で

下鴨神社のみたらし団子の4個目と5個目の間に隙間がある理由

 京都三大祭の一つで、毎年5月15日に行われる「葵祭」。かの有名な「源氏物語」にも登場し、平安時代以来の由緒あるお祭りだ。残念ながら今年も新型コロナウイルス感染拡大の影響で「路頭の儀」(行列巡行)の中止が発表となった。本来ならば、祭りの行列は京都御所を出発し、「下鴨神社」を経て、「上賀茂神社」へ向かう。せっかくなので、行ったつもりになれる、お祭りゆかりの神社をとたどる散歩コースを、生粋の京都人である柏井壽氏の著書『できる人の「京都」術』(2017年刊、朝日新書)より紹介する。

「思い出は“人混み”」とならないために 「通」な京都旅行2つのポイント

 京都といえば、どこへ行っても人人人、人の波……というイメージが強い。コロナ禍の今こそ人出が減ってはいるようだが、平時に戻れば多くの人が訪れることが予想される。思い出は「人混み」。なんてことにならないように、愉しくて有意義で心に残る「通」な京都旅行のしたいものだ。生粋の京都人で歯科医師、かつ作家でもある柏井壽氏の著書『できる人の「京都」術』(2017年刊、朝日新書)から、「通」な京都旅行2つのポイントをお届けする。  まず、あらかじめ調べておいた名所の中で、2カ所に絞り込み

「よろしなぁ」の裏の意味 なぜ京言葉は「いけず」で「わかりづらい」のか?

「ぶぶ漬でも、どうどす?」と京都で言われたら、それ、すなわち「帰れ」という意味。都市伝説のように伝わってきた“京言葉”の裏。どうして、京言葉は、「いけず」(意地が悪い)で「わかりづらい」のか、生粋の京都人で歯科医師、かつ作家でもある柏井壽氏の著書『できる人の「京都」術』(2017年刊、朝日新書)より一部を抜粋・改編してお届けする。  あいまいな物言いの京都人の言葉は、京都以外の人にはやっかいなものに思えるかもしれません。京都の人は、よくこのように表現します。 「白にも見え

「できる人」はなぜ、京都好きが多いのか?

 歴史を遠く振り返れば、足利尊氏、織田信長、豊臣秀吉、幕末のころなら、薩長の志士、新選組……。権力者や成功者などの「できる人」にとって「京都」は特別の地だった。それは今も同じ。政治家、社長、芸能人、功なり名を遂げた人は「京都」に夢中になるという。なぜ、こんなにも「できる人は京都が好き」なのか? 生粋の京都人で歯科医師、かつ作家でもある柏井壽氏の著書『できる人の「京都」術』(2017年刊、朝日新書)から一部を抜粋・改編してお届けする。  文化や歴史が宝石箱のようにぎっしり詰ま

できる人たちがこっそり見に行く京都の桜の名所とは

 例年、桜の時期の京都はすごい人出となる。今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で花見は難しそうだが、憧れの京都の桜をゆっくり眺める贅沢をしたいと思っている人は多いだろう。そこで、生粋の京都人であり、歯科医師、かつ作家の柏井壽氏の著書『できる人の「京都」術』(2017年刊、朝日新書)から、できる人たちがこっそり見に行く桜の名所を紹介する。 「できる人」たちが、京都の桜を愉しむさいには、「場所」と「時間」をずらします。まずは、「場所」をずらしてご紹介しましょう。  名所を避

生粋の京都人が京都で宿がとれないときの「裏技」教えます

 京都に行きたい――。  我慢の1年が過ぎても、まだ先が見えない日々が続いている。不安な状況だからこそ、楽しいことを考えたい。晴れて新型コロナウイルス感染が収束したら大手を振って旅行に出られるだろう。でもきっと、京都は桜や紅葉問わずして「宿がとれない!」「宿がとれてもバカ高い!」なんて状態に戻るのだろう。そこで、京都で宿がとれないときの「裏技」を、生粋の京都人であり、歯科医師、かつ作家の柏井壽氏の著書『できる人の「京都」術』(2017年刊、朝日新書)より紹介する。今から予習し