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お店に私の本が並んだ日。

(最近新刊出しました!)

ブックカフェに私の本が並んだ。

人生で初めて、「私の本を置いてもらえませんか」と、お店の人に話をした。いわゆる営業、売り込みってやつだ。

私はそういうことがとても苦手だ。営業マンや販売の仕事はぜったいしたくない。売りつけられることがキライだから、売りつけるのも悪いと思ってしまう(嫌がられる)と思ってしまうのだ。

けれどそのお店では、商業出版の新刊本・中古本だけでなく、個人が手作りで作った温かみのあるZINEや、あきらかに少部数だけ作ったのだろうと思われる小さな本や雑誌が何種類も扱われていた。つまり、プロの作家の出版物以外の、一般的な流通からは外れた作品がたくさん並んでいたのだ。

そのことに私は勇気づけられ、Amazonでオンデマンド印刷されたペーパーバックというのはその中でも少数(というか、ない)かもなあと思いつつも、お店の人にお願いしたら、「ぜひ扱わせてください」というお返事を頂いたのだ。

置いていただいたのが、サムネイルの通り、沖縄移住記の2冊だ。

『沖縄移住記 果報をさがして』『沖縄移住記 果報をさがして2』

置いていただいたお店は、沖縄県那覇市壺屋というところにある、ブンコノブンコさんというブックカフェ、兼コワーキングスペースだ。コーヒー一杯で、1日中でもデスクで作業してOKというなんとも心の広いスペースで、もちろん電源とWifiもある。

先に書いたように、新刊も中古も、小説から沖縄関係の本から写真集・美術書まで、棚は多くないものの、ふつうの本屋さんに立ち寄っても出会えない本がたくさん並んでいる。

そんな中で、私の本は初日から、入口入って正面の、一番目立つ場所に並べられた。私がいるから気を遣ってくれたのかな、と思ったけれど、少なくとも一週間くらいはこのステキすぎる場所に置いていただいたみたいだ(今の状況は分からない)。

お店の入り口からの眺め


実は、お店にペーパーバックを置いていただくのは初めてではなく、といっても北海道の父の喫茶店が買い取ってくれただけで、どれだけ売れたかの連絡もないし、陳列した様子も送ってくれない泣

しびれを切らしてこの間連絡したら、今は父の農園で撮れた夏野菜でいっぱいで一時的に並べてないとか言われたり(かまわないんですけどね)
それでも一応、無理くり写真送ってもらいました。かわいいポップもスタッフの方が書いてくれて、感謝です。

野菜たちと並ぶ、私のペーパーバック。1冊しか売れてない笑


カフェで本を買ってくれた方が、感想noteを書いてくれた!

もっとすごいことが起こった。

ブンコノブンコさんにとてもよいところに並べていただいたので、売れるといいなあ、でもZINEのようなほぼ無名の人たちの本が、仲間内ではなく知らない人にいったいどれだけ手に取ってもらえるものなんだろう?とギモンに思っていたのだが、なんと!ある方が私のペーパーバックに目が留まり、購入して帰ってくださったのだ!そして私のnoteを巻末の情報から見つけて、「買いました、感想書きました」と連絡をくださった。嬉しすぎました。

こんなことは、実店舗で偶然見かけることのできる、「紙の本」でしか起こらない。電子書籍では起こらない。ペーパーバック版を出版してよかったなあと、その、誰もが味わえるわけではない醍醐味を享受できた、とても幸せな瞬間だった。

その方のnoteを、感謝を込めて、貼らせて頂きます。サムネイルにも私の本の表紙画像…!本当にありがとうございます。

書いてくださった感想の中には、とても貴重なことが書かれていた。それは、カフェで私の本の表紙を見たときに、この方が考えたことたち。電子版よりも情報の少ない表紙を見て、内容を想像した様子。

例えば、こんなことが書いてある。

被写体は著者本人だろうか、あるいは例えば撮影のために呼んだ友人だろうか。いずれにしても、この写真自体が著者のことをよく表しているのかもしれない…… などと、中身を読み始める前にあることないことについてなぜか想いを馳せた。そんな風に、妙に気になる表紙の本だ。

そんなふうに感じるんだ!ととても新鮮な気持ちになった。自分で作った表紙を冷静に客観的に見るのは難しい。今後の表紙づくりにもとても参考になった。(ちなみに、表紙の人物は6年前の私です笑)

yoshiakistさん、本当にありがとうございました。連絡をくださって、本当にうれしかったです。

そしてこんなご縁をくださった、ブンコノブンコさんにも、大大大感謝です。

営業活動は苦手な私ですが、勇気を出して、本を置いてもらえる場所を広げていくことで、こうして小さくても素敵な広がりが生まれるのだと、教えて頂きました。

これから、新刊のフォトブックも紙版を製作するので、誰かからの生の声を頂けるのが楽しみだ。


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