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レンタル家具は何を変えるのだろうか

家具をとりまく環境が変わりつつあります。

わたしは表参道で働く会社員として、普段は家具や雑貨を海外から輸入する仕事をしています。ここ最近の販売実績やデータをみながら感じていたことを見事にあらわしてくれている記事をみつけたので紹介させてください。

日本でも家具のレンタルサービスがはじまり話題になっていましたが、今回の大きなポイントは「既存の家具メーカー自ら顧客との関係を再構築」という点です。

We’re giving people a different relationship with their furniture.

モノを減らしミニマルな暮らしを楽しむ若い世代を中心に「家具を所有する」行為が負担になっていることは事実としてあり。

仕事も住む場所も短いサイクルで変化している時代。

じゃあ価格の安い大量生産された家具をつかいたいか。

答えは「ノー」。もちろん短期的にはありですが暮らしをつくろうと考えたときに「消費」を主とするのではなく。

自宅や職場などの居場所を自分たちらしくカスタマイズしたい。価値観やクリエイティビティを大事にしたい。仲間や家族と過ごす空間をここちよくさせたい。

そのソリューションとして今回の記事で提案されているのが「伝統ある家具のレンタル」。アクセスしやすい大都市に拠点をもち、高価格帯のハイエンドブランド家具を短いタームで借りることが可能になり、体験したうえで購入を決めることができる。

家具メーカーが顧客に対しモノを売るだけでなく、「貸す」ことでかかわり方を変えていく。カーシェアリング同様に、一定期間の暮らしをデザインするという機能を提供する。

そこに価値を感じる顧客との取り引き。

安全性や仕様が担保された上で、ひとりだったり、複数になったり、年代や流行によって求めるものが変わる家具という商材。

所有へのハードルがあがっている今だからこそ、そもそもの概念を変えていくことが小売として求められているなと感じました。

家具については仕事柄どうしても思い入れが強いので、これからも少しづつ書いていこうとおもいます。

トリスと金麦と一人娘(2023 春から大学生になり、巣立ちます)をこよなく愛する48歳。ぜひどこかで一緒に飲みたいですね。