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ありがとう、はいからさんが通る

 コロナで約1ヶ月の休演を経て、残り3日間の公演を再開した宝塚歌劇団。奇跡的に友の会でチケット取れていて、前楽に行ってまいりました。

 7月の後半に見た時より、ずーーーっと一人一人の演技が深くなっていて、台詞が胸に響きました。もちろん、公演が始まった時だって、みんなの想いはすごく強かったと思うんですが…この数ヶ月で感じた感情を全て使って、はいからさんが通るに挑んでる、そんな印象でした。

 もう、柚香光少尉に惚れない人はいない、完璧なビジュアル。それだけじゃないんです!彼女の、台詞のない場面でのお芝居が…とにかく伊集院忍少尉の心情の変化、喜び悲しみ悔しさ悲しさ、そして紅緒を愛する気持ち…台詞がなくても伝わってくる、様々な感情。いつの間にれいちゃんという人は、こんなに演技が上手くなっていたんでしょうか。少尉にハマってるというのもあるかもしれないけど、たくさんの努力とそして天性のものがかみあったその瞬間に立ち会えている喜び。公演の再開に感謝しかないです。

 そして、もう1人。花村紅緒役の華優希ちゃん。パワフルで、トップ娘役としてそこまでやる?というくらいコロコロと表情が変わり、最高の紅緒さんに仕上がっていました。でも、それだけじゃないなと華ちゃんを見るといつも思います。前回の明日海さんサヨナラ公演の時も感じたし、今回も感じたのは「華ちゃんは私達の代弁者」ということです。それはトップ娘役だから、そういう話の設定だから、といえばそうなんですが、作品の中の華ちゃんの気持ちにいつだって私は共感してしまうし、代わりに華ちゃんが私の気持ちをセリフとして言ってくれてるようにすら感じます。少尉に会いたくても会えないその気持ちが、たまたまこのコロナ禍での状況とリンクしただけといえばそうかもしれないけど…でもやっぱりそこには華ちゃんだからこそ。娘役としての才能とも言えるのではと思います。

 もうれい華絶賛ばかりになっちゃうんですが、もちろん他の生徒さんたちもすごーくよかったです。じゅんこさんのお爺様がめちゃくちゃ楽しそうだったし、お芝居後半で青江冬星さんキセルで私を指差してきたし、鬼島と少尉の再開シーンはめちゃくちゃ泣けましたし、あー私ひとこちゃんも好きって再認識しましたし、そして何より雪組トップ娘役が決まった朝月希和ちゃんが輝いていました。あーやっぱり私は宝塚が大好きだし、花組大好きだし、だから頑張って明日からも前向きに生きて行こう、そんな気持ちになりました。はいからさんが通るってそんな作品ですねきっと。

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