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CLのインタビュー記事|2NE1はあなたにとってどんな存在ですか?

『コスモポリタン 2024年9月号』に掲載されたインタビュー記事の翻訳です。

今日、感動しました。カメラの前でも舞台の上でも、あなたからは一種の品位、強力な尊厳が感じられます。この力はどこから来るのでしょうか?

CL:重い言葉ですね(笑)。私はどんな環境でも常に自分自身を振り返り、充電しようとしています。自分でコントロールできない瞬間も経験として受け止め、挑戦し続けます。そこから生まれるエネルギーだと思います。

『コスモポリタン』24周年創刊記念号です。『コスモポリタン』米国版の伝説的編集長ヘレン・ガーリー・ブラウンがこう言いました。「いい女は天国に行くが、悪い女はどこへでも行く」。数多くの「나쁜 기집애(悪い女)」を従えるCLにとって、悪い女とは?

CL:正直で、自分が誰であるかを知っていて、ノーと言う勇気があり、自分なりの「規律」を持つ女性たちです。私は勇気のある女性が好きです。

多くの人の素敵な「언니(オンニ=お姉さん)」ですね。CLの歌にもよく登場する言葉ですが、あなたが考える「オンニ」とはどんな存在ですか?

CL:実際に妹がいるので、オンニという言葉に馴染みがあります(笑)。私が歌う「シスターフッド」の中のオンニは、誰よりも優しくて、パワフルな存在です。

MTVでポップスターたちをずっと見ていた幼い頃、あなたが力をもらった「オンニ」たちは誰でしたか?

CL:女性ラッパーたちとミュージシャンたちです。ミッシー・エリオット、ローリン・ヒル、リル・キム、エリカ・バドゥ...個性の強い「オンニ」たちが好きでした。自分が誰であるかを服や踊りや音楽で表現するアーティストたち。歌手を夢見ていなかった頃でも夢中でした。

幼い頃、日本とフランスで育ったTCK(サード・カルチャー・キッズ)ですね。

CL:そうでしたね。幼い頃のCLは非常に恥ずかしがり屋でしたが、同時にとても元気な子供でした(笑)。そのときどきで様々な友達と出会い、寂しさよりも新しさを楽しむ子供でした。言語や文化が異なる環境の中で、自分自身のために続けたいと思ったのがダンスでした。言語は変わっても、体で表現するダンスは変わりませんよね。そこに安定感を感じました。

多様な文化圏の経験と4カ国語の使用が、アーティストであるあなたにどのような影響を与えましたか?

CL:開かれた心を持つようになったことです。多様な人種や文化に触れることで、みんなが違うということを早くから知りました。私の仕事は新しい人々と出会い、一緒に何かを作り上げていくことが多いですよね。とても良い練習になったと思います。

デビュー15周年ですね。CLの初登場を思い出すと本当にすごいです。自分なりの個性と声を持った、既存のアイドルたちとは全く違う新タイプのアーティストでしたね。

CL:実は、当時は何か新しいものを見せようという思いはありませんでした。韓国の歌謡界についてよく知らなくて、YGしか知らなかったので。プロフィール撮影のときも、周りにいる友達がデザインした服を着て、私にとっては馴染みのあることをしただけなのに、そのように受け止めていただいて逆に不思議でした。鶏頭やモヒカンのようなヘアスタイルさえ、それが実験的なものだとは知らずにやりました(笑)。

グループ活動の時、「Ugly」のような否定的な感情から「I AM THE BEST」のようなプライドまで、「自分自身」についての様々な感情を歌いましたね。あなたは自分を憎む悲恋のアーティストのようでもあり、限りなく自尊心に溢れるディーバ(歌姫)のようでもありました。

CL:何かを受け入れて感じて消化するスピードは誰もが違うと思いますが、私は時間がかかりますね。自分のペースに合わせて自分自身を認め、受け入れ、観察すると、自分自身に対して持っていた感情が浄化されるような気がしました。私はそれにいつも正直でした。否定的な感情も、肯定的な感情も、すべてを完全に感じることは私にとって大きな贈り物です。そういう過程から出てきた表現なんです。

イ・チェリンは自分自身を愛していますか?

CL:うーん、私は自分自身に興味があります。そう表現したいですね(笑)。

人々がCLに対して持つ最大の誤解があるとしたら?

CL:在外韓国人や混血だと思われることです(笑)。実は私はそういうことにあまり関心がないんです。彼らが誤解していることもすべて私なんです。冷たいときもあれば、温かいときもあって、すべては相対的で状況によって違うものだから。他人の判断や感情はどうしようもないので、彼らがそう感じたならそういうことですね。

それでは「CL」らしさとは何ですか?

CL:自分が誰なのか定義しようとしないようにしています。そうすると苦しくなるからです。新しい環境で新しい人に会ったとき、また別の自分を発見できるのに、「実は私はこういう人間なのに」と考えてしまうと、その環境で自分らしくないことが苦しくなりますよね。おそらく私は誰かにとっては良いお姉さんで、別の誰かにとっては良い友達で、また別の誰かにとっては敵かもしれません。誰もがそうであるように。「私」は常にアップデートされていくものです。

K-POP事務所特有の練習生システムの中にいたため、日常生活を送る些細なことに不慣れだったそうですね。VeryCherryを立ち上げて独立した後、日常生活を一から学び直す時期があったと聞いています。

CL:当時は一人でコンビニに行って何かを買ったこともなかったんです。このまま生きていけば勇気を失ってしまうような気がしました。本当に些細なことでも、例えば一人で隠れずに散歩をしたり、一人で飛行機に乗ってみようと決心しました。子供の頃は当たり前にしていたことが怖くなるのを見て、これは素敵な大人ではないと思いました。私はそれでもあまり幼くない年齢で練習生になりましたが、とても幼い頃に練習生生活を始めると、見逃してしまうことが多いような気がします。卒業までにとても長い時間がかかる学校のようなものですね(笑)。

そうやって生活人としてイ・チェリンは大人になったんですね。

CL:そうですね。チェリンはCLにとって魂のようなものです。そうやって魂を時々満たしてあげないと、CLも仕事を続けられないので、チェリンに関心を向けました。

初のフルアルバム『ALPHA』の紹介文に「歩いてみる前に走り始め、歩き方も休み方も知らないまま13年間多くのことを成し遂げ、また多くのものを失いもした」とも書きましたね。振り返ってみると、どんなものを失い、どんなものを成し遂げたのでしょうか?

CL:私が成し遂げたことは皆さんがみんな一緒に見てきたことです。また、私が失ったものも皆さんが見て感じてくださったのではないでしょうか。私は世間の前で成長したわけですから。

突然、CLを初めて見た瞬間を思い出しました。2007年の『SBS歌謡大典』でYGファミリーのステージに唯一の女性として登場し、嵐のような英語ラップでエンディングを飾っていた。2NE1としてデビューする前の人生初のステージでしたね。

CL:本当に楽しかったです。私もあの時のことがまだ鮮明に覚えています。ステージに立った感覚、あの時感じた感情。

15年前には知らなくて今は知っていることの中には、どんなものがありますか?

CL:うーん、まだよくわかりません。これまでの経験から学んだことはとても多いのですが、まだすべてが気になります。まだ正解がわからないんです。きっとこの仕事を続けたいからでしょうね。

デビュー当時のCLに一言言うとしたら、どんな言葉をかけたいですか?

CL:何も言わないでおきます!あの時代の自分を邪魔したくありません。

CLにとって音楽とは?

CL:セラピーです。心に響く歌詞を聴くと、その歌の中の話者と話をしているような気分になります。他の誰かと話すよりも癒されますね。歌詞のない音楽を聴くときに感じる限りない慰めもあります。

それでは、ステージとは?

CL:瞑想する場所です。最も孤独で、最も自分自身でいられる瞬間。そのとき私は自分と一人でいる気分になります。私が最も平和で穏やかな瞬間です。

美しい答えですね。『ALPHA』に収録されたトラックのミュージックビデオを鑑賞した時、ファッション、演出、美術など視覚的な快感が凄まじかったです。

CL:それが本当に楽しくて、この仕事を続けられるんだと思います。音楽から始まることもあれば、ある衣装から始まることもあり、インスピレーションを与えてくれる物から始まることもあります。そうやってアイデアを出して世の中に生み出すこと。それ以上の楽しみはないと思います。たくさんのことを経験して感じて表現して作り出す楽しさ。それが一番楽しいです。

創作以外に楽しみを感じることは?

CL:泳ぐのが好きです。うーん、言ってみれば一人でいるのが好きなようですね。

自分がアウトサイダーのような気分を感じたことはありますか?

CL:私はいつも感じているような気がしますが(笑)。でも、それは誰もがそうではないでしょうか?誰もがパーティーに招待されていないような気分を時々感じますよね。

ハハ。パーティーには招待しなくていいです。私はパーティーに行っても隠れるタイプなので(笑)。

CL:すべての人は100%違うので、それぞれが自分が他の人と違うという気分を感じるでしょう。私はいつもそういう欠乏感から好奇心が生まれ、新しいことを知りたくなりました。そこから私の音楽も始まったんです。

現在のCLがインスピレーションを得たり、力をもらう人は誰ですか?

CL:2NE1、そして2NE1のコンサートを一緒に作り上げているみなさんです。二度とこうして集まることはないだろうと思っていたメンバーたちと会って公演を作り上げていく過程が本当に大切です。とても簡単なことではなかったので。

あなたの長年のチーム、2NE1はあなたにとってどんな存在ですか?

CL:ありふれた言葉ですが、本当に本当に家族になりました。実は最初、私たち4人が集まったのは私たちの意志や選択ではなかったですよね?家族も同じです。もちろん最近では様々な形態の家庭がありますが、従来の概念で家族を考えると、親と子供と兄弟姉妹は選択する前にまず与えられます。私たちもそうやってお互いに与えられて誕生したのに、本当に多くのことを一緒に経験し成長していく中で、今では私たちの意志で一緒にいる姉妹になったんです。

CLは何が怖いですか?

CL:私が勇気を持って臨むすべてのことです。怖いから勇気を出すんです。恐怖と勇気は共存するものです。人前に立つことから、すべては恐怖から始まります。

人前に立つことが息をするように当たり前だと思われるディーバからそんな言葉を聞くなんて。

CL:私は人前で話すときに勇気をたくさん出さなければならない人間です。ステージは毎日できますよね?でも、考えが多すぎるのか、言いたいことが多すぎるのかわかりませんが、言葉は私が望むほどには伝わらないと感じることがあります。なぜって、教授の中にもそういう方がいらっしゃるじゃないですか。論文はよく書けるのに講義はうまくできない方々。私がそうなんです。日記や歌詞は毎日書いてもインタビューはうまく伝わりません。でも今日はかなりリラックスして話せました(笑)。

臆病だけど同時に勇気もある人のようですね。

CL:勇気ある臆病者ですね、私は(笑)。

CL、そしてイ・チェリンは何を信じていますか?

CL:私は自分の心の声を信じています。心は考えと違うことが多いんです。私の考えは時々嘘をつきがちですが、私の心は騙せないものなんです。

これまで様々な音楽的実験をしてきましたね。これからどんな音楽を持ってくる予定ですか?

CL:最近は2NE1に集中していますが、私はいつもソロの音楽作業もしています。それが私のルーティンです。いろいろなことを試して構想中ですが、来年くらいには面白いプロジェクトで戻ってこられそうです。私もどんな音楽になるか楽しみです!

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