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利用者さんとの約束

今日、ある利用者さんとプライベートのお約束をしました。

末期ガンの利用者さん。

治療困難といわれ、本人、家族とたくさん話をし、在宅を選択され、先月末からバタバタと調整し、緩和ケアや訪問診療、訪問看護でやっとチームができて、ここ2週間くらいは安定したかな?と思っていた矢先。

彼は手首を切りました。

お会いしたときから辛い・早くお迎えに来ないかと、身の置き所の無い苦しみ、不安を話されていた。

傾聴に努め、医療の支援も整えて、正直こちらが安心してしまってた。ラポール形成出来ていたと。彼のやりたいこと。それは私と呑みたいって言うてくれたこと。元々本人も奥様も楽しくお酒を飲むのが好きでこのバタバタといろんなことが整えられていく中でも大好きなお酒を少しだけど奥様と呑まれてた。

夜奥様から先生と看護に救急搬送をしたと連絡があり、私も折り返し奥様に連絡し。

かなりの出血があったけれど、奥様、救急隊、そして受け入れ病院の懸命な対応で命に別条なく、一泊入院で退院。

戻ってくるなり、訪問した。

彼との約束をした。

来週末、仕事終わったら知人として伺うのでお酒を飲みましょうと。

つまみは何が良いか?酒は何の種類にするか?を3人で話していると、本人が嬉しいと涙を流された。私も泣いた。

死にたくなるほど辛かった。奥様に迷惑をかけたく無いと緩和の申し込みも自分からお願いしたのに奥様を傷つけた。チームをつくってくれた貴方を傷つけたと。

確実な約束をしましょう。私は支援者としてではなく、知人として大好きなお酒を飲みましょう。たわいもない話をしましょう。

私は貴方に生きてて欲しい。

支援の中で自死という結末だけはほんまにしんどい。

生きててくれてありがとう。

来週末はビールを飲みましょうね。



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