いじめの認知件数過去最大に


⬜️ 文部科学省報道発表(令和2年度10月22日)


⬜️ いじめの認知件数の推移

いじめ件数推移

 令和元年度、いじめの認知(発生)件数が過去最大になりました。

 統計の取り方は年度によって異なっているので一概に比較することはむずかしいのですが、実際の学校現場にいてもこういった問題行動は増加傾向にある感じはしています。

 いじめの発生件数ではない(認知も含むようにしないといけないため)ので、正直、都道府県教育委員会や市町村教育委員会が、「しっかり調査しろ!」と一言かければ、認知件数は自ずと増加してしまうということになります。

 データの信用性でいうと少ないですが、いじめがなくなったことはないですし、いじめから児童生徒が自ら命を絶つような重大事態につながった例もなくなりません。

 現場の先生はこのような問題行動・調査に対応することに追われていることがよくわかるデータですね。


⬜️ いじめの認知(発生)率の推移

いじめ認知割合

 いじめの認知(発生)件数ですが、中学校の方が多いと感じていましたが、ここ最近では小学校でいじめの認知(発生)件数が非常に大きことがわかります。

 1000人あたり小学校では平均して75.8人もいじめにあっているという衝撃の結果になっています。

 中学校は小学校の半分ほどですね。


 いじめはどこからいじめで、どこまではいじめではないのか正直わかりづらいところではあるのでこの結果も鵜呑みにすることはできませんが、小学校が荒れてきているということは、中学校に勤務しているとよく耳にします。

 「今の〇〇学年学級崩壊したらしいよ」「〇〇学年はやばいらしい」などと来年度中学校に入ってくる学年や今後入ってくる学年の話はよくします。

 実際いま自分が担当している学年も小学校4年制の時に一度学級崩壊+担任2回交代+いじめ+保護者間トラブルという重ね重ねトラブルが起こり続けていたそうです。

 小学校では右も左も分からない小学1年生から少し自我に目覚め自立していく小学6年生までと、小学校時期は人格形成の中で非常に大きな影響を与えます。

 その中で大きなトラブルが子供達の中であると、人格的に曲がった子や人を疑うことしかしない子など何かしら困難を抱えて中学校に入学してきます。

 人格形成という面では小学校の教育力が試されているなと感じています。

 もちろん中学校で変わる生徒もいますし、なるべく良い方向に変化させていけるように教育しています。

 小学校のとき学校1番のいじめっこで中学1年生の時はまだいじめに加担していたこともありましたが、中学3年生の時には生徒会長をやりみんなから信頼される生徒にまで変化した子もいました。


⬜️ いじめられた児童生徒の相談状況

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 やはり、小学校・中学校ともに学級担任に相談する場合が約8割と大半を占めていることがわかります。

 学級担任以外の教員に相談する割合が20%前後であることを考えると、普段なかなか関わりの少ない教員やスクールカウンセラーに相談しにくいという状況があるのかもしれません。

 普段からその人の素行を知っているからこそ信頼できるのであって、いきなり「私スクールカウンセラーなのでなんでも困ったら相談してくださいね」と言われても自分だったらなかなかできないと思います。

 学年主任なども同じで担任と兼務している人ならまだしも、学年主任としている先生にわざわざ話に行くことは相当勇気がいることだと思います。

 良くも悪くも、担任が児童生徒との関わりの多くを引き受けてきた結果だと思います。

 副担任や高齢の先生たちは自分たちは現場(学級)から身を引いたり、学級活動の時など職員室で休憩していることが多く(あくまで個人的な見え方なのでご了承ください)、児童生徒と関わろうとしている様子がある先生というのは非常に少ないなと思っています。

 その結果、そのような人にいきなり相談できるはずもなく結局担任に相談しにくるということになると感じています。

 つまり、いくらスクールカウンセラーが配置されようが、その人が児童生徒と積極的に関わりを持とうと行動しない限り、担任と同じように相談できる環境を整えることはできないということです。

 

⬜️ 最後に

 いじめは起こり得るものであり、決してなくなりません。

 なくならないからこそどうすべきなのか、最悪を想定して最善の方法をとって学校全体でいじめに向かう児童生徒を減らしていくことが必要になってきます。

 

 個人的には、いじめられる人にも何かしらの要因は持っていると思います。

 このことは教師としての立場上言えませんが、実際のところはこう思っています。

 いじめる側も何かしらの思いや葛藤があると思います。

 いじめはみんなよくないと思っていることが多いです。

 しかし、なぜかしてしまう。

 その ”なぜか” に耳を傾けられる教員になって生きたと感じました。



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