【社会地理】日本の農林水産業と工業
自己紹介
やあ、みんな!私は山田太郎、50年以上も農業を営んできた農家の主人だ。最近は後継者がいなくて少し寂しいんだが、そんな私が今日は特別に日本の農林水産業と工業について話をしに来たんだ。
私の畑や田んぼを見れば、日本の農業の歴史が一目でわかるよ。昔ながらの手作業から最新の農業機械まで、時代とともに変化してきたんだ。でも、土を耕し、作物を育てる喜びは昔も今も変わらないんだよ。
君たちの中には「農業って地味そう...」って思う人もいるかもしれないね。でも、実は農業にはロマンがあるんだ。種をまいて、芽が出て、花が咲いて、実がなる。その過程を見守るのは、まるで魔法を見ているようだよ。
家の中にいても、食事をするたびに農業のことを考えることができるんだ。そう、君たちの食卓は、私たち農家が支えているんだよ。
さあ、準備はいいかい?これから日本の農林水産業と工業について、私が詳しく教えていくよ。畑を耕すように、君たちの頭も耕していこう!さあ、鍬(くわ)を握って、いざ出発だ!
なりきり解説
よし、みんな!山田太郎じいさんと一緒に、日本の農林水産業と工業について詳しく学んでいこう。
まずは農業から始めよう。日本の農業の基本は稲作だ。私も長年米作りをしてきたが、日本人の主食である米を作ることは、とても誇らしい仕事なんだよ。でも最近は、米の消費量が減っていて、農家は大変なんだ。
都市の近くでは近郊農業が盛んだ。新鮮な野菜や果物を都市に供給するんだよ。私の知り合いにも、朝採れの野菜を市場に出荷している人がいるんだ。
農業には面白い技術があってね、促成栽培と抑制栽培というのがあるんだ。促成栽培は作物の生育を早めて、普通の時期より早く収穫する方法。抑制栽培はその逆で、遅く収穫する方法だ。こうすることで、一年中新鮮な野菜が食べられるんだよ。
山や丘陵地では果樹栽培が盛んだ。りんごやみかん、ぶどうなんかがね。実がなるまで時間はかかるけど、木に実がぎっしり付いた様子を見ると、本当にうれしくなるんだ。
日本の農業の大きな課題の一つが食料自給率の低さだ。日本は多くの食料を輸入に頼っているんだよ。これは私たち農家にとっても大きな問題なんだ。
次は水産業について話そう。日本は四方を海に囲まれた島国だからね、昔から漁業が盛んなんだ。
遠洋漁業は、外国の海まで出かけていって魚を捕る漁業だ。マグロなんかがそうだね。でも最近は、資源保護のために制限が厳しくなっているんだ。
沖合漁業は、日本の周りの海で行う漁業だ。イワシやサバなんかを捕るんだよ。
最近では養殖業も盛んになってきたね。魚やエビ、貝なんかを、人工的に育てる方法だ。安定して魚を供給できるのが利点だけど、自然環境への影響が心配されることもあるんだ。
栽培漁業っていう方法もあるんだよ。これは、稚魚を育てて海に放流し、大きくなったら捕る方法だ。自然の力も借りながら、資源を増やす取り組みなんだ。
林業についても少し触れておこう。日本は国土の約7割が森林なんだ。木材の生産や、森林の保全が主な仕事だね。でも、安い外国産の木材に押されて、日本の林業は厳しい状況が続いているんだ。
さて、ここからは工業について話していこう。
日本の工業は、戦後急速に発展したんだ。最初は軽工業から始まったんだよ。繊維や食品なんかの産業がそうだね。その後、重化学工業へと発展していったんだ。鉄鋼や化学、造船なんかの産業が盛んになったんだよ。
そして現在は、先端技術産業(ハイテク産業)が日本の工業の中心になっているんだ。コンピューターや電子機器、ロボットなんかがそうだね。
日本の工業地帯は、太平洋側に集中しているんだ。これを太平洋ベルト地帯というんだよ。関東から近畿にかけての太平洋側の地域で、交通の便が良くて、人口も多いんだ。
日本を代表する工業には、輸送機械工業と電気機械工業があるね。自動車や電化製品なんかが有名だ。これらの製品は、世界中で高い評価を受けているんだよ。
日本の工業の特徴の一つが加工貿易だ。原材料を輸入して、それを加工して付加価値をつけて輸出する、という方法なんだ。資源の少ない日本ならではの工夫だね。
でも、日本の工業にも課題はあるんだ。例えば貿易摩擦。日本の製品があまりにも売れすぎて、他の国から文句を言われることがあるんだよ。
それから産業の空洞化という問題もある。これは、企業が海外に工場を移してしまって、国内の産業が衰退することを言うんだ。
農業にしても工業にしても、日本の産業には課題がたくさんあるけど、それを乗り越えていく努力も続けられているんだ。例えば、農業では新しい技術を取り入れたり、若い人を呼び込んだりする取り組みが行われているよ。工業でも、より高度な技術開発や、環境に配慮した生産方法の導入なんかが進められているんだ。
みんなも、日々の生活の中で日本の農林水産業や工業のことを考えてみてほしいな。どんな食べ物を食べているか、どんな製品を使っているか、それがどこでどうやって作られているのか。そういうことを知ることで、日本の産業の現状や課題がよりよく理解できると思うんだ。
日本の農林水産業と工業の話は複雑だけど、これらは私たちの生活を支える大切な産業なんだ。これからも一緒に、日本の産業について学んでいこう!
後継者のいない農家の主人との会話
生徒:山田じいさん、日本の農業って今どんな状況なの?
山田:うーん、正直言って厳しい状況が続いているんだよ。特に問題なのは後継者不足さ。若い人があまり農業をやりたがらないんだ。でも、最近は「農業女子」なんて言葉も出てきて、少しずつ変化の兆しも見えているんだよ。
生徒:へえ、そうなんだ。じゃあ、漁業はどうなの?
山田:漁業も同じように後継者不足に悩んでいるんだ。それに、魚の乱獲で資源が減ってきているのも大きな問題だね。でも、養殖業や栽培漁業といった新しい取り組みも進んでいるんだよ。
生徒:工業はすごく発展しているって聞いたけど、本当?
山田:そうだね。日本の工業技術は世界でもトップクラスさ。でも、海外との競争も激しくなっているんだ。それに、工場を海外に移す企業も増えてきて、国内の雇用が減るという問題も起きているんだよ。
生徒:農業も工業も大変そうだね。私たちにできることはある?
山田:もちろんあるとも!例えば、地元の農産物を積極的に買うことで農家を支援できるし、日本製品を大切に使うことで工業を応援できるんだ。それに、将来の仕事として農業や工業に興味を持ってくれるのも嬉しいね。
生徒:わかった!これからは日本の産業のことをもっと考えてみるよ。
山田:その意気だよ!君たちの世代が日本の産業の未来を作っていくんだ。一緒に頑張っていこう!
練習問題と解説
さあ、みんな!山田じいさんの私と一緒に、日本の農林水産業と工業についての問題を解いてみよう。準備はいいかい?じゃあ、始めるよ!
(1)日本の農業の基本となる、米を作る農業を何というか答えなさい。
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解答:稲作
解説:稲作は日本の農業の基本だよ。日本人の主食である米を作る大切な仕事なんだ。
(2)都市の近くで行われる、新鮮な野菜や果物を都市に供給する農業を何というか答えなさい。
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解答:近郊農業
解説:近郊農業は都市の近くで行われる農業だ。新鮮な野菜や果物をすぐに都市に届けられるのが特徴だよ。
(3)作物の生育を早めて、普通の時期より早く収穫する栽培方法を何というか答えなさい。
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解答:促成栽培
解説:促成栽培は、ビニールハウスなどを使って作物を早く育てる方法だ。冬でもみずみずしい野菜が食べられるのはこの方法のおかげなんだよ。
(4)作物の生育を遅らせて、普通の時期より遅く収穫する栽培方法を何というか答えなさい。
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解答:抑制栽培
解説:抑制栽培は、促成栽培の反対で、作物の生育を遅らせる方法だ。これによって、作物の収穫時期を調整できるんだ。
(5)りんごやみかん、ぶどうなどの果物を育てる農業を何というか答えなさい。
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解答:果樹栽培
解説:果樹栽培は、果物の木を育てる農業だ。山や丘陵地で多く行われているよ。
(6)国内で消費される食料のうち、国内で生産された食料の割合を何というか答えなさい。
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解答:食料自給率
解説:食料自給率は、日本の食料安全保障を考える上で重要な指標なんだ。日本は多くの食料を輸入に頼っているため、この率を上げることが課題となっているよ。
(7)外国の海まで出かけていって魚を捕る漁業を何というか答えなさい。
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解答:遠洋漁業
解説:遠洋漁業は、大型の漁船で遠くの海まで行って魚を捕る漁業だ。マグロ漁なんかが有名だね。
(8)日本の周りの海で行う漁業を何というか答えなさい。
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解答:沖合漁業
解説:沖合漁業は、日本の周辺の海で行う漁業だ。イワシやサバなどを捕ることが多いよ。
(9)魚やエビ、貝などを人工的に育てる漁業を何というか答えなさい。
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解答:養殖業
解説:養殖業は、魚介類を人工的に育てる方法だ。安定して魚介類を供給できるのが特徴だね。
(10)稚魚を育てて海に放流し、大きくなったら捕る漁業を何というか答えなさい。
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解答:栽培漁業
解説:栽培漁業は、自然の力も借りながら資源を増やす取り組みなんだ。持続可能な漁業のための重要な方法だよ。
(11)繊維や食品などの産業を中心とする工業を何というか答えなさい。
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解答:軽工業
解説:軽工業は、比較的小規模な設備で生産できる工業のことだ。日本の工業化の初期段階で発展したんだよ。
(12)鉄鋼や化学、造船などの産業を中心とする工業を何というか答えなさい。
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解答:重化学工業
解説:重化学工業は、大規模な設備を必要とする工業のことだ。日本の高度経済成長を支えた重要な産業なんだ。
(13)コンピューターや電子機器、ロボットなどの最新技術を使う産業を何というか答えなさい。
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解答:先端技術産業(ハイテク産業)
解説:先端技術産業は、最新の科学技術を活用した産業のことだ。現在の日本の工業の中心となっているんだよ。
(14)関東から近畿にかけての太平洋側の工業地帯を何というか答えなさい。
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解答:太平洋ベルト
解説:太平洋ベルトは、日本の主要な工業地帯が集中している地域だ。交通の便が良く、人口も多いんだよ。
(15)自動車などを生産する工業を何というか答えなさい。
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解答:輸送機械工業
解説:輸送機械工業は、日本を代表する工業の一つだ。自動車や船舶、航空機などを生産しているんだよ。
(16)テレビやパソコンなどを生産する工業を何というか答えなさい。
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解答:電気機械工業
解説:電気機械工業も日本を代表する工業の一つだ。家電製品や電子機器などを生産しているんだよ。
(17)原材料を輸入して加工し、付加価値をつけて輸出する貿易の形態を何というか答えなさい。
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解答:加工貿易
解説:加工貿易は、資源の少ない日本の工業の特徴的な形態なんだ。技術力を活かして付加価値の高い製品を作り出しているんだよ。
(18)日本の製品が海外市場で売れすぎて、他国との間に生じる摩擦を何というか答えなさい。
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解答:貿易摩擦
解説:貿易摩擦は、日本の製品の輸出が増えすぎて、他国との間に軋轢が生じることを指すんだ。国際関係を難しくする問題の一つだよ。
(19)企業が海外に工場を移して、国内の産業が衰退することを何というか答えなさい。
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解答:産業の空洞化
解説:産業の空洞化は、企業が海外に生産拠点を移すことで、国内の雇用や技術力が失われていく現象を指すんだ。日本の産業が直面している大きな課題の一つだよ。
(20)日本の農業の大きな課題の一つである、若い世代の農業従事者が減少している問題を何というか答えなさい。
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解答:農業の後継者不足
解説:農業の後継者不足は、日本の農業が直面している最も深刻な問題の一つだ。若い人が農業を継ぎたがらないことで、農業の存続が危ぶまれているんだよ。
よくある質問 (FAQ)
Q: 日本の農業はなぜ衰退しているの?
A: うーん、難しい問題だね。いくつか理由があるんだ。まず、農産物の価格が安くて儲けが少ないこと。それから、重労働なのに休みが取りにくいこと。そして、若い人が都会に出ていってしまって後継者がいないことなんかが大きな理由だね。でも、最近は新しい技術を使った農業や、農業の魅力を伝える取り組みも増えてきているんだ。
Q: 日本の漁業が直面している問題は何?
A: 漁業も厳しい状況なんだよ。魚の乱獲で資源が減っていること、燃料費が高くなって漁に出るのが大変になっていること、そして農業と同じように後継者不足が深刻なんだ。でも、養殖業や栽培漁業といった新しい取り組みも進んでいるし、資源管理の努力も続けられているんだよ。
Q: 日本の工業製品は海外でも人気があると聞いたけど本当?
A: そうだね、日本の工業製品は品質が良いので海外でも高く評価されているんだ。特に自動車や電化製品なんかは人気があるよ。でも、最近は韓国や中国の製品も良くなってきて、競争が激しくなっているんだ。だから日本の企業も更に技術を磨いたり、新しい製品を開発したりする努力を続けているんだよ。
Q: 日本の食料自給率が低いって聞いたけど、どういうこと?
A: うん、日本の食料自給率は約40%くらいなんだ。これは、日本で消費される食料の40%しか国内で生産されていないってことなんだよ。残りの60%は海外から輸入しているんだ。これは安全保障の面からも問題だって言われているんだ。だから、農業の振興や食生活の見直しなんかで、自給率を上げる取り組みが行われているんだよ。
Q: 私たち中学生にも、日本の農林水産業や工業のために何かできることはある?
A: もちろんあるとも!例えば、地元の農産物や水産物を積極的に食べることで、地域の農業や漁業を応援できるんだ。それから、日本製品のよさを理解して大切に使うことも大事だね。環境に配慮した生活を心がけることも、間接的に産業を支えることになるんだよ。そして何より、日本の産業の現状や課題に関心を持ち続けることが大切なんだ。君たちが将来、農林水産業や工業に関わる仕事を選んでくれたら、じいさんはとっても嬉しいよ!
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