見出し画像

50代・行政書士副業開業の記録(2)~開業説明会~

合格後の2月に書士会主催の開業説明会があった。開業数年の5組の方が、実体験を中心に話してくれ、非常に刺激になった。さまざまな立場の方が、自分で専門領域を見いだし独立してやっているのは、感心するほかない。その中でも、やはり失敗談が参考になる。失敗談を他人に話せるというのは、実はとても高いレベルの話である。現在はある程度の段階に行っていなければ、とてもそんな話はできない。ひととおり成功したから、失敗を振り返る余裕があるのである。これらの方々のお話を聞くと同時に「甘くない」気持ちも強くなった。サラリーマンメンタルを抜け出すには結構なハードルがあると感じた。

「サラリーマンメンタル」とは。会社に文句ばかり言って、あまり仕事をしない、そのくせ辞めない。自分にとっても非常に耳が痛いワードだ。

冷静に考えると会社員には多くのメリットがある。一番は「会社に行けば仕事がある」ことかもしれない。サラリーマンにとっては当然のことだが、自営にとってはここが大変なのである。本当の大変さは多分まだ自分には分かっていない。少ないとはいえ、固定給があるのもデカい。精神的に落ち着くからこそ、新しいことに立ち向かえるのである。私もそうだが、人は弱いものだ。不安が不安を生み出し、メンタルを病む可能性は十分にある。

・仕事がある
・固定給がある
・会社の資産(有形・無形)が使える
・社会保険

会社の資産とは、パソコンや備品など物理的に与えられるものがある。私はPCには疎いが、数年ごとに新しいPCを使わせてくれるのは大きい。セットアップなどの作業も専門部署が協力してくれる。備品も割とケチらずに買えるので恵まれている部分がある。人的な無形資産も多い。当然だが自分より優れた人はたくさんいる。自分しだいで盗める部分はたくさんある。また、親しい人は転職・起業後も貴重な相談相手になるケースがある。顧客につながる可能性もある。無駄なケンカはしないほうがよい。

会社にいくらか慣れてくると、分かった気になって生意気になる。残念ながら、私もまさにそうだ。文句はたれるが、あまり責任は負いたくない。なまじ日常業務が回せる分、会社の看板で仕事ができていることを忘れてしまっているのだ。不正なども起きやすい。そんな場合は、リスクヘッジの意味も含め、転職活動かスモール起業をすべきである。転職活動の場合、先方もヒマではないので、自身の市場価値をもとに明快なジャッジがもらえる。特に40~50代ともなるとほとんど「ゴミ同然」の評価を受けることもある。私も直面したことがあるが、なかなか笑える(笑えない)状況である。

社会保険も地味に効いてくる。まずは手間。いちいち自分から年金・健康保険など払いたくない!というのが本音である。半額が会社負担というのも大きい。明確に「守られている」有利さがあるので大事にしたい。

副業から退職して自営になった人の話を聞くと、それでも独立への魅力は捨てがたいようだが、それはかなり副業で成果が上がった人の話なので、そうなってから考えればよい。そのレベルに達するのがまず先である。今の私も含め、ほとんどの人はそこまで行っていないのだから。







この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?