見出し画像

#2)現在形写真史-ストレートフォトグラフィとデジタル時代の今

ストレートフォトグラフィ(Straight Photography,20th-21st):作家の主観を排除した客観的表現(ストレート)は、現在系のプレス(報道写真)にも求められる。もう、報道カメラマンの演出は要らないということだ。

現在系(デジタル時代)ストレートフォトグラフィは、RAW画像(生データ)で撮影して、それを現像・加工して、JPEGにしてからクライアントに引き渡すことが多い。印刷が前提なのか、それともWebで使うかにより、その使用前提で、RAWデータの加工も変わる。(例えば、印刷所の数ほど、その「常識だろう」、という常識は多い・・)その上、印刷のロジックは、Japan(YMC+Br)、USでは異なる。

そして、最近のプレスでは、カメラマンが、撮って出しのjpgデータのみを受け取る(ロイター)ような方針に変わりつつある分野もある。写真家の演出は要らないということだ。写真は、あたかもそこに、本物(真実の記録)があるかのような、人間の目をごまかす技術の集大成であり、その記録(複製芸術)だ。カメラマンが、客観と思われるドキュメンタリーのイメージは、主観(概念)でしかないという事だ。

画像2

(註)一般的には、このRAW画像は多くのデータが含まれているので、基本的なダイナミックレンジ(露光時の明るさの範囲)の調整や、撮影時の色温度(color temperature-熱力学的温度-ケルビン/Kelvin)の変更、全体的な画像補正や加工を行い、意図に沿って様々な加工をすることが可能だから(その基本は、Adobe Photoshopで加工する)、データは重いがRAW(生データ)なのだ。

色温度-ケルビン

Adobe Photoshopは、1990年、Adobe Photoshop E(英語版) Ver.1が発売になって以来、フォトレタッチ(加工)の第一線のソフトだ。それも、30年も前からだ。
Adobe Photoshopでの加工について:ごく簡単には、ランダムになるが、モード、色の3要素(色相・明度・彩度)での調整、カラー補正、レベル補正、トーンカーブ等で、その持っていきたい雰囲気に決めていく。このあたりの詳細は、それぞれのクリエイターの方法論があるだろう。あえて、noteに掲載するまでもないので省きます。

スクリーンショット 2020-04-16 21.13.39
スクリーンショット 2020-04-16 21.14.47

フォト加工、それには、カメラワークなさる人数分の多様なロジックがあるだろう。

次回は、#3)写真史-ストレートフォトグラフィを考える(ベンヤミンの批評から)につづきます。

この記事が参加している募集

コンテンツ会議

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?