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BRIDGE2020#2 (いったいどういうわけで)瀬戸内?

去年のなかごろから、ずっと瀬戸内を追いかけています。なんでそんなことをしているのか、自分でもほんとうはよくわかっていません。でもそれをやめる意味も特にありません。とにかくそれをやるんだということ、もうよいと感じるまでは続けるんだということがわかっている程度です。

いくつかのそれらしい理由なら、簡単に人に説明するための言い分なら、もちろんあります。ひとつは、そこに日本という国の縮図を見ることができるからです。島そのもの、島と本土、そして島と島の関係と成り立ちを少しでも、解像度が高ければ高いほど、理解が深ければ深いほど、日本という島国を理解し、その未来に役立てることができるはずと考えています。そしてあともうひとつは、その海の景色の美しさです。もちろん。よだれかけがいくつあっても足りません。

でもそれらはたぶん表層的な理由です。嘘ではないのですが、決して核ではないと思います。

ときに古来より芸術家たちはおのおのに、特定の土地に魅了され、その強い影響下で優れた作品を産んできました。芸術家だけではありません。ときには研究者たちでさえ、ある土地から着想を得、世界の秘密を解き明かしてきました。
それはたとえばダーウィンにとってはガラパゴス諸島、ゴーギャンにとってはタヒチ、ジョンレノンにとってはニューヨークです。
もちろん僕は芸術家でも研究者でもありませんし、彼らのような偉大な仕事を成し遂げるだろうとも思っていません。ただ彼らが感じたのと同じような情動を、瀬戸内に感じているのではないかとは思います。

でもだからといって、それで実際にどうなるのかはよく知りませんが、これで満足しているわけではなく、かといって不安でもありません。ただ好奇心に忠実であることは、僕にとってはとても大切なことなのです。ほぼ命綱です。ぎゅっ。

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