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“読も” 2022年7月度 第23回|オテモトチョップスティックス

オテモトチョップスティックス/西海岸ヤバ男
 
 
蝉が毎度おおきに、お世話になってます、人生とは一瞬でんなと大声で詠う7月のど真ん中にペンというかiPhoneを握って想いを馳せております
後半月で他の猛者に比べたら浅瀬も浅瀬の年月しか関わっていませんが、私の音楽人生の中ではとてもとても深く関係したライブハウス、神戸ART HOUSEが閉店改め終幕する
 
 
私は16歳の頃にバンドを始めました
ラッキーパンチですぐにテレビに出たりお客さんが沢山来てくれるようになり
音楽ちょろいじゃんと大学進学を秒で神崎川に投げ捨ててカスタードクリームのような甘い考えで音楽の道へ進むこと決意しました
 
 
その後3つの大きな会社が協力して私のバンドを売ってくれるという今なら土下座を越えて寝下座をしてお願いするような好条件で所属先も決まり、生活もあるだろうと数万枚分の印税を先に入金してくるというおぼっちゃま契約の結果
予想通り鼻がピノキオくらい伸びてカスタードクリームのような甘い考えは世界一甘いインドのお菓子グラブジャムンのような甘い考えに変化しました
 
 
当然音楽の神様は努力という概念を前世に置き忘れたそんな激甘お菓子みたいな人間を成功へとは導くことはなく、皆さまのご期待通りブラジルまで伸びた鼻はポッキーくらい簡単に折れ、千切りされる事となります
 
 
その後のなんやかんやあるのですが鼻は折れて、千切りされても音楽を辞めたいと思った事はなく、流されて音楽を初めていた赤ちゃんみたいな状態から自分はこういう音楽をやりたいと明確に考えれるようになりました
 
 
自分の音楽人生を誇れるものにしようと真剣に音楽に向き合い作ったバンドがメッセージ性0、ほとんどの歌詞が1〜2行で1曲1〜2分というbradshaw(ブラッドショウ)というバンドでした
 
 
ブラジルまで伸びていた鼻のあの頃とは違う
自分の中で感じれる自信があり、これまでお世話になったライブハウスにお披露目ライブ的にツアーを周りましたが、結果は私が予想していた逆の逆の逆、つまり普通の逆でブッキングマネージャーや店長さんの反応がえげつなく悪く「何がやりたいかわからない」「なんで曲短いの?」など耳がパタっと閉じる内容ばかりでした
 
 
おいおい、ART HOUSEどこで出てくんねんとサトラレよろしく皆さまの声が鼓膜の数ミリ横でシャウトしていますがご安心ください
枕が長くなりましたがここから本題です
 
 
そんな時にアルカラの紹介で神戸のART HOUSEに出演する事になりました
昇平さんとは前のバンドで対バンなどしていたので交流はあったのですが、bradshawのライブを見てもらった後に感想を聞くととても静かに熱くメンバーと同じような熱量で可能性を語ってくれました
 
 
今まで出演していたライブハウスの店長が見る目がなかったとかいう話ではなく、きっと最初の頃は良くなかったんだと思います
きっと昇平さんが最初に見た時もそうだったんだと思います
ですが荒削りの中にある何かを感じようとしてくれたなんていうと原石みたいな感じに聞こえますがそうじゃなくて、ありのままの中にある何かしらを汲み取ってくれたんだろうなと今なら理解できます
 
 
今の流行りがどうとかではなく、バンドやアーティストのありのままの形の中から可能性の種みたいなのを探すっていう作業は簡単なようでとても難しくて
どうしても自分の価値観や音楽の好みなんかが押忍押忍しちゃうと思うのですが昇平さんをはじめART HOUSEのスタッフはありのまま種押忍押忍思想がちゃんとゲームスタート時のこんぼうとぬののふくみたいに身についているんだと感じました
 
 
認められなくてもいいって思いながらやっていたけど、認められるというのはとても強い力になるんだなと体感しました
 
 
同じ頃にアルカラとELLIOT.Cがツアーを回ってて行く会場の方にbradshawっていうバンドがめちゃいいって褒めてくれてて、彼らはめちゃくちゃいい奴らだという事も添えておきます
 
 
そこからは神戸ART HOUSEと一緒にスクラムDC(スクラムしてドリームキャッチしにいきます)してこめかみに打ち込めMr.DCしていきます
 
 
bradshawのレコーディングは全員一緒に演奏するのですが、元々は私が全員録音するまで待ってるのがしんどいという理由から始めた事だったのですが、Studio Delayが演奏する大きなブースが1つ、ミックスルームが1つという作りだからこうなったのが大きな要因で、同じ部屋で私もハンドマイクで57(ライブの時にギターの音とか狙ってる細細マイク)で歌っているから音源だけどライブ感もあるし、全員で録音するので午前中に入ってお昼過ぎには7曲ほどレコーディングして帰るというコスパ抜群な独特な方法もART HOUSEとやっていたから産まれた産物だと思います
 
 
そのレコーディング方法だから1枚目のアルバムは35曲入りで発売できたり、レコード店だけでなくてここで売りたいなど少しヘンテコな提案も一緒に面白がってくれて営業からMVまで全てお世話になりました
6年か7年かそのくらいしかやってないから年数は短いかもしれないけどART HOUSEでやってきたからbradshawはこういう形になれたんだと思います
 
 
別にこれは我々だけの特別な例ではなくてART HOUSEだから今の形になっているっていうバンドやアーティストを私は知っているし、知らないだけで他にも沢山いるんだと思います
 
 
ライブハウスとバンドやアーティストなんだけど人として繋がり、付き合い、厳しくも愛があるから色々なバンドやアーティストがART HOUSEがコロナでピンチの時に勝手に動いたし、私のような浅瀬チャプチャプ系アーティストもそこに気後れする事なく賛同参戦出来たのはやっぱり凄いですよね
 
 
そんな私も今はオテモトチョップスティックとして3周遅れのオールドルーキー的切り札として神戸ART HOUSEに出演しております

そろそろ結果出したいと思っております
神戸ART HOUSEでは残念ながらただのオールドルーキー状態でした
神戸ART HOUSEは終幕するけれど
新しい想いを背負って新店PADOMAで開幕する
 
 
今世でどっかで切り札になろうと思っていればダメだったにはならないんだよ
辞めなければ終わらないんだよと私の同級生のお父さんがよく行く居酒屋の大将と喧嘩してるおっさんと一緒にきてる女の人が連れてくるやたら若い子の隣で座ってるのよく見るなっていうキャップかぶってるおっちゃんがいつもベタ褒めしてるお兄さんと昔よく遊んでたっていう井上さんが言うてました

かしこ
しこか

かしこは最後のアイラブユー

毎度おおきに

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