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弱さと強さ『ぼくと満月』1万回再生に感謝を込めて(8)

バンドメンバーには事前に声をかけていたような気がする…いや、もしかしたらギリギリになって声をかけたのかもしれません。
スマホを変えてしまった関係でログが残っていない(残したかったのに消えてしまいましたキカイッテムズカシイ)ので真偽のほどは定かでないですが、どちらにしろどこか準備が整いきっていない状態でただ「一緒にやりたい!」みたいな気持ちだけを伝えて、その気持ちだけで動いてくれたという記憶があります。
そうだとしたなら、僕の音楽を知ってくれているとはいえ、明確なテーマやベクトルもわかっていないのに一緒に走ってくれたということ。
本当ならあり得ないことだと思います。

僕も絵の依頼を受けるときはどんなものを描けばいいのか、出来る限り詳しく掘り下げてオファーの内容を自分の中できちんと解釈してから進むようにしています。


前回記事でGUN-Zさんがいなかったらと思うとゾッとすると書きましたが、今回力を貸してくれたPf.佐藤だいすけくん、Ba.TAKUくん、Dr .堀尾正さん、そして他作品などで力を貸してくれたChor.小田和也さん、Sax.立川慎也くん、Perc.青木千洸さん、Chor.さくぽんといったミュージシャン達もそうです。
僕の長所を僕よりもまっすぐに評価してくれて、短所を笑ったりせず馬鹿にしたりせず、補うようにまっすぐ力を貸してくれます。


これは音楽という世界に限ってではいないですが、実力のあるなし、先輩後輩という関係の中で心無い言葉を投げたり、マウントを取る人というのがいます。
熱量を根本から否定されます、持っている実力をまるでないもののように言われたりもします。
時には笑われたり馬鹿にされたり怒鳴られたり、それを自分の実力のせいだと言われたらそうなのかもしれません、場合によっては感謝すべきということもわからないとは言いません。
でも僕にとってその多くは「よかれ」と見せかけた攻撃だったし、傷ついて自信を失い身動きが取れなくなってしまうことでした。(「声が悪いから声変えた方がいいよ」「もう音楽やめた方がいいよ」なんてどこがよかれか)

だからこそこれは当たり前なことではなく、僕や僕の作品を大切にしてくれるみんなに感謝しています。
どのパートでも他の人とやるということを考えられません。
今のメンバーだから僕はネガティブな思いに駆られることなく音楽ができるんです。
いつだって僕の音楽を一緒にやるのはこのメンバーがいい。

そうして7月下旬の2度の長時間にわたるリハーサルを経て、8月頭で2日間連続の楽器隊レコーディングに入ります。
リハーサルをもとにGUN-Zさんと話し合い方向修正をし、本番でも何度も何度もリテイクを重ねます。
各ミュージシャンには本来のプレイじゃないことも僕は求めていた内容もありました。
もしかしたら内容によっては”やりたいことじゃない”とフラストレーションを溜めさせていたんじゃないかと今でも少し思い出すこともありますが、おかげですごい音が取れました。
あの日あの時あの環境でなければ生まれ得なかったんだと今でも思います。


今回メインで取り上げている「ぼくと満月」に関していえば、生楽器は僕とだいすけくんの2人の音が入っています。
ここはこうしてとか、ここはこうじゃないとか、何度も録り直していきました。
根気とアイディアと体力の勝負です。
今思い出しても本当にその姿には頭が下がります。
ある意味僕がOKといえばOKテイクになるんですが、自分の中で高いハードルを設定して何度も弾いてくれました。


ここでもメンバーのことで字数を使い終えましたが、これでも足りません。
改めてEng.GUN-Zさん、Pf.佐藤だいすけくん、Ba.TAKUくん、Dr .堀尾正さん、Chor.小田和也さん、Sax.立川慎也くん、Perc.青木千洸さん、Chorさくぽん。
(後半4名は前作、また単独ライブでお世話になったミュージシャンです)


本当に本当にありがとうございました。
どう考えてもみなさんでなければダメでした。
力も知識も不足して迷惑をかける僕をいつだって助けてくれました。
怒られたり笑われたりするのが当たり前だった僕に力を貸してくれました。


この記事では”バンドメンバー”と書いていますが、これは本来の意味で組んでいるという意味ではもちろんありません。
各々を縛り付けるような意味でもありません。
ただ僕がメンバーと呼びたかったからそう書いているだけです。

メンバーなんていない僕だけど、メンバーと呼びたかったんです。

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