見出し画像

【靴屋の小話】靴生産の流れ

こんにちは、blueoverチームのzuccoです。


まさに、昨日の仕事のお話です。

昨日は、mikey:suedeというモデルの材料がやっと集まり、すべての材料を底つけ工場さんに送る手配をしました。

定番のmikeyと素材が違い、ピッグスエードを用いたモデルです。

オーダーをいただいてから、靴が完成するまでの流れを少しまとめてみます。


靴生産の流れ

下記が、ざくっとした流れになります。


①オーダー足数をまとめる

4月末にオーダーをいただき、5月に足数をまとめました。

当たり前のことなのですが、カラーやサイズを間違えて発注したら大変なことになります。

中敷やソールなどの資材関係もサイズごとに大きさが違うので、間違えないように。

オーダー用紙とまとめた足数が合っているか、何度も比較して確認しました。


②各資材を発注する

まとめた数に対して、各資材を発注します。

・表革(このモデルの場合はピッグスエード)・豚ライニング・インソール・中底・アウトソール・紐・織りネーム・先芯・カウンター・箱、などでしょうか。

資材屋さんがそれぞれ違うので、それぞれの発注用紙を作りました。

そして、縫製場さんと底付け工場さんにもあらかじめ発注書を渡して、キャパの確認もします。

ここでも①と同様なんどもなんども数は間違えてないか、確認。


③アッパー材料を縫製工場に送る

表革ピッグスエードが出来上がるのには、1ヶ月半~2ヶ月ほどかかります。

今回上がってきたのは7月でした。5月に発注したので、2ヶ月かかりました。

そして、ピッグスエードは裏貼りをします。

軽さと丈夫さが特徴の豚革ですが、革自体の厚みが牛革と比較すると薄いです。定番mikeyが厚口ベロアを採用しているので、比べると見た目がふにゃっとしてしまい、かなり変わることを考慮し、革全体に靴用の補強材を貼っています。

ですので、革が届いて、さらに裏貼りの加工に出しました。


そうして、表革、ライニング、織りネーム、先芯、カウンター

縫製工場さんに送りました。


④資材が集まってくる

そして、5月に発注した各資材が集まってきます。

アッパーの縫製も終わり、すべて揃ったのは一昨日。


⑤底付け工場にすべての材料を送る

昨日は一気に底付けの準備を進めました。

画像1

mikey suede グレーのアッパー

画像2

mikey suede キャメルのアッパー

画像6

mikey suede ネイビーのアッパー

画像5

ベロの織りネーム

画像3

中底

画像4

アウトソール


他に紐や靴箱に貼るシールなども送りました。

あとがき

数をまとめた5月から数ヶ月経ち、商品がもうすぐ上がってまいります。

靴が届くまでは、何か事件が起こるかもしれないので、まだまだ油断は出来ないのですが、底付け工場さんに送った今はもう最終段階で、すこしだけホッとしています。

靴のアッパーはあまり見る機会はないかと思います。いかがですか?

私は好きです笑。

アッパーの状態だったのに、靴になって届くと、魂がこめられた生き物のようで、いつも不思議な気持ちになります。

届くのが待ち遠しい。

そして、お待たせしている皆様、もう少しで出来上がるので、しばしお待ちくださいませ。

読んでいただいてありがとうございました。


ちなみに。。。

靴の生産にご興味もっていただいた方は、こちらも面白いです。

同じblueoverで、宣伝みたいになってしまいますが、デザイナーの話なので、私とは違う観点です。


zucoo




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?