小説・成熟までの呟き 22歳・1

題名:「22歳・1」
 2012年5月10日に、美穂は22歳になった。大学生として最後の夏に、友人3人とヨーロッパを周った。文化によるいろいろな発見があった。その途中で、3人と語り合う場面があった。その中では、「大学に進学して良かったことは?」という質問があった。美穂は、「食料の生産活動に関する内容を究められたこと」と述べた。友人の1人は「自然科学の農業について深く知れたこと」と述べた。しかし別の友人は、「このように交流し合えるかけがえのない友人ができたこと」と述べた。「学習や研究は1人でできるかもしれない。でも、誰かと話し合い議論することで、他人の考えや意見を知ることができるし、それによって自分自身の学習や研究内容の質を高められるのではと思う。この20歳前後の時期に親しみ合える人と出会えたことは、今後生きていくうえでもきっと財産になる。」というように話したのである。このような考え方は斬新だったので、驚いた。そして、このヨーロッパ周遊のみならず、大学生活そのものが美穂にとってはかけがえのないものになったのである。このことは、美穂の未来につながっていく。

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