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【日経MJ】有江ノイ的感想文2020年10月26日(月)

こちら愛媛県松山市ですが、気持ちよく晴れています。
さて、今日も気になるトレンド、業界動向、新商品などをつまみ食い

1面は、ちょっと強面のおじさんの画像。
ファーストリテイリンググローバルクリエイティブ統括(なっ…長い役職)
ジョン・C・ジェイ氏。 おおっナイキのブランディングに携わった人らしい。

1面
(私のマーケティング論)お客様は賢い 説明は不要
ファーストリテイリング グローバルクリエイティブ統括 ジョン・C・ジェイ氏
「戦術」超えた長期の視点を 「知性の尊重」が価値創る
(中略)
「柳井さんに初めて会った時、『一緒に仕事するための条件は何ですか』と質問されました。私は『お客様の知性を尊重すること』と答えました。お客様を尊重することと、お客様の知性を尊重することは違います。商品について細かく説明しなくてもお客様は分かってくれます」
「フリースの広告では『着ると暖かいですよ』『値段も安いですよ』といったコピーは使いませんでした。テーマはカジュアル衣料の民主化ですが、それも掲げていません。それでもお客様は、ユニクロのメッセージを理解してくれました。これこそがお客様の知性を尊重することであり、キャンペーンが成功した要因でしょう。もちろん素晴らしい商品でなければいけません」

確かに最近の企業広告はあまりにも説明的というか薄っぺらい煽り文句にあふれているというか「馬鹿じゃねーよ!」と言いたくなるような幼稚なものが多すぎます。特に高齢者をターゲットにした通販CMは最悪。Web や雑誌なら読み飛ばせばいいわけですがテレビともなると否応なく視聴覚を責められます。だからテレビを視ないんですけれど。
キャンペーンと商品の両方が「知性を尊重しなければならない」というジェイ氏の主張に思わずうなづいてしまいます。

ジェイ氏のインタビューは7面に続きます。

ユニクロは過激で急進的 「これからも店舗は必要」
(中略)
――多くの日本企業がマーケティングを上手に活用できていません。
「多くの企業の問題として、ブランディングやマーケティングを顧客の信頼を得るための投資として利用していないことがあります。長期的なマーケティングの効果が理解されていない。(マーケティングで得られる)信頼は、単なる製品よりも深いものです。短期的な意思決定はリスクを避けがちにもなります」
――世界的に電子商取引(EC)が伸長し、店舗不要論も出ています。小売業にとって店舗はこれからも必要ですか。
「もちろん。店舗は重要です。ただ、単なるお店では意味がありません。自宅にお客様を招くように、わたしたちの価値観や哲学を共有できる店舗が求められます」

日本の経営者はおじいちゃんが多いから5年後、10年後どうなるかなんてあまり関心がないんですよね。自分が引退するまではあまり大きな変化はしない方がよいと思っているし、引退した後は「どうでもいい」。だから長期的な戦略やビジョンもなくもちろんリスクをとった投資などしません。
そういう日本の経営者をいやというほど見てきたんだろうな、ジェイ氏は。
店舗を「価値観や哲学を共有できる」場と見ている点は、ザッポスのトニー・シェイの「コンタクトセンターをブランディングの場にしよう」とする考えにも通底したものがあります。
With コロナ時代だからこそ店舗や電話のような「人間らしい顧客接点」はもっとも重要なマーケティング・プロセスとして意義を持ちそうです。

4面は、

ロボが夜間巡回、オゾン消毒
【福岡】ロボット開発スタートアップのTAKUMI(タクミ、福岡市)は、オゾン発生器を搭載した自律走行型ロボットを開発した。夜間に自動で起動し、複数の部屋をオゾンを噴射しながら巡回して室内消毒する。オゾンは新型コロナウイルスをはじめとしたウイルスの感染力を弱めることができるとされ、病院や市役所などでの利用を見込む。

誌面では、派手な自作PCのような青い筐体が印象的なロボットの画像が掲載されています。変に目鼻をつけるよりはこういう機械的なイメージの方がよいのでしょうね。ルンバのように施設のあちこちを巡りながら、オゾンを噴霧するわけですね。
公的機関や大企業などで導入が進んでいくのではないでしょうか。

7面は、

日本ハム、お歳暮リモート販促
日本ハムは百貨店でのお歳暮商戦に向け、ディスプレーやカメラなどを活用したリモートでの販売促進活動に乗り出す。スタジオにいる専門の販売員とネットでつなぎ、来店客に商品紹介や調理方法などを説明して購入を呼びかける。新型コロナウイルスの感染拡大で百貨店でウェブを活用した接客が進む中、食品会社による取り組みは珍しいという。まず28日に高島屋大阪店(大阪市)で始める。年内に各地の高島屋など計10店舗に広げる。

今年の緊急事態宣言により在宅勤務を経験したおかげで誰でもZOOMなどを使うようになったことの副産物ですね、このリモート販促。
あとはユーチューバー的な才能を持った人材をどう発掘、抜擢するかということがリモート販促の要になってきます。
特に若手の社員にリモートでのプレゼンの機会を与えて表現力を開花させるチャンスをたくさん与えると良いでしょう。幹部や上司の野暮なコメントなど一切なしでね。しゃべりたくてうずうずしているオッサンたちは大統領討論会のようにミュートしましょう。

11面は、

ハロウィーンは巣ごもり 「自宅でパーティー」増える
若者、Webイベントに関心 楽天インサイト調べ

(中略)
今年のハロウィーンについてイベントの「予定あり」とした人は全体の19.4%で、前年に比べて3.5ポイント減った。「予定あり」とした人にイベントの内容を尋ねたところ、「自宅でパーティーを開く」が30.4%と約10ポイント伸びた。新型コロナの感染リスクを避けるため、自宅で過ごしたい人が増えているようだ。ほかには「自宅にハロウィーンの装飾を行う」が34%、「ハロウィーン用の料理を作る」は28.9%だった。

直径2メートルくらいのカボチャ型のドームをかぶるとソーシャルディスタンスが確保されて飛沫感染も防止できそうですがだめですかね?広場に巨大カボチャたちが群れると圧巻だと思いますが、子供たちが悪夢のようで泣くかもしれないな。「泣く子はいねがー!」…違うか。

12面は

「プルドポーク」引き合い増 米の定番塊肉料理
外食店に浸透中/炊飯器で家でも
バーベキューの本場、米国の定番メニューで、豚の塊肉を丸ごと調理した「プルドポーク」が日本でも浸透してきた。飲食店の採用が増え、キャンペーンを実施している店もある。冷めてもおいしく食べられることもありテークアウトにも向いている。家庭でも比較的簡単に作ることができるため、今後目にする機会がますます増えそうだ。

引っ張って手で引き裂くことができるので「プルドポーク」というのですね。カタカナで書くとよくわかりませんがなーんだという感じ。豚のかたまり肉を炊飯器で調理できるそうですからハロウィーンの自宅調理にも良いかもしれません。あとでレシピを詳しく調べてみようかな。

13面は、

イオン格安事業、来春統合 ビッグ・エーとアコレ 25年に合算500店舗
(中略)
首都圏で小型DSを展開するビッグ・エー(東京・板橋)とアコレ(千葉市)を統合する。イオンは両社に単体もしくはグループで100%出資しており、アコレの事業を分割してビッグ・エーが継承する。物流や施設の共有などでコスト削減を進め、調達ではスケールメリットを生かす考えだ。

先日、イオンモールがドライブスルーレーンを設備する新店舗案を発表しましたが、グループとしてのもう一つの打ち手なのでしょう。小型ディスカウントストアの多店舗展開。地場の独立型ディスカウントや業務スーパーなどとの価格競争力がどうなるかというところが気になります。

※引用文は、日経MJ2020年10月26日誌面掲載の記事からです。

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